タロットの歴史 | 「THE自由人」のタロットのやり方!

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おはよう。

「思考タロット」の香月彩緒だよ爆  笑

 

今回はタロットブログらしく『タロットの歴史』について。

長めなので、面倒な人は下の簡潔なまとめだけでも読んでもらえたら嬉しいな音譜

 

 

―――

 

 

色々な説があるものの、多くはタロットの前身はトランプだとされている。

タロットには「大アルカナと呼ばれる絵札」と「小アルカナと呼ばれる数札」が存在し、小アルカナはトランプとよく似ている。

 

トランプのスートには、クラブ、ハート、スペード、ダイヤがあるかと思う。

これはタロットと対応しており

 

クラブ=ワンド・杖・棒

ハート=カップ・聖杯

スペード=ソード・剣

ダイヤ=ペンタクル・コイン

 

にあたる。

またジョーカーとよく似た大アルカナのカードに「0、愚者」のカードがある。

 

ただしジョーカーに関しては1887 年イギリスのユニオン・カード・アンド・ペーパー社がカードを売るときに、真ん中に EXTRA-JOKER とだけ書いてあるカードを入れておいたのが始まりだとか。
別の本によると 1857 年にニューヨークのサミュエル・ハート社が作成した「ロンドンクラブ」というカードに初めて登場した、とも。
 

カードが逆輸入されたのか、関係がないのか、よく分からない。

 

 

mamanmiyukiさんのマルセイユ版タロット「0、愚者」

 

 

ちなみにタロットには、歴史や絵柄、シンボリズムを学ぶとき、大きく分けて三系統のタロットを理解することが必要だ。

古典系、マルセイユ系、ウェイト系である(アメリカで支持されている考え方)

 

トランプは、小アジアや中近東からヨーロッパに持ち込まれ、貴族の間に浸透していったようだ。

現存する最古のトランプは、十三世紀のもの。

 

 

そして古典系タロットの代表である「ヴィスコンティ版」は1300~1400年代の中央ヨーロッパ(現フランス、イタリア方面)発祥のもの。

王侯貴族の依頼を受けた画家の手描きによるテンペラ画(顔料と[生卵の中身]を混ぜて、きれいな水で溶いて描く。 この生卵を使用するやり方のことをいう)が多く、現存しているものは数種。

 

札番号やタイトル表記もなく、現在有名な「塔」や「悪魔」のカード等は存在していなかった可能性が高い。

キリスト教的な象徴や教義が散りばめられている。

占いの為のものではなく、当時の知識人たちが絵解きをして楽しんだり、魔除けの札として、あるいは婚礼を祝うための嫁入り道具としての側面が強かったのではないだろうか。

 

マルセイユ系のタロットは、マルセイユ版を代表とする1600年代中盤から出まわりだした木版画による絵札。

ただし「ヴィスコンティ版」を見て描いたものではないために、モチーフ等には統一性が見られる場合があるものの、図柄の構図等に「ヴィスコンティ版」からの踏襲が少ないように感じられる。

また絵札の一部には当時の「魔女狩り」や「ペスト(黒死病)の大流行」を思わせる札も存在する。

「運命の輪」、「死神」の札等である。

 

 

  

mamanmiyukiさんのマルセイユ版タロット「運命の輪」「死神」

 

 

カードメーカー(カードの製造業者)によって細部に微妙に違いがあったり、色の意味や描かれたシンボルへの考え方に違いがあることも。

印刷物として量産され、庶民の間にも広く普及し、元々はゲーム、賭博のために使われていたものの、占いの道具としても扱われるようになっていった。

 

当時は産業革命、フランス革命、資本主義の成立と、西欧諸国が急速な変化を迎えた時代である。

時を同じくして変容をとげたタロットは、時代変化の要請に従ったのではないだろうか。

 

 

現在もっともポピュラーな存在となっている「ウェイト版タロット」には、それまでのタロットにはない、劇的な変化が見られる。

一番大きな変化は、小アルカナの数札のすべてが、それ以前のスートマークだけのカードから、ストーリー性のある図案に変更されたこと。

 

 

  

mamanmiyukiさんのマルセイユ版タロット「カップの3」、ウェイト版の「カップの3

 

 

