スカぴあメンバーが交代で担当している
横須賀ブルー湘南日曜日の朝のラジオ番組「スカッとスカぴあ」。
11月はスカぴあメンバー,平田真希子がお送りしています。
11月の3週目は「ヨーロッパとアメリカ、それぞれの『西洋音楽』」

ヨーロッパ発祥の西洋音楽を、何故アメリカで勉強すると言う選択を私はしたのか?

その理由
1.ヨーロッパで勉強すると歴史・伝統の重圧が個人的解釈の自由を妨げる。
2.自国ひいきが出てくる
3.アメリカではあらゆる国の出身者がいる。
4.アメリカではどの国の音楽・伝統・文化も等距離感覚で比較検討することが出来る。
5.歴史が無い、新しい国の特色として「自分の視点・感覚」と言うものを大事にできる。

しかし、西洋音楽がヨーロッパで発祥したのは紛れも無い事実。
その中でも特にこの7月、そして10月に私が訪れ演奏する機会を頂き、
また来年も演奏旅行に行くことになっているパリに焦点を当ててみました。

まず、ノートルダム大聖堂で確立されたリズムの記譜法と、それに伴う対位法の発展。
ぺロティンとレオニンの、それぞれ2声と3声の作曲を1分ずつお聞きいただき、
その発展を確認していただきます。

その後に19世紀フランス音楽のアイデンティティー確立のためのもがき。
ヨーロッパ伝統に基づき、それまでの主流のドイツの影響を止む終えないとして、
その上に自分の声を重ねていく、フランクの「前奏曲、コラール、フーガ」
私のCD「Makiko Hirata plays Haydn, Schubert, and Franck]より。
それに対して、急進派のドビュッシー。
私のCD,「Etudes, Seriously」より、エチュード1番。

最後にアメリカ人作曲代表で、ジョージ・ガーシュウィンの3つの前奏曲の3番目
ガーシュウィン自身の歴史的演奏(ピアノロールから録音)でお聞きいただきます。
ガーシュウィンは実はドビュッシーと同時期の大フランス作曲家、ラヴェルに
教授を要請しているのですが、ラヴェルから「いや、そのままの方が良い!」
と、奨励されています。