6/1 小片リサ 1stアルバム発売記念イベント@HMV&BOOKS SHIBUYA | もうね。なにがなんやら

6/1 小片リサ 1stアルバム発売記念イベント@HMV&BOOKS SHIBUYA

今回は6/1に行われた小片リサ 1stアルバム発売記念ミニライブ&お話し会イベント@HMV&BOOKS SHIBUYAについてレポートしていきたいと思います。




◯イベント概要

小片リサちゃんは現在ソロで活動していますが、以前はナイスガールトレイニーのメンバーで、その後ハロー!プロジェクトのつばきファクトリーのメンバーとしても活躍されていました。2010年にナイスガールプロジェクトに加入、2013年にはナイスガールトレイニーとして定期公演で活躍しましたが2014年でナイスガールトレイニーとしての活動は終了してしまいました。その後ハロプロ研修生に加入し、2015年つばきファクトリーに加入。サブリーダーを務めていましたが2020年に活動終了。この時のことは色々言いたいことがあったのでブログに書きましたが、それはそれとして2021年以降はソロとして芸能活動を再開されています。同年にはカバー・アルバム「bon voyage!〜 risa covers 〜」を、2022年には1stEPシングル「どっち」、2023年には2ndシングル「映画の趣味が合うだけ/ちいさな世界」を発売と、ほぼ1年に1作品のペースでリリースが続いています。そして今年2024年6月には1stオリジナル・アルバムとなる「montage」の発売を予定しています。今回はこの「montage」の販売促進イベントとなっております。
 

会場となったのはHMV&BOOKS SHIBUYAでした。今年4月に同地で開催された小関舞ちゃんのリリースイベントと同じ会場ですね。ちなみに今回は会場に椅子が置かれており、ゆったり見ることが出来ました。イベントは12:30、14:30、16:30の3回行われましたが、私が見たのは12:30スタートの回のみです。諸注意としては撮影不可のみで、店内のイベントでしたがコールもOKでした。イベントはCDを予約した際に貰えるイベント会場入場券を持った人のみで、フリー観覧は不可となっていました。前方に入ったため、何人ほどが詰めかけていたのか分かりませんが会場は後ろまで満員でした。なおイベントに先立ち12:00頃、リハーサルが行われましたが、こちらは非公開でした。




○ミニライブ

イベントは予定の時刻通りにスタートしました。オーバーチュアかなと思いましたが、どうやらイントロだったようでそのまま1曲目へと入っていきます。なお今回の衣装はデニム地のオーバーオールでした。1曲目は「ちいさな世界」、2ndシングルの両A面曲の1曲。エスニック風味な音が使われていて、異国情緒たっぷりに世界の大問題を憂う内容かと思いきや、身の回りのことが大事という曲。今の世の中そんなことをSNSにつぶやこうものなら正義感に溢れた連中が群がってきそうものですが、皮肉っぽくなく可愛さを感じるのはりさまるの持つ雰囲気ならではかなと思います。1曲目が終わるとMC、自己紹介、そしてアルバムの内容についてのトークとなります。先に書いてしまうと今回のミニライブは6曲による構成でしたが、途中のMCにもしっかり時間を割き、内容の濃いものでした。ここでの話題は主にアルバムの内容について。18曲収録とかなりなボリューム。らしいなと思ったのは自分の発言に対して言ったそばからツッコミを入れていくところ。ステージに立って段取り通りに進行していく彼女とは別に、そんな彼女を見つめている極めて常識人なもう一人の彼女が常にいるそんな感じがします。

 

2曲目は「君が好き」、こちらは実にしっとりとした大人な雰囲気の曲。この後のMCで語られたところによると、この曲はつばきファクトリーを離れた後、芸能活動を再開した時に最初に用意されたオリジナル曲だそうです。それがカバーアルバムのリリースが先行するなどあり、今回のタイミングでアルバム収録となったようです。なお作詞作曲は伊藤薫。伊藤薫さんと言えばさんみゅ~2ndシングル「ほほにキスして」も作詞作曲をされています。タイトルからも分かる通り恋愛ソングなのですが、恋愛対象となる相手の呼び方が「あなた」ではなく「君」であるところがポイントです。受け取りかたは様々ですが、りさまるが歌う曲世界の主人公の方が年上のように感じました。そう感じさせるのは、りさまるが大人として年下に語りかけるような歌い方が出来るようになったからだと思います。それを考えるとソロ活動初期に用意されていたものの、今まで寝かし熟成を重ねた今だからこそと思います。また自分のことを「ボク」としていますが、それを素直に男側からの視点として捉えると、男側の気持ちを想像し表現できるようになったりさまるも垣間見えてきたりします。これも受け手によって解釈の仕方は様々ですので、ぜひ生で聞いて自分はどう感じるかを確かめてみてもらいたい、面白い一曲かなと思いました。
 

