更新が大変遅くなり、申し訳ございません。小泉耕平です。

さて、今月のスカっとスカぴあは、先月の演奏会も無事に終え、演奏当日もプログラムにございましたドビュッシーのアラベスクを題材に広げていくというテーマにおいて、私小泉が担当させて頂きました。


第1週~アラベスクって何?


ドビュッシーのアラベスク第1番。非常に有名な作品ですよね。クラシックに興味をあまりお持ちの方でもご存じの作品かと思います。そもそも、このアラベスクってなんなんですか?ということから始まりました。


アラベスクは、フランス語で、アラビア風の、またイスラムの寺院にある草木、果実などを用いて組み合わせた幾何学模様のことを指しています。ほかにもバレエのポーズのこと、というのもありますがここでは割愛させて頂きます。上記のような模様を連想させる装飾的、幻想的な作品において、アラベスクという曲名は用いられています。このアラベスクという名を曲名として初めて用いたのはシューマンであって、ドビュッシーのアラベスクはそれから約50年も後のことです。


アラベスクという曲名のものが一体他にはあるのか?と興味が湧いてきたので軽く調べてみたのですが、

ドビュッシー、シューマン、ブルグミュラー、リャードフ、ゲーゼ、等ぱっと見つけただけでも13曲も存在していました。世に知られてしないアラベスクってたくさんあるんですね。


そして、とある雑誌の記事を読んで面白い意見を見つけました。


アラベスクというものはイスラム教の戒律に則り、図柄の中には人間は登場しません。即ち、すべて植物を用いた図柄ということになるようなのです。そのため、アラベスクというものを人間があたかも歌うかのように弾いてしまうと、その本来のアラベスクというものとは違う。装飾的に、模様を描くように弾くのが芳しい。といった意見になるほど、と思いました。


そしてこのアラベスクなのですが、大陸を伝わり、なんと中国、日本にまで影響を与えています。日本人ならば誰でも見たことのある唐草文。これも実はアラベスクの影響を受けているという記述がありました。奈良の法隆寺は夢殿に鎮座されている「救世観音像(ぐぜかんのん)」にも、この唐草文が用いられているんですね。世界ってつながっているんだなぁ・・・同じ人間なんだなぁ・・・と感じました。


♪今日の1曲♪

シューマン作曲のアラベスク、私小泉の演奏でお聴き頂きました。

青森県は六ヶ所村にあるスワニーというホールでの録音。700人程度の客席数の会場でスタインウェイ、ヤマハのフルコンが置いてありますが、なかなか六ヶ所まで行って弾いて下さるかたがいらっしゃらないので、ぜひぜひピアノを弾きに、そして海の幸を楽しみに、行ってみて下さい^^


第2回放送はアラベスクが作曲されたころのドビュッシーに焦点をあてて。


更新は後日。少々お待ち下さい。有難うございました!


小泉耕平