アニメ好きな私の中でも多分一番大好きなシリーズの作品

『響け!ユーフォニアム』

 

4月からはいよいよシリーズ3期の放送開始ということもあって

近頃は色んなところでユーフォ関連の催しや映画再上映など

機運が高まってきた感がモリモリ照れ

 

して

 

立川のシネマシティでは今頃になってようやく昨年夏公開のアンコン編の上映

(映画の正式タイトルは『特別編 響け!ユーフォニアム~アンサンブルコンテスト』ですが

この記事では略して『アンコン編』とします)

 

 

 

それにタイミングを合わせるかのように映画館のすぐ近くの書店 オリオン書房ノルテ店でアンコン編の原画展示が始まっているのです

 

 

 

これは立川に行かなきゃ!ラブ

ってことでアンコン編映画鑑賞と原画展に行ってきました

 

 

まずは映画を観る前に原画展です

 

こんな感じの展示で、今回は以前に同じ場所で展示していた規模の半分くらいの展示枚数でした

この写真で展示スペースの全景

以前の原画展示を見ている自分からすると今回はちょっと少ないなあ

  というのが率直な第一印象

 

しかし展示されている原画をよく見ると

以前は各カットから1枚ずつという感じが大半の見せ方だったけど

今回は特に印象的な場面などのカットの中で、一部は動きのキーとなる数枚の原画を並べて展示していたりなどの見せ方の違いがありました

 

 

ちょっと原画展の話から横道に逸れるけど

 

アンコン編の原画は公式から原画集が発売されていて

原画好きのファンなら必携(?)の一冊があります上差し

 

これは私の手持ち品

ファンの方でまだ持ってない方は是非!

ユーフォのファンなら「必携」なのでw

 

今回の原画展示しているノルテ店では在庫で置いてあるし

京アニショップでも買えます

 

 

で、

この原画集の方ではアンコン編の中の結構多くの場面の原画が掲載されていて

しかもサイズは小さいけど書籍のメリットを活かしてカットの中での動きのキーとなる数枚の原画を1ページ内に掲載  みたいな編集で見せています

 

今回の原画展の展示は枚数こそ少ないけどそれに近いような見せ方かな?

と感じました

 

 

で、もう少しだけ原画集の内容を交えて触れると

 

原画集に掲載の元原画が何枚か原画展にも展示されていたのですが

写真に撮って帰ってから原画集のものと見比べると興味深いことがわかった

 

原画展に展示されているのはもちろん実際にアニメ製作で使われた本物の原画そのもののわけだけど

そこに書かれているちょっとしたメモなどが原画集掲載版では消されていたりなど

本物の原画と原画集掲載の複製原画とでは少し違いがあったりするのです

 

例えばこんな風に

本物の原画(原画展に展示)

 

その原画の原画集掲載版は

 

この絵では後工程に伝えるメモ内容が消されてる感じ?

あと、レイアウトで肝心なタップ位置が本の方ではわからなくて、掲載のレイアウトも本物原画からズレている

 

原画の「絵」だけを見るなら線をクリアにスキャン処理した原画集掲載の絵の方が断然見やすいけど

この例のように実際の現場でスタッフの方々が作品作りに奮闘されている生の様子がうかがえるのは圧倒的に原画展で展示されてる本物の方なのです

 

原画展に展示されている本物の原画には各工程で何人もの手を渡ったことを示すように微妙なシワもあって使い古された紙の感もあるし

 

そして絵を描いた原画マンさんごとの筆致の違いなども本物の原画を見れば一目瞭然

 

原画展の本物の原画からはそういうことが伝わってくるのです

 

やはり原画展で本物を見るのは印刷物の複製原画とはまるで違うってことです

 

そしてもうひとつ

京都アニメーションは手描きを大切にしている製作会社だなあとあらためて感じた次第

展示されてる原画はすべてデジタル作画ではない鉛筆による「手描き」でした

 

 

前置きが長くなり過ぎたけど

そろそろ展示されていた原画のご紹介に移ります

 

展示枚数は多くないとは言え(全部で40枚)

そのすべてをここに載せるとさすがに多過ぎるので一部だけをご紹介します

 

 

六地蔵駅ホームのベンチに座って話してる葉月・麗奈・久美子のカット

同じカット内の別の原画は原画集にもあるけど、この絵自体は原画集には非掲載です

 

 

同じ場面の葉月正面カット

この原画は原画集にも収録されてるが右端の麗奈バッグは原画集ではなぜか消されてます

 

 

音楽準備室で緑がメンバー申告の場面

この原画は原画集非掲載で

且つとても興味深い1枚なので少し解説すると

 

まず黄色の用紙なのでこれは作監修正の原画です

で、そこに書かれてるメモに注目

 

メモ部分の拡大がこれです

「スタートの絵 少し下げました」 と書いてある

 

つまり上がってきた原画に対し作監さんが人物のレイアウトを少し下に描き直した

という意味だと思われます

 

原画スタッフさんはあらかじめ決められているレイアウトに従って描いたはずだけど

作監さんがその絵を見てカメラアングルの微調整的な絵の修正を入れたのかな?

