おはようございます。
コミュニケーション・ドクター 須海 二郎(すかい じろう)です。

昨日は『自分をさらけ出すコミュニケーション』をお届けしましたが、本日のテーマは『不必要なことを話さないコミュニケーション』です。

昨日お伝えした「自分をさらけ出す」上司と同じ部署に、今日これからお伝えする「不必要なことを話さない」上司(彼女の直属の部下にあたる人)もいました。好対照に見えるのですが、共通していたのが二人とも部下からの信望が厚く人気があったこと、また二人の関係性も非常に良かったです。

この上司の特徴として覚えているのは、「不必要なことを言わない」ということです。いくつか言葉を発した後に、「後は分かるだろ」といった形で、やや言葉足らずくらいの印象で会話が終わってしまうことがほとんどでした。これだけ聞くとやや無愛想な人を思い浮かべるかもしれませんが、実際には決してそんなことはなく、むしろ昨日の「自分をさらけ出す」タイプの上司よりも話しやすかった印象があります。

いま振り返ると、この上司は大きな方向は示すものの、細かいやり方やプロセスについてはある程度任せてくれていて、もし何かあったら自分が責任を取る、というスタンスで接してくれていたのかな、と感じます。不思議な包容力を持っている人で、職場の中でも特に女性が多い部署だったのですが、フロアを歩いていると常に誰かしらから声をかけられ、談笑している姿をよく見かけました。

私は元来口数が多い方なので、この方のやり方を見た時に、「言葉にしない方が、結果的に伝わることもあるのかな」ということを学ばせてもらった気がします。言われたことをやる、というのではなく、言われたことから想像し、自分なりに答えを出していくことの重要性。その方が相手の成長につながるのだということが、感覚値として備わっていたのかもしれません。


 

本日のコミュニケーション処方箋:あえて言葉にせず、意図して伝えるコミュニケーションもある
 

 

今日はこのへんで失礼いたします。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。