3曲目は「あかとき」。アルバムの1曲目に収録されており、アルバム全体の印象を左右する、大事な曲かなと思います。一つ特徴的に思ったのは語尾をあまり伸ばさず、とてもすっきりとした印象を受ける点です。例えば1番のサビの終わりなど、ほんのわずかの間にふっと声が消えてしまいます。歌詞を見ると朝、部屋に一人残された状態であることが分かります。普通なら色々なものを引きずって未練たらたらだったりしますが、こう終わりがあっさりしているとあまり未練を残しているように感じません。むしろ半ばこうなることが分かっていたのではないかなと想像できたりもします。ではなぜそれが分かってしまうのかというと、それはやはり経験からじゃないかなと。それが違和感なく聞くことが出来るというのは、やはりりさまるが大人な歌を歌えるようになったから、ということではないかなと思います。ただ実際のパフォーマンスを見ていると、後半にある間奏では足で小さくリズムを取っていたりする仕草に可愛いなと思ったり。大人な表現力とナイスガールトレイニー時代に習ったことを今でも変わらず守っている部分が同居している、このあたりがりさまるの今の魅力かなと思います。そういったりさまるらしさを感じる曲ではありますが、それを別にしても色々面白い曲ですね。特にサビの部分ですが、順を追っていくと「手のぬくもり」これは触覚ですね、「朝焼けのまぶしさ」は視覚、「音のない部屋」は聴覚、そして「あなたのにおい」は嗅覚と、味覚を除く五感を総動員して状況把握をしています。物語として一番確認したいはずなのは最後の「あなた」の存在だと思いますが、それを探す手段としては嗅覚なんですね。これを自分に置き換えて想像すると、本当にここにいないことを確認する、もしくはどこにいるのか確認するなら声をかけて返答を待つ、聴覚によるのではないかなと思うのですが、嗅覚なんですね。どうして嗅覚なのかを考えるのも一興かなと思います。


4曲目は「Painter」。この時点ではアルバムの収録曲は全て披露されておらず、「Painter」はこの日が初披露。以降、イベントごとに1曲ずつ公開していくとのことでした。その「Painter」ですが、可愛さをかね揃えた王道のアイドルロックな感じ。2、3曲目は深い世界観をじっくり楽しむという感じでしたが、こちらはみんなで一緒に踊ってコールして楽しもうといった曲だと思います。初披露なので会場もまずは聞いてみる雰囲気でしたが、今後はライブの盛り上げに欠かせない曲になるのではないでしょうか。 続く5曲目は「ムーンナイト・シークレット」。イントロからして90年代っぽさもあり、全体的に少しレトロな感じ。昔で言うと安倍なつみちゃんが歌っていそうな感じを受けました。「だって 生きてかなくちゃ」とかあのあたりですね。もちろん、りさまるはそんな時代より少し後の生まれですが、なぜかしっくりきますね。MCを挟んで最後6曲目は「Oh, Suuny Days!」こちらはアルバムには収録されていません。明るい雰囲気の曲で、ここまでの曲とはどれとも一線を画し、まああれやこれやあったけど良かったねといった感じでエンディングにはぴったりだなと思いました。ミニライブは以上で終了、13:06まででした。以降は特典会も行われました。

 

6/1 小片リサ 1stアルバム発売記念ミニライブ&お話し会イベント

@HMV&BOOKS SHIBUYA 1部

01.ちいさな世界

MC

02.君が好き
03.あかとき

04.Painter
05.ムーンナイト・シークレット

MC

06.Oh, Suuny Days!

○まとめ

ミニライブは約35分、全6曲の構成でした。MCも比較的時間をしっかり取られており、曲の裏側の話等もあり内容が濃く、りさまるの魅力をたっぷり味わえるイベントだったかなと思います。さて2024年上半期に私は小関舞ちゃん、宮本佳林ちゃん、そして小片リサちゃんのリリースイベントを観覧してきました。皆それぞれの良さがありますが、 基本的に歌がとてもしっかりしてますね。リスムや音程を外すことが皆無でした。もちろん3人共ソロ活動されているので、それぞれに合った曲作りがされているのでしょうが、それを抜きにしても危うい感じは一切なく安定感は抜群でした。ただ踏み込んで言ってしまうと安定感は抜群なものの、これはという個性には欠ける感じがします。圧倒的な透明感の宮本佳林ちゃんのような初見でもはっきり分かりやすい武器はなかなか見出しにくいように思います。また動きは極端に乏しくほぼステージ中央に立ってのパフォーマンスに終始していました。そもそも振りが入っていない曲も多く、ならばいっそのことスタンドマイクを使えば良いのではないかなと思うくらい。歌とダンスで楽しむといった感じではなく、見た目の面白さは限られており、アイドル小片リサちゃんを期待して見に行くのでは、ちょっとイメージが違うかなと思いました。ただ曲は色々と作り込まれており味わい深いものが多いです。youtubeにもダイジェストがアップされているので、さらっと聞いてみてこれはと思う曲を見つけてからお出かけされるのが良いかなと思います。以上です。