 と想像出来ます

 

演出まで熟考して絵の見え方を修正する作画監督さんのお仕事の一端がわかる一枚だと感じました

 

 

ここから下の9枚は3カット分で、作品の中で連続した流れからの各カットの原画です

映画を観た人ならわかるはずだけど

手洗い場で久美子が麗奈に自分をチームに誘った真意について問いただした場面

 

まずは久美子に聞かれた麗奈が答えてるカットから3枚の原画展示

このカットの原画は2枚目のみ原画集に掲載あり

1枚目と3枚目は非掲載です

 

 

それぞれA① A② A③と書いてあることからすると、中割りは別でこの3枚がこのカットでの連続の原画ということなのかな?

 

 

上からの一連のシーンで麗奈の言葉に感激した久美子が百合百合wしてる場面

この3枚は3枚目のみ原画集非掲載です

且つ 1枚目の赤文字のメモは原画集では非表示

 

 

 

 

一連の流れのシーンの最後のカット

イチャイチャした久美子が笑顔で廊下を歩いて行くシーン

この3枚はすべて原画集にも掲載

但し3枚目の赤文字のメモは原画集では非表示

 

 

 

 

麗奈チームでの練習で久美子が着席して演奏を始めるシーン

楽器が出てくるとアニメ ユーフォらしくなりますね照れ

楽器を別の原画に描き分けてるケースは結構多いです

 

 

で、このカットは原画集にも掲載あるけど、原画集では下のように楽器に加えて他のレイヤーも重ねて1枚にした形で掲載されてます

こっちの絵の方が映画の場面は想像しやすいけど、実際の作画の様子がリアルにわかるのはやはり描き分けされている元の原画の方ですね

 

 

脚本には無くて石原監督が直感イメージでコンテにしたという、

奏(かなで)がシャドーボクシングの動きで久美子にじゃれている印象的な場面からの3枚

これも3枚とも原画集にも収録あるけど赤文字のメモは原画集では非表示です

 

 

 

 

最後はある意味これまでのユーフォシリーズで一番衝撃的な(笑)シーン

チョコまんを食べて麗奈初の変顔が見られた場面からの3枚

 

このカットは原画集でもこの3枚が掲載

但し他と同様に赤文字の指示メモは原画集には非表示です

 

この2枚目の赤文字はまつ毛の部分に「スキマ肌色」と指示が書いてあって結構重要な情報なんだけど、原画集の方ではやはり消されてます

 

久美子や葉月・緑達と一緒に行動する中で少しずつ麗奈が変わってきたことを表す、シリーズの中でも大事なワンシーンですよね

だからこのカットの原画展示はナイスな選択だと思いますグッ

 

 

原画展の原画のご紹介はこれでも一部だけどここら辺で

 

また横道にそれるけど

原画展に掲出されているユーフォ3期のキービジュポスター

 

このイラストは昨年11月に発表されたもので

「この場所は!」 ってことで

例によって(?)私はすぐにこの場所を見に行きましたチョキ

 

この茶畑がイラストの元になった場所

 

あ、言わなくてもわかると思うけど

この茶畑の葉が「宇治茶」になります

 

てへぺろ  そんだけ

 

 

さてさて

シネマシティが自嘲気味に「遅れ京アニ上映」と言ってるアンコン編上映です

 

ほんと遅れすぎだろ とは思うけど

シネマシティでユーフォ上映する時はシネツーaスタジオで鶴岡音響監督監修の極音上映なので

そこはホントにありがたいラブ

 

 

アンコン編は自分の場合映画館ではもう40回以上観ていて

ブルーレイも持ってるので繰り返し観てるけど

やはり久し振りに映画館で鑑賞するのは自宅で観るのとは違う特別な気持ちになりますね

 

あらためて気合いを入れて鑑賞したけど

原作既読勢の私から見るとアンコン編にはいたるところにユーフォ3期 つまり久美子3年生編につながるネタが仕込まれていて

 

原作未読の方は4月から放送のユーフォ3を見終えた上でもう一度アンコン編を見てもらうと

「なるほどそういうことだったか!」と感動が倍増すると思いますよウインク

 

 

いよいよあと一ヶ月ちょっと

春からユーフォ3がスタートですキラキラ