数日前テレビで映画《ダビンチコード》を見ました。


公開当時話題になった映画ですが、私は実は初めて見たのでした。

劇場公開された頃はちょうど私の中国での活動が始まったばかり(2006年?)の頃で忙しかった事もありますし、なによりお金を払って見るからには《正統派美男美女》しか見たくないと言う私の基本姿勢から鑑みるとトムハンクスさんは素晴らしい俳優さんではありますがチョット.....なのです。『アメリ』の女優さんも然り。


それがなんでまた急に見る気になったかと言えば.....


10月初旬、我が尊敬する《奇跡の美魔女》弓シャローさんと韓国料理屋さんに行きお夕食をご馳走になった時のこと。

弓さんから「サンシュルピス教会のドラクロワのフレスコ画見たことある?」と聞かれ「いいえ〜」とお答えしたところ「じゃあこんど是非一緒に見に行きましょう!」と言う事になりました。


それから暫くしてなんと!10月3日のサンメリー教会での私の演奏会を聞きに来てくださってそこで初めてお知り合いになった女性からサンシュルピス広場で開催される《Marché de la poésie 》に自分も出店してるので是非いらしてくださいとのお知らせが❣️


弓さんのお話では午後の3時過ぎの斜めの光が差し込む時間帯に見るフレスコ画がオススメと言う事だし、その彼女もマルシェの期間中は連日3時から7時まで広場に居ると言う事なのでもう何もかもタイミングがピッタリ!


早速弓さんにこの《本のマルシェ》期間中にご一緒しませんか?とご提案させて頂いたところ快諾していただきました。


10月23日、土曜日なのでデモの心配も一瞬頭をよぎりましたが、前夜の大使館からのメールではサンジェルマン界隈はデモのコースから外れているようなのでまずはひと安心です。


直前までドーヴィルに滞在なさっていらした弓さんが「カジノで思いがけず儲けたのでランチはご馳走してあげる」と仰ってサンジェルマンのカフェフロール近くにあるYENと言うお店を予約してくださいました。


弓さんオススメの茶碗蒸しや天せいろに舌鼓😋


食事が終わる頃、すぐお隣の席に座った女性を見たらフランス女優のサンドリーヌ・キベルランさんでした。

私も相当な香水フェチですが、その私もぶっ飛ぶくらい強い香水を身にまとって!

和食のお店ではちょっとNGかも、と自分のことは棚に上げて思ったり。

でもこの国では香水のことで文句を言われないのが本当に嬉しく居心地の良いところなので私も人のことは大目に見なくては❣️


さて、お蕎麦の後カフェフロールで一服していよいよサンシュルピス教会に向かいます。


ここでなんとデモの隊列に遭遇してしまいました😳前夜の大使館の情報は一体なんだったのか?🙄




まあ穏やかなデモだったのでそのデモを突っ切って私達はサンシュルピス広場に向かいます。


さあいよいよ教会のフレスコ画を見に入ります。


入って直ぐの右側にそれはありました。


まず目に飛び込んできたのは

《天使とヤコブの闘い》

ちょっと違う角度から撮ってみました。


次にはこの向かい側のフレスコ画

《神殿を追われるヘリオドロス》



この向かい合う二つの壁画をつなぐ天井には《悪魔を撃つ大天使ミカエル》があったのに写真は撮り忘れました。

なにしろ7.5メートルという大きな壁画、どうやったら写真に収められるか、とそればかりにかなり苦心したので天井までは気が回らず😅


ここでしばし眺めてから教会の祭壇の方に進みます。


弓さんが「これが映画ダビンチコードに出てきた真鍮のライン」と教えて下さったのがこれです。


この真鍮の線を辿っていくと向こう側に立っているオベリスクーいえいえ実はこれが有名な《日時計》ーに辿り着くのだそうです。


映画の中では『ローズライン』と呼ばれ重要な鍵になっているとか......


このマリア様も弓さんのお気に入り。

たしかにマリア様の美しいお姿と足元の雲の対比が凄いです。



後ろを振り返れば大きなパイプオルガン。

パリではノートルダム寺院の次に2番目の大きさを誇る教会、さすがのスケールです。


この教会のステンドグラスはブルーと黄色が基調であっさりとした感じが美しい。


教会内をひと回りしてもう一回フレスコ画の所に戻って鑑賞。

50年以上をパリで過ごしていらした弓さん。お若い頃はモードの世界の第一線でご活躍の傍ら子育ても。
躓いたり悩んだり壁にぶち当たったりした時、このフレスコ画に癒しを求めていらしたそうです。
私は自分で絵を描くことが出来ないので、弓さんのようにこのフレスコ画のタッチや筆遣いの凄さについては全くわかりませんが、異国で孤軍奮闘するひとりの日本人女性の悩みを掬い上げ癒しを与えてきたこのフレスコ画になんとも言えない感謝にも似た親しみを覚えたのでした。