おはようございます。
コミュニケーション・ドクター 須海 二郎(すかい じろう)です。
昨日は『指摘が細かいことの裏返し』をお届けしましたが、本日のテーマは『「大言壮語」が得意な人』です。
私が当時勤めていた会社にいつづけることに悩み始めていた頃、転職活動を通じてある会社と出会いました。正直社名を知らなかったのですが、新進気鋭のベンチャー広告代理店だという説明を受けました。
私が当時悩んでいたのは「仕事において裁量を与えてもらえない」ということが一番大きく、そのことを転職エージェントの担当者に伝えると、「この会社はベンチャーなのでかなり裁量は与えてもらえるはず。もし入れば、あなた自身の成長スピードが上がることは間違いないだろう」という言葉が決め手となり、会社のスケールダウンを覚悟の上で、入社試験を受ける決意をしました。
書類選考を経て面接に臨んだ時、面接官として出会ったのが「大言壮語の人」(後に私の上司となった人)でした。初めのうちは事前に聞いていた内容とそこまで乖離したことは話されなかったのですが、だんだん話が大きくなっていき、しまいには「打倒大手広告代理店!」といったところまで話が及びました。広告業界に数年所属していた身として、それがどれだけ大それたことなのかは重々承知していたつもりでした。なのでその話は半分聞き流し、「自身の成長スピードが上がるだろう」という部分だけ、自分都合で解釈して入社することにしました。
当時勤めていた会社に退職することを伝え、有休消化に入ろうとしていた入社前のある日、当時の会社上司から「ここお前が転職する会社じゃないか?」といって渡されたのが、転職先の会社が不祥事を起こしてしまったことが書かれた記事のプリントでした。青くなった私はその会社に連絡し、面接官に問いただすと、事実であることが認められました。
もちろん決定を覆すことはできないのでそのまま入社したのですが、不祥事の影響が担当する予定だった仕事にも及んでいたことが分かり、入社後しばらくはあまり大きなアクションを起こすことができず、成長スピードが上がるどころか、むしろ一時停止に近い状況に陥ってしまいました。
その時置かれた環境を変えるという決断をしたこと、転職して新しいステージで仕事を始めたこと自体に後悔していることはまったくありませんが、何が起こっても自分が責任を取るスタンスで臨まないと、こういった不測の事態に流されてしまうのだという学びを得た出来事でした。
本日のコミュニケーション処方箋:大言壮語に乗った後は、自分自身が責任を取るスタンスで臨もう
今日はこのへんで失礼いたします。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。