医療費の底なし現象 | 十勝・帯広を洗濯いたし申し候

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Yahooの勝手な事情からの移民です。トホホ

呼吸も出来ないぐらいの酷いアレルギー症状の発作を起こした。
これはいずれ呼吸が出来なくなって死ぬなと感じたので、病院に行くことに決めた。
貧乏性なので、医者に掛かるついでだから、以前から健康診断で引っかかっていた
肝機能の治療を兼ねようと思い早速病院を訪ねた。

かくかく、しかじか、死にそうになりましたと症状を話す。
では、発作を起こしたアレルギーの原因がなんなのか、それを特定するために
アレルゲン検査をします。だけどアレルギー検査は、健康保険が効かないと医師に言われた。
検査には8千円掛かります。じゃ、止めますとは、とても言えなかった。
あの苦しみから逃れる、その治療方法が確立できるならばと、一つ返事でお願いしますと言った。
野郎、足元を見てあがるな、等とは言わなかったが、気前の良い自分の姿がそこにあった。

肝機能のことはあえて言わなかったが、アレルゲン血液検査の結果は明白に数値を示していて
ついでに肝機能も治しましょうと言われた。うんうん、それそれ、流石に医者の免許を
持っているだけのことはある。やっぱりこの人は、素晴らしい名医に違いないらしい
しかも、この侭で放っておいたら死んでましたよだって、そう感じたから来たのではあるが
医者にそう言われて妙に安心を覚えた自分なのであった。

診察も終わり名医が言った、薬出しますから、はい、ありがとうございます。
敷地を出たすぐ隣に、店を構える調剤薬局に処方箋を出して、薬が出来上がるのを待っていた。
数分後に、病院の診察待合室にいた60代ぐらいのジジイが、診察を終えたのか
薬局のドアを開け入って来た。

ドアが開いた途端、顔見知りなのだろう、既に薬局の中の待合室にいた2人のジジイが
ドアから入ってきたジジイに声を掛けた、しばらく見なかったけど、どこか悪くなったのか
などと聞いていた、いや、たいしたことはないんだけど、やることが無くて暇だから来たんだ
おらもよ、そんな会話を3人は交わしていた。
先の2名の内の一人のジジイの薬が出来上がったらしく、薬剤師に呼ばれて薬を受取に行った。
買い物のビニール袋にびっしりと入った薬を下げて戻って来た。
初診の者は遅いと覚悟を決めていたが、流石に黙って待つているのは長い。
待合室にはTVはあるが、チャンネルを変えるリモコンがない、だから待つのも飽きてくる。

だから自然にジジイ達の会話に耳が向く、そんなにいっぱい貰って毎日飲んでるのか
いやいや、ほとんど人にくれてやっているよ、飲むのはこの薬ぐらいかな
薬に詳しいのか、へぇ、薬を飲まなくても死なないんだなと思った。

もう一人のジジイも呼ばれ薬を同じぐらいいっぱい下げて戻って来た。
おお、大量だな、ジジイその言葉の意味は、大漁なのか大量なのかと
突っ込みみたいに聞きたくなったがグット抑えた。

ようやっと自分の番になって呼ばれ、薬を受取に行った。
何だか目新しい形状の薬に驚きながら、詳しい説明を受けて、お薬のご会計九千五百円です。
おおおっ、高っ、思わず全額負担かと思った。
詳細を見ると法定額の割りはされていた。

待てよ、あのジジイ達は、金を払ってなかったぞ、しかも、人にくれてやっていると言ってたぞ
怒りが込み上げて来た、何じゃ、これは、この医療制度は絶対におかしいぞ
薬を飲まなくても死なないんだから、あんなジジイに薬なんぞ出す必要はないのだ
怒りは頂点に達しそうになったけど、薬剤師に文句を言っても始まらないと冷静になった

甘い顔をすれば、どんどんつけ上がる狡賢い国民が出てくる
以前、政治家が言っていた言葉が脳裏に浮かんだ。
このジジイ達のことを言うんだな。その言葉の意味に納得する自分が居た。

生活保護者なのか、このジジイ達
年金を貰いながら、支給額が少なく経済苦から病院にも通えない老人が
この世の中には沢山いるその現状を知っているのか

ジジイ達はなにやら知らないが会話から盛り上がって笑っている。
ざまぁみろ、オラ達は、全額ただだもんねとでも嘲笑っている気がした。

日本政府の間の抜けた医療政策と方針に呆れてモノも言えなくなった。
能力のない者が国会議員となり、大臣となり、日本国の制度法律を牛耳り
国民から好きなだけ税金を絞り盗り、事務所費は領収書不要を良いことに彼らの
思うが侭に、好き放題に使いまくり、なんともこの国の終わりを
まざまざと感じた瞬間だった。