5/16 プエラの絶対値1周年Anniversaryワンマン 絶対Zeppuellaパーティー! | もうね。なにがなんやら

5/16 プエラの絶対値1周年Anniversaryワンマン 絶対Zeppuellaパーティー!

今回は5/16に行われたプエラの絶対値1周年Anniversaryワンマン 絶対Zeppuellaパーティー!についてレポートしたいと思います。

◯概要

今回の主役プエラの絶対値は”絶対プラスになる女の子”をコンセプトとするアイドルグループです。結成は2023年4月で、少し超えてしまいましたが、1周年を祝し今回ワンマンライブが開催されました。メンバーは開催時点で8人でしたが、猫田あしゅちゃんはグループの親善大使ということでパフォーマンスには参加していませんでした。また桜庭みはるちゃんは体調不良が続いておりお休みされていたようですが、今回のライブをもって卒業されました。会場となったのはZepp Shinjukuでした。新宿では最大級を誇るライブホールで、最大収容人数は1500人となっています。今回客席エリアはすべて立ち見となっており、どこまでが関係者エリアか分かりませんでしたが、おおよそ8割位の人の入りで、比較的ゆったり見ることが出来ました。券種はSS、S、一般の3つに分かれており、さらに女性エリア、常時撮影可能エリア等、いくつかのブロックに分かれていました。私は開演15分前くらいに現地に到着、紙チケットで入場しましたがステージ向かって左後方、撮影可能エリアの後ろに入りました。前方がカメラを構えた方が多かった関係で、こちらは比較的静かで落ち着いて見ることが出来ました。

◯ライブの流れ

ライブは18:30スタート予定でした。ちなみに終了時刻も事前に明らかになっており、20:00終了予定、その後特典会も開催されました。事前にライブの終了、特典会の開始が明確にスケジュール組みされているのはとても珍しいように思います。観覧エリアの細かいエリア分けなどを含め、ファン側に踏み込んできちっとしたサービスをされているなという印象を受けました。ステージ背面には柱が8本、メンバーの人数と同じなので恐らくそれを象徴していたと思います。それ以外にステージ上にはセットはありませんでした。スクリーン等もなかったので映像を使った演出はありませんでした。

 

ライブは予定時刻通りにスタート。オーバーチュアが流れるもメンバーは登場せず、影ナレからさらにオーバーチュアが流れ、ようやくメンバーが登場。溜めにためてのメンバー登場という演出は独特だなと思いました。そしてようやくメンバーが登場、ライブスタート時の衣装はグループ活動最初期のチェックの衣装でした。それではまずセットリストから。

 

5/16 プエラの絶対値1周年Anniversaryワンマン 絶対Zeppuellaパーティー!

@Zepp Shinjuku

01.Never give me up

02.オオカミプリンセス

03.スパダリ-Super Darling-

04.ブルーレモネード

MC

05.夢に恋して

06.平行線の恋

07.アイドルヒーロー

MC

08.好きって魔法

MC

09.プエランドパレード!

10.ビビデラビぴょん

MC

11.絶対運命Q.E.D.

MC

12.青春ReBoot!

アンコール

en1.好きって魔法

MC

en2.絶対運命Q.E.D.

 

メモをミスしており、9曲目の部分があいまいですが、恐らく上記の通りのセットリストだったと思います。ライブの終了は20:10、予定より10分長めになっていました。特徴的なのは後半に細かくMCが入っている点だと思います。最初のブロックは4曲による構成でしたが、後半になるにつれ1曲で1ブロックになっています。まるで区間快速といった感じですね。私としては後半に4曲くらいで構成されたブロックがある方がテンポよく好きなのですが、後半は色々盛りだくさんなことがありましたので、これも仕方ないかなと思います。その盛りだくさんなことの一つが衣装チェンジ。アンコールを含めて衣装チェンジは3回行われました。1周年Anniversaryワンマンであることを考えると衣装の数が多く、豪華な印象を受けますね。

 

第1ブロック、特に1〜3曲目はアップテンポかつ高く可愛い声で歌われるテンションが高めな曲がずらり並んだという印象を受けました。ライブのスタート、盛り上がる空気感をまず作っておきたい、そんな意図を感じました。4曲目「ブルーレモネード」はAメロからサビに向かって段々と盛り上がっていく、オーソドックスな感じ。さすがに4曲連続でハイテンションな感じが続くと聞いているこちら側もきついなと思っていただけに、この構成はとても良いなと思いました。4曲目後のMCで自己紹介を行った後衣装チェンジのためにメンバーは一旦退場。スクリーンもないですし、誰もいなくなったらどうするのかなと思ったのですが、ここでメンバーの猫田あしゅちゃんが登場し、プエラの歴史語りで間がつながれていました。猫田あしゅちゃんの出番はここしかなかったのですが、上手いつなぎだなと思いました。

 

再登場時の衣装はシースルー素材を使った、現在公式のプロフィール画像でも着用されている衣装。新衣装かなと思ったのですが違いました。第2ブロック、5曲目「夢に恋して」、6曲目「平行線の恋」は落ち着いた曲調で第1ブロックとは雰囲気が変わります。7曲目「アイドルヒーロー」からは第1ブロックのようなペースに戻りますが、ブロックごとに色分けされているのは分かりやすくて良い構成だなと思いました。続く8曲目「好きって魔法」は新曲で今回が初披露とのこと。今回のライブの一つの目玉であり、この後アンコールでも歌われますが、そことも間隔が適度に空けられていますし、8曲目というのは絶妙なタイミングでしたね。再びMCに入り、振り付け講座を挟んでからタオル曲9曲目「プエランドパレード!」10曲目「ビビデラビぴょん」は彼女たちらしい可愛さが詰まったブロックでした。

 

11曲目「絶対運命Q.E.D.」の直前のMCで桜庭みはるちゃんが登場、7人でパフォーマンスが行われます。桜庭みはるちゃんにとってはこれが最後のステージとなります。直後のMCで最後の挨拶が行われステージから退場。グループのコンセプトにぴったりな可憐さがあっただけに卒業