「本作は100年に1度の世界同時不況をテーマ としており、米国の一般庶民が大手金融機関やごく一部の金持ちに『搾取』されてきた実態を訴えている。」
これは動画サイト「Youtube」の「産経速報チャンネル」が紹介している、マイケル・ムーア監督の最新作「キャピタリズム ~マネーは踊る~」(Capitalism:A Love Story)のPR会見紹介記事の一文です。
「世界不況のカラクリをあの男が暴く」映画ということで、マイケル・ムーア監督が突撃取材をしています。公開された劇場数は4スクリーンから962スクリーンへ拡大し、ムーア監督過去最高の数となったとか。
「政治家に聞いても無駄よ。
国を動かしているのはウォール街だから」
以前からどのような映画なのか興味があり、色々なサイトで内容などを見ていたのですが、ご本人が来日ということで、どのような話があったのか確認してみました。ムーア監督の言葉に注目します。
「新しい首相は好き? あなた母親から10億円もらったことあります?」
日本の鳩山首相をネタにブラックジョークを話していますね。
頭の良い人は、話も面白いので好きです。
別の報道では――
■マイケル・ムーア、献金問題の鳩山首相を擁護
http://eiga.com/buzz/20091201/1/
「僕の母親がもし10億円持っていたらきっと同じことをしたと思う。母親にとって息子は一番大事な存在だから」
「今泊まっているホテルのトイレは、近づくと勝手に便座が開くんだ!」
「日本の技術開発はこうやって人々の役に立つことに使われているけれど、悲しいかな……ほかの国ではその技術を破壊兵器の開発に利用している。その点でも日本に敬意を表したい」
「天皇陛下への敬意は日本国民への敬意でもある。オバマ大統領の行為は素晴らしいことだったと思う」
この方の言葉、今の日本にピッタリですね。
勉強していらっしゃるようです。
私が書いていることなどまったく及ばないほど、海外の方なのに日本のことを考えていらっしゃいます。感心してしまいました。監督の言葉を聞くと、ここにいると当たり前で慣れてしまっていることが、外から見ると違うということを、再認識しました。
成田空港では、「なぜ?と質問したら別室に連れて行かれた。拒否する権利を主張したが、それでは国外退去になるといわれた。どちらにしても指紋を採られるとわかって仕方なく応じた」と指紋採取に対して疑問を抱き質問をしたことから、国外退去の可能性がある行動を取ったとか。55歳で生まれて初めての指紋採取だったそうです。
■M・ムーア監督あわや国外退去
http://www.daily.co.jp/gossip/article/2009/12/01/0002551798.shtml
「考える」ということを常にしていますね。
パフォーマンスという見方もあるでしょうが、発言が的を射ています。
右だ左だなんていうに二方向しかないような決めつけに捉われず、大きな視点でこの映画を観てみたいなと思いました。実は今週はすでに2つの映画を観る事になっていますが、時間があれば行こうと思って調べると、来年の1月5日からでした。一部では12月5日から観れるようです。
■劇場情報
http://capitalism.jp/theater/index.html
この映画の公式サイトが面白かったので紹介しておきます。
■公式サイトTOP
■あなたのお金の増えない本当の理由 ←
http://capitalism.jp/money/index.html
■公式ブログ
http://blog.livedoor.jp/capitalismmovie/archives/1333481.html
■マイケル・ムーア監督の日本へのメッセージ(産経新聞)PART2
・PART1 http://www.youtube.com/watch?v=fq5FlaNouxQ
最後に、面白い記事がありましたので紹介しておきます。全文はリンク先でぜひ読んで下さい。監督の話などがよく分かる内容になっています。
■「社会の敵でいるのも大変…」
マイケル・ムーア監督が会見で本音をポロリ
http://www.moviecollection.jp/news/detail.html?p=764
作品中では日本の保険制度などが高く評価されているが、記者の1人が、日本もアメリカの現状に近づいていることを伝えると、「私が若い頃の日本の印象は、会社経営者は誰かを首切りすると、それを会社の恥だと思うような社会でした。でも、保守主義の(最近の日本の)首相たちが、それを壊し始めてしまった」と監督。そして、「たとえば、社会保障の支出を下げる、教育の質を下げる、そして人を解雇し、収入の低い層の生活を苦しくさせ、貧困をあたかも犯罪のように考え罰していくような政策を打ち出してきた」と自らの考えを述べた後で、「アメリカのようになりたいなどという気持ちは捨てて、日本のままでいてください。1945年以来、皆さんが作り上げてきた、教育が大切だと考え、解雇はしないと言っていた日本で居続けてください。そして、他国を一切侵略せず、侵略しようとしている国をサポートしないと言っていた国に戻ってください」と熱く訴えた。(MOVIE Collectionの記事から一部です)