TVアニメ『その着せ替え人形は恋をする』Season2
終ってしまいましたねえ。。。
シーズン2通して最後まで
脚本・作画・演出・演技などすべての面において
サイコーの作品だったのではないでしょうか
特に作画に関しては
元々良かったシーズン1の時よりもさらに数段高い次元のクオリティを最後までやり切っていたように私は感じました
もちろん作画だけでなく総合的な演出まで含めて本当に素晴らしかったと思います
最近のCloverWorksさんのアニメ完成度は本当に凄すぎる
もう感動と感謝しかないです
ということで私の今期イチ推しアニメ『着せ恋』が終わってしまったので
最終回の個人的な感想をまとめておきたいと思います
ここから先はシーズン2 第24話のネタバレを含む内容となりますので
まだアニメ未見の方はご注意くださいませ
【棺(ひつぎ)合わせ】
アニメではサラっと流していたけど
コスプレをして「棺」ゲームのシーンを再現して写真撮影している場面
ゲーム内のシーンと同じ構図でコスプレ写真撮影していることがわかるようにゲーム絵と写真の両方を見せているのはアニオリです
原作では元となるゲーム内シーンの絵は出てこないので
この場面のドット絵の方はすべてアニメオリジナルでの補完
再生を一時静止させて見比べれば
小物まで全部こだわって合わせ撮影に臨んでいることがよくわかります
あと
原作では白黒の絵だし誰がどのシスターに扮しているのかは髪型や髪色などの違い(ただし絵は白黒)に注意して見てないとわかりづらくて
読んでいて混乱しがちだったけど(個人的に)
アニメでは色が付いた上に、
どれが誰なのか名前を表記してくれてるので
キャラのセリフが無い場面でもどのシスターが誰なのか
見ていてとてもわかりやすくなっていました
そんなところもアニメならでは
【アキラさんのタネ明かし】
アキラさんが初登場時から海夢ちゃんを避けていた理由がようやく明かされました
原作未読のアニメ勢の方々は第20話のアキラさん初登場からこれまで
海夢ちゃんを避けてる理由についてあれこれ考えてたのではないかな
それこそ気になって夜も寝れなかったとか
(笑)
でもアニメでは8月24日放送の20話から今回の24話放送まで1ヶ月弱しか経ってないのだからアニメ勢の方々の待たされ加減は全然マシです
原作勢はアキラさんが登場した9巻の発売日 2022年3月から
その謎が明かされた11巻の発売日2023年3月まで
まるまる1年もの間謎の答えを待たされ続けたのですから(^^;
で
いざその理由がわかってみたら
「いや、そっちかーい!!」www
それでです
原作勢ならば自分だけでなく皆さんそうだったと思うけど
アキラさんの「汚ねぇ声 (ミヤコさん発言w)」が
実際にアニメで声がつくとどうなるのか
もうね、シーズン2が始まる前からわくわくしながら待っていたのですww
スゴイ!
見事に「汚ねえ声」でしたねえ
推しの海夢ちゃんのことを語ってる時の乙女な声からの振り幅たるやw
21話でのミヤコさんの叫び声
「オイオイ!!! バカタレ!!!! 優勝じゃねーーーかよ!!!!」
もお見事!で
原作勢の私は大満足だったし
そのミヤコさん役の風間万裕子さんが先日の着せラジで明かされてたけど
オーディションではその叫び声もリクエストされてたとのことなので
恐らくはアキラさん役の河瀬茉希さんも
「う゛わ゛あ゛あ゛あ゛」
の発声をオーディションでリクエストされてたんじゃないかな
それほどミヤコさんとアキラさんのそれぞれの叫び声wは
アニメ製作陣にとっても重要な要素だったのだと思います
それにしても声優さんて、やっぱすげえ
【どーでも良い話だけど】
合わせの一行と別れて五条くんと喜多川さんの二人が最後に降りた駅が登場
これ、埼京線のJR大宮駅地下 21番線ホームじゃん
再現度たけえー
五条くんと海夢ちゃんは池袋方面から埼京線で大宮まで乗ってきて
降りたホームが21番線の川越方面行きホームで
奥に停車中の電車は時間帯的に大宮始発の埼京線 池袋方面行き各駅停車
ということまでわかりますね、このカットだけで
それほどに再現度が高い
これまでアニメ着せ恋では海夢ちゃんの自宅が大宮近辺の設定であろうということは色んな背景描写からなんとなくわかってはいたけど
ここまでそのものズバリ大宮駅を出してきたのは
実は今回が初めてです
ちなみに原作ではこれまでもロケーション的なことはわからないように描かれているので、これも完全にアニメオリジナル
向こう側に停車している車両は10号車となってるので
島式ホーム対面側の19・20番線ホーム側から見ればこの場所は一発で探せるはずです
今度MOVIXさいたまに行くときにでもついでで見てこよっとw
【ラストの原作改変について】
さて、今回一番触れておきたかったことをまとめてみます
アニメ24話の棺合わせが終わって一行が帰る以降の流れは全部アニオリです
