さて、今回のコンサート1部では前回のブログで書いた③の部分に相当する曲目がずらりと並んでいました。
こう言う場合に最も良い方法は《字幕》なのかもしれませんが、予算及び字幕を適切に操作できる人材確保、の両方が難しいので断念。
まだまだ日本では《フランス語》は何かとハードルが高いのです。
次に考えたのが歌う前にその曲の内容を美しい声の持ち主に『詩』として読み上げてもらう。
そこで思いついたのが、小学校から高校までの同級生で女優の中井貴惠さん。
彼女が行なう絵本朗読《大人と子供のための読み聞かせ会》、帰国の際に数回聞いただけですが、その度に毎回感動で大泣き。
彼女の素晴らしい朗読で皆様に詩を理解していただけたら素敵だなあ〜と思ったのです。
その話を今回フライヤーのイラストを描いてくださった弓シャローさんにお話ししてみました。
と言うのも弓シャローさんと中井貴惠さんは同じ雙葉の同窓生と言う以外にも色々と接点があり昔からよく知っている間柄、貴惠さんは弓さんの《お気に入り》のひとりです。
85歳でも瞬時の直感&洞察力が冴えている弓さん、即座に「でもその詩はいったい誰が作るの?」と言うご質問。
そこではたと気づいたのは・・・・私が作るのはあくまでも《対訳》。
フランス歌曲の原詩をなるべく忠実に訳すのが私の作業&目的です。
しかしフランス語では美しい詩も日本語に忠実に訳してみると別にそれほど綺麗ではなかったり。
またフランス語の詩で一番重要なのは『押韻』ですが、その部分は日本語では到底表現できない部分です。
対訳と作詞は全く異なる作業ですし出来上がったものもまるで違うものになるのです。
その一番の例が素晴らしい《作詞》で著名な岩谷時子さん。
これについては後続のブログで書く予定です。
話を戻しましょう。
今回コンサートのマネージメントをお願いしたオンザフィールド社長の北原葉子さん(同じく田園調布雙葉の同級生)を通じて中井貴惠さんのスケジュールを当初押さえてもらっていましたが、弓さんの的確なご指摘を受けてこちらも断念いたしました。忙しいスケジュールを数ヶ月間押さえてしまった挙句にお断りせざるを得ずご迷惑をおかけしてしまったこと、この場を借りてお詫びしたいと思います。
さあ〜困った、どうやってほぼ全てのお客様にとって『お初』である歌曲の歌詞をご理解いただこう・・・
考え抜く日々が続きました。
そんな時ふと頭に浮かんだのがQ Rコード。
前もってブログに対訳をアップしておいて、そのブログのQ RコードをFacebookやX(旧Twitter)などなどの媒体で前もって告知し、当日の紙版プログラムにも載せ、会場内にもQ Rコードを大きく拡大した紙を張り出したり・・・・
おかげさまでこのアイディアはお客様に大好評でした。
もしかしたら今後この方法が流行るかも、と言うご意見を多々頂戴しました。
舞台でのトークに続いて、こちらでもパイオニアになれるかも(笑)
全くの余談ですが、中国で活動していた頃「あ!これ絶対に流行る!」(多くの場合は食べ物でしたが、それ以外にも着るもの等々多岐にわたって)と閃く事柄がいっぱいあり、私自身はそう言う方面は全くの素人ですから、その道のプロに話を持ちかけてみましたが、大抵の友人たちは中国とビジネスをすることに懐疑的で実現に至らず。
その後「ほ~らやっぱり!」とひどく悔しい思いをしたものです。
今日はここまでです。
つづく・・・