ウェイト版はその後のタロットに多大な影響を与えた。現在でも世界中で毎年のように誕生しているタロットの多くが、ウェイト版モチーフをベースに作られている。

 

 

ウェイト版「0、愚者」

 

 

ちなみにウェイト版は魔術結社「黄金の夜明け団」に所属していた、アーサー・エドワード・ウェイトと画家のパメラ・コールマン・スミス女史の合作により、1909年に刊行されたものだ。

古代文明、宗教、神秘思想、心理学等の領域で扱われる普遍的なシンボルを取り入れて作られたタロットである。

真の意味で理解をするためには、魔術、キリスト教、占星術(ホロスコープを使用して占う星座占いの詳しいバージョン)、ユング等を知る必要があると思う。

 

 

また近年タロットブームが世界・日本で起こったのは、映画007シリーズ1973年公開の「死ぬのは奴らだ」に重要な小道具として登場していることがきっかけではないだろうか。

 

ジェームズ・ポンドが口説く敵方の美女が、霊能力を駆使してタロットから敵情を読む人物であるらしい。

この美女は地上の男性と恋をしたことで霊能力を失ってしまうため、ジェームズ・ポンドが仕掛けたカードトリックに後押しされて、ボンドに体を預けてしまう。

映画の中で使用されたカードもアメリカのカードメーカーから「魔女のタロット」として発売されているようだ。

 

 

このように、タロットが占いに用いられるようになった歴史は、四百年くらいのものだというのに、タロットに描かれたモチーフにたちは、色あせることなく、私たちに語りかける。

タロットがもしも、図柄のない数札だけだったなら……占いに用いられる道を辿ることはなかったかもしれない。

 

タロットの最大の特徴は、その図柄がもたらすイマジネーションと自由な連想が、心の奥深くにある感情に、ダイレクトに働きかけてくることではないか

 

タロットに描かれている図柄には、元型的な象徴がふんだんに織り込まれ、それぞれのカードには、人生で遭遇するであろうドラマや、さまざまな登場人物を象徴するものが見事に織り込まれているからこそ、急激な時代変化の流れの中で変容をとげながら、人を惹きつける魅力にあふれているのではないかと感じる。

 

タロットが占いのために作られたものではないならば、占いの道具としての精度はどうなのか、と疑問に思う人もいるかもしれない。

でも原点はどうであれ、歴史はプロセスにある……という見方も成り立つだろう。

 

 

世間一般では、タロットというと、どこか謎めいた神秘性を秘めているとか、魔術的とかいうイメージが、いまだに根強くあるようだ。

けれどタロットのマニアックなイメージや固定観念を外して、もっと自由な気持ちでタロットの世界に楽しんでみても良いのではないか。

 

時代と共に変容してきたタロットは、今後も刷新され、新しいイメージが吹き込まれて、新たなスタイルを私たちに見せてくれることだろう。

 

 

参考文献

①森村あこさん監修『はじめてでもよくわかるタロット占い入門』実業之日本社

②井上教子さん著『タロットの歴史 西洋文化史から図像を読み解く』山川出版社

③鏡リュウジさん著『タロットの秘密』講談社現代新書

 

参考HP

makiplanningさんのブログ https://plaza.rakuten.co.jp/makiplanning/diary/201008010000/

 

 

考察に関してはフォロワーのやまだまさゆきさんの意見も参考にさせて頂いてるよ。

 

より詳しくタロットの歴史が知りたい場合は、参考文献②、③を読むといいかもしれない。

ちなみに③の方は内容が硬すぎたのか途中までしか読めてない(´;ω;`)ウゥゥ

 

ってことで大雑把な歴史に関しての話になったけど、簡単にまとめるよ。

 

 

【まとめ】

 

まずトランプの数札が元で、タロットが作られた。

最初の古典系タロットの代表作「ヴィスコンティ版」等は、当時の上流階級の知識人向けに作られた豪華な絵解きのものだった。

 

木版画の登場によりマルセイユ版タロットは作られ、庶民に大流行した。

ゲームや賭け事、そしてこの頃から占いの道具として用いられるようになった。

 

二十世紀に現在最もポピュラーなウェイト版が作られ、数札にもイラストを当てたことによってタロットが分かりやすくなった。

 

 

ここまで読んでくれてありがとう!

またね(*^^)v

 

 

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