特にラストのアニオリ改変は原作とは単に表面的な出来事が違うというだけでなく
物語の進行的に本質的な部分で大きく変えられています
どういうことかと言うと
最後に海夢ちゃんが五条くんに告白出来なかったという
このエピソードのゴール自体は原作通りだけど
その理由がアニメでは変更されているのです
原作では海夢ちゃんが告白出来なかったのは
ある外的要因のため(何かは伏せます) という理由もあったのが
アニメでは告ろうと考えていた海夢ちゃんが
結局いざその時になったら決心が鈍って誤魔化してしまった
というように
あくまで海夢ちゃんの内面的な葛藤が理由で告白出来なかったという流れに変えられているのです
初見でこれを見たときは
私的には「うーん、、そうきたか」と
ポジティブでもネガティブでもないニュートラルな印象を受けたのですが
2回目視聴してよくよく考えてみると
これは原作を完全理解したうえでの
ある意味神改変ではないかな と思えてきました
なぜかというと
仮にシーズン3があったとしてこれ以降の物語の続きをやるとしたら
実は海夢ちゃんのこの自らの恋愛に対してだけはうじうじしてしまう弱い部分が
この後の物語の流れの上でとても重要な要素になってくるから
原作では外的要因もあって告白がうやむやになってしまったのが
アニメではあくまで海夢ちゃんの弱腰のために告白出来なかったという流れに変更して
海夢ちゃん自身の内面的な弱い部分を印象付ける形で描いてきたのでは?
と思われるのです
原作のこの先を知っている私的に考えると
このアニメ24話のラストの大幅改変は
もしもシーズン3があるとしたら
海夢ちゃんのこの先の展開に見事につながっていって
視聴者がより深く感情移入出来るようにするための布石ではないかな、と
あくまで自分の勝手な解釈だけど
そんなふうに感じました
【で、続編はどうなるの?】
今回のアニメ24話のラスト改変を見る限りは
このシーズン2製作時点では続編を必ずしもやらなくても良いように
シーズン2 第24話で一旦は物語が終われるような改編をしたように見られます
原作での棺合わせ後の流れはそのまま次のエピソードにつながるような展開で
だからこそ私個人的にはシーズン2をどこで区切るのか最後までわからなかったのですが
例えばシーズン2の企画会議時点ですでにシーズン3までありきで進めていたとしたら
『ダンダダン』でやったようにエピソード途中でのぶった切りエンドで
その代わり最終回直後に「続編製作決定」のアナウンスで進める
みたいな手法も可能でしょう
ところが原作で明確な区切りがない物語途中でアニメ シーズン2を終わらせるために棺合わせの後をまるっとアニオリ大幅改変したということは
少なくとも脚本を作ってる段階では続編を作るかどうかは決定していなかったのではないかな? と
・・・とはいえ
そんな製作サイドの都合はお構いなしの
ただの作品ファンである私的に言わせてもらうとw
着せ恋の人気度やマーチャンダイズ含めたビジネス的側面だけで見れば
続編で原作最終話までアニメ化することは
もはや疑う余地もないわけです
問題は「やるか、やらないか」ではなく
「いつ、どんな形でやるか」
なわけです
まず原作ストックなのですが
今回のアニメ24話では原作85話の途中まで進みました
85話の途中以降は次のエピソードにつながる展開で
アニメシーズン2ではその部分がまるっとカットされて改編されてます
で
原作の最終話は115話 (番外編とエピローグを含まず)
ということは原作残り話数は29話と半分くらい
これが実に微妙なラインで
着せ恋アニメはこれまでの進行的にはアニメ1回で原作3~5話分くらいずつ消化してきていたので
仮にアニメ1話で原作4話ずつ進めたとしたらアニメ7話分しかないのです
1クール12話構成のTVアニメとして作るには原作話数が足りない
では劇場版として長編アニメ映画で作ったらどれくらいになるか
アニメ1話分は本編約20分なので
TVアニメ7話分の尺を劇場版にまとめたとしたら140分くらい
これなら尺的にアリな気もする、、、
と考えると
やっぱ続編は劇場版なのかなあ
贅沢言えば個人的にはやっぱ劇場版ではなくTVアニメとしてじっくり描いてもらいたいけど
特にこれ以降の物語の内容は色んな伏線回収もあったりしてとても密度が濃いので余計に、、
とは言え1クール12話分の原作残りストックが無い以上は
無い袖は振れねーよなあ
で、いつ続編が出来るか については
原作の最終話は今年出たばかりで
シーズン2の最終話エピソードの原作コミック発行が2023年3月で
そのエピソードのアニメが2年後の2025年に放送出来たスパンで考えると
続編の公開時期はどんなに早くても2027年後半以降くらいでしょうか
あとはその続編製作決定の発表時期がいつなのか
ですね
期待して待ちたいと思います