おはようございます。
コミュニケーション・ドクター 須海 二郎(すかい じろう)です。

昨日は『無駄口を叩かないコミュニケーション』をお届けしましたが、本日のテーマは『よろず屋コミュニケーション』です。

私の元同僚に、常に幅広い仕事を受け持っているT君という人がいました。彼の専門領域はWebサイトの制作ディレクターなのですが、その領域だけにとどまらず、イベントと連動する仕事や、Webサイト以外の広告制作にも携わったりしていました。

 

そんな彼の振る舞いはとてもユニークで、まず自分のパソコンに「よろず屋シール」を貼っています。また仕事で関わる人たちに、事あるごとに自分が今までどんなキャリアを積んできて、現在はどのような仕事をしているのか、丁寧に説明をしています。その様子を見て私は、「パーソナルブランディング」がとても上手な人だな、という印象を受けました。
 

このような印象から、T君はひとつひとつの仕事に、あまり丁寧に取り組めていないのではないか、と勝手な印象を抱いていましたが、実際に一緒に仕事をしてみると全くそんなことはなく、むしろ専門的に一つのことをやっている人と比べて視野が広い分、一歩引いた視点から俯瞰して全体を見渡し、必要なことを納期通りに、しかもクオリティ高くこなす能力に長けていました。

 

T君は、自他ともに認める「よろず屋」です。Webディレクターとしての確かなスキルを軸に、そこから求められたこと、やりたいことの領域を徐々に拡げていった結果こうなったのだと、後に本人から教えてもらいました。

 

与えられた仕事だけをやっていても、絶対に「よろず屋」はなれません。会社の方針と合わず、自分がやりたいことができていないと悩んでいる人は、会社の本業を軸として「組織のイメージ向上」につながることをゴールに、自分のやりたいことを結びつけていく、という方法を模索するやり方もあるのではないでしょうか。

 

本日のコミュニケーション処方箋:まず自分の軸となるスキルを獲得する。そこで一度立ち止まり、それを突き詰めるのか、別の領域を拡げていきたいのか自問してみよう

今日はこのへんで失礼いたします。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。