5月20日(金)
Théâtre Champs-Élysées (テアトロ・シャンゼリゼ)に Händel のオペラ・ジュリアスシーザー «Giulio Cesare in Egitto » を見に行きました。
バロック音楽もカウンターテノールも《苦手》の私がなぜこのオペラに行く気になったかと言えば.....
フランス人コロラトゥーラソプラノの Sabine Devieilhe (サビーヌ・ドゥヴィエル)さんの声を聞きたかったから。
今回指揮棒を振るジャルスキーさんの熱烈なファンである友人からサビーヌさんがクレオパトラ役で出演すると言う情報を教えてもらい慌てて席を予約したのが1週間前。
間際だったのにも関わらず何故か1E Balcon (一階バルコニー)の1列目のど真ん中がゲット出来ました。ラッキー☺️
この席からの眺め。
もしもご興味が有れば今回のこのオペラについて詳しくはこちらをご覧くださいね。
お目当てのサビーヌさん
2幕の Giusto ciel が秀逸でした🤩
このアリアの後のお客様の拍手も半端ではありませんでした。
もちろんPiangeroも素晴らしかったですが、何と言っても圧巻はこのGiusto ciel でした。
最後のアリア Da tempeste il legno infranto のアジリタはもうサーカスのアクロバットさながらでお見事のひと言でした。
さて、今回とても面白いことがありました。
休憩の時に隣のマダムが『私の息子が出演者なのよ!』と仰るではありませんか😳
すっかり忘却の彼方にあるイタリア語を総動員してお話し(あれだけ流暢に喋っていた中国語ですら10年以上使っていないのですっかり忘れていると言う状況、ましてや最初からなんちゃってレベルのイタリア語に至っては😓)したところ.....
クレオパトラの弟役トロメーオ(フランス語表記では Ptolémée ) で出演してる Carlo Vistoli さんだとのこと。
1幕で「あらイケメン🥰」と思って見ていた歌手のお母様だとわかりビックリ❣️
彼についての情報はこちらhttps://g.co/kgs/Da5nk6
お許しを得て一緒に写真に収まりました。
フランスではもう病院以外ならどこでもマスク着用義務はありませんが、コロナの後遺症(ハイ、実は私コロナに罹っておりました😅。それについてはまた改めてブログでご報告します)で時々咳き込むのでマスク😷を着けておりました。大事な歌手のお母様のお隣と知ってからは特にマスクをしていて本当に良かったとつくづく思いました。
向かって左側から3番目、クレオパトラのお隣がそのCarlo さんです。
好き嫌いは別にしてまあよくもこんなに粒揃いのカウンターテノールやカウンターアルトが揃ったものだと感心しました。そのくらい演奏レベルは高かったので残念なのは演出でした。
まあ意図するところは分からなくもないですが余計なものがあって歌への集中が途切れるというか....
後列白いガウン姿の男性は後半は裸のまま彫刻よろしく剣と丸い球を献げて台の上でビクともせずに立ち続けでご苦労さまでした。
またガウン姿の女性三人も終始裸で《二足歩行を始めたばかりのネアンデルタール原人》よろしく常に腰を丸めて舞台の上を歩いていて本当にお疲れ様でした。
そして不思議なことに主役は現代の衣裳であるのに民衆はなんだか古めかしいお衣裳で!
舞台一番最後では舞台の上手から下手に至る天井から床まで全てを覆い尽くす巨大なビニールが現れそれを民衆役の人たちがナイフでブスブスと突き刺し、更には歌手がビリビリと破く。
と言う事は全部で6回ある公演でこんな巨大なビニールが6回も使い捨てられるわけか〜と🙄
プラスチックゴミに過敏なフランスではストローだって舌触りの悪い紙のガサガサしたものしか認められていませんが、これは芸術だからありなわけ?と些か腑に落ちない思いでした。
もしかしたら環境にやさしいビニールなのかも知れませんが.....🤔
指揮のジャルスキーさん
長いオペラな上に休憩が30分もあるので終わったら23:30近くなっていましたが、良い音楽を聞いて足取りも軽く帰って参りました。感謝❣️