前回のブログに書いたサラ・ベルナール展で実はとても興味深い事がありました。

4月に行ったロマン主義美術館で案内ガイドを務めてくれた女性がこのプチパレでもフランス人団体客を率いてガイドをしている場面を再び見つけました。

病的と言えるくらい人の顔や名前が覚えられない私-----例えば誰かのお宅に招かれたお夕食の席で初対面の方と数時間ご一緒した後でも自宅に戻った頃には果てさてあの方どんなお顔だったっけ?となるくらい重症----がなぜこんなに鮮明に覚えていたかと言うとこのガイドさんの説明がまるでひとつの『舞台』を見ているかのようなグッと惹きこまれる魅力に満ち溢れていたからです。

プチパレもロマン主義美術館も《パリ市立美術館》と言う同じ括りの中に入っているので、きっと彼女はパリ市立美術館を専門とする美術ガイドさんなのでしょう。それにしてもパリには美術ガイドさんはあまたいるでしょうに、再び見かけるとはなんだか『不思議なご縁』を勝手に感じてしまいました。


プチパレのサラ・ベルナール展で見かけた彼女


こちらは4月のロマン主義美術館での彼女

この時は正面から写真を撮るのは遠慮して後ろ姿のみ。


さて、そこではたと4月に行ったロマン主義美術館のことのブログを書きかけで放置していたのを思い出した次第です。

遅ればせながらアップいたします。

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4月11日


モンマルトルにある美術館 Musée de la Vie Romantique [ロマン主義美術館]に友人のDianaと一緒に行きました。


この美術館のことは以前のブログでも書きました。

https://ameblo.jp/suizi/entry-12757582060.html

その時はこの特別展の広告に惹かれてなんとなく行ってみた、と言うのに過ぎなかったのですが。


今回は特別な《使命》(大袈裟か😅!)を帯びて行って参りました。


と言いますのは.......


来年2024年4月7日(日曜日)に東京の《よみうり大手町ホール》で久しぶりのソロコンサートを開催いたしますが、そのコンサートでポーリーヌ・ヴィアルド( Pauline Viardot ) と言うメゾソプラノであると同時に作曲家でもある女性の作品(歌曲)に光を当てようと思っています。


来年のコンサートに向けて私が進めている諸々の準備に色々力を貸して応援してくれている友人Dianaが私のためにサイトから見つけてくれた情報で、この日は美術館の館長であるGaëlle Rio さん(女性)ご自身による美術コンフェランス(講義)があるという事で早速Dianaが2人分の予約を入れてくれました。


まあ結果は館長自らではなく、先に書いたあの女性が担当だったわけで......

Dianaは少しムッとしていましたが、まあ講義そのものは大変面白かったので良しとするか😉



ここが美術館の入り口


お庭






ピンク色の絵は普段はここにはないものです。

この時はFrancoise Pétrovitch (フランソワーズ・ペドロヴィッチ)さんの特別展開催中なので、こちらの常設展のほうにもこうして所々に展示されていました。

今回のお目当てはヴィアルドですが、まずはジョルジュ・サンドのお部屋から始まります。



この女性は Maria Malibran (マリア・マリブラン)、ポーリーヌ・ヴィアルドの実姉です。最初に歌手および作曲家として世間に認められたのはこの美貌の姉のほうでした。しかしその姉が落馬事故で28歳という若さで亡くなるとその後妹のポーリーヌはメキメキと頭角を表したのです。(しかも姉のぶんまで長生きしました)。



お世辞にも美人とはいえないポーリーヌですが、とても魅力のあった女性のようで、ロシア貴族出身の作家ツルゲーネフは彼女の舞台を見てすっかりファンとなり、ブージヴァルの家をヴィアルド家へプレゼントしたのみならず、自分もここに《友人として》住み続け、まるで執事のようにあれこれ手伝いながら暮らしたそうです。




Françoise Pétrovitchの作品がこのお部屋にも






François Bouchet 作









左側の絵は Ary Sheffer 作











さて、講義の中でポーリーヌ・ヴィアルドのパリのアパルトマンがこの美術館から近い所にあったと言う説明があり,住所は 51 bis rue de Douai と言うことでした。今回はそこには行きませんでしたが、なんと偶然にもこの通りにDianaと仲の良い友人のブティックがあるのでそのお店に行きご挨拶してきました。





Maison CRISTINO  Paris 

18 rue de Douai 75009


次回はゆっくり51bis rue de Douai にも行ってみようと思います。


色々調べて情報をくれただけでなく一緒に講義にも付いて行ってくれたDianaに心から感謝です❤️