先に結論
気に入らない![]()
・・・ということで、
普段は例え自分が気に入らなくても映画作品を酷評することは滅多にしない私としては珍しく、今回は手厳しいことを書きます
もしもこの作品が気に入ってるという方は、ここから先を読むと不快にさせてしまうかも知れないので、読まないでスルーされることをオススメしますm(_ _)m
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
現時点での世界最先端のCG映像を見てみようか、、
という程度の動機で公開早々に見に行きました
そもそも自分は「ライオン・キング」の物語そのものをあまり知らなかったし
キャッチコピーが
「全人類の心ふるわす」
なんて、いかにも感動巨編みたいなことを書いてあるし
なので、どれだけ感動するんだろうって
いくら泣いてもいいようにタオルを握りしめて見始めたけど
・・・
なんじゃこりゃ?
どこに感動するの?
いやいや
これはオトナが見て感動とかの物語じゃないでしょ![]()
10歳児以下向け??
だけどこれ、子供に見せちゃアカンやつでしょ![]()
…それがなぜかは下の方で
順を追ってわたしの感想を
まず期待していた最先端のフルCG映像
確かにスゴイですね
まるで実写の映像みたい
少なくとも現在の日本のCG技術ではまったく太刀打ち出来ないレベルでしょうね
だけど映画館の大スクリーンで見ていると、そこかしこでCGっぽいアラが見えてしまうのです
一度そういうアラが気になると、人の目というのはそういうところばかりを追いかけてしまうものなんです
なのでこの映像は映画館で見るよりスマホ画面みたいな小さな画面で見た方がガッカリすることがないかも?
まあ自分が期待値高くし過ぎていただけなのかも知れないですけど
でもそのように期待値を高めるような宣伝をガンガンやってましたからねえ
映像的には正直「ピーターラビット」のほうが自分は感動しましたね
過剰な期待を持たずに見たから
今回は見に行く前に
「子ライオンがかわいすぎて猫好きの人は萌え死ぬかも?」
みたいな評価があったので、これも期待していたんだけど
いやいや、これ
擬人化された子ライオンだから、そこまで可愛いと思えないし
擬人化されているので、時にネコ科の動きでないところが見え隠れもするし
「猫好きの人は」って書いてあったけど、逆に猫好きの人(自分はそう)ほどそういうところが気になると思うんだけど
本物の猫の方が百倍以上カワイイですよ
少なくとも自分は「萌え死ぬ」にはほど遠い
そして一番失敗していると感じるのは
まるで実写のようにリアルに描かれている動物たちが擬人化されていることによる違和感と不快感
これは自分の個人的な感想だけど、
動物を擬人化して芝居をさせるなら、外見のリアルさを追求するよりは適度にデフォルメした姿の方が感情移入出来るんじゃないかな?
あまりにリアルに再現された動物たちが「人の振る舞い」をするので、逆にそのことが感情移入をスポイルしていると思うのですよ
そして擬人化する、人の振る舞いをする ということで、本物の野生動物ではまったくあり得ない「正義の味方と悪人」の構図を描いている
これを外見的には本物の野生動物に見えてしまう動物たちが演じているわけです
正義の味方や悪人たちを
だから子供にこんなのを見せちゃダメ
と私は思う![]()
![]()
例えばこの物語に登場するハイエナは完全な悪者です
こんな映画を何も知らない子供が見たらどう感じる?
ハイエナという生き物は悪い動物なのだと完全に信じ込んでしまうでしょ
とんでもない![]()
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野生動物に悪い動物なんて一匹たりともいない
動物の中で悪いことをするのは唯一人間だけだよ!!
ハイエナは肉食で獰猛だけど、自分が生きるのに必要なだけしか殺さない
人間みたいに必要以上に殺りくなんてしない
生き物を殺生して得た食べ物を大量に生ゴミとして廃棄するようなことはしない
この物語に描かれている悪者は、あくまでも人間としての悪者の姿でしょ
だけどこの映画を見た幼い子供は、間違いなくハイエナは悪い動物として記憶に残すでしょうね
だからあまりにリアルに描いた動物を擬人化して人の善悪の価値観で進行するこの映画には不快感しか感じない
先にも書いたように、この物語で映像化するならばデフォルメした擬人化動物に演じさせるのならまだ説明はつくと思うんです
人間の姿態をして顔だけ動物のアレね
「ライオン・キング」として悪役が登場する物語なのであれば、これほどにリアルに野生動物の外見を再現してしまったことは絶対に逆効果だと感じる
これだけのCG技術があるのなら、自然界での本当の動物の生態をドキュメンタリータッチで描いたほうが絶対に良かった
そう感じます
大人が見て感動出来る話ではない
そうかといって子供に見せたら野生動物に対して間違った知識(偏見)を与えてしまう
厳しい言い方するけど、
この映画は存在価値を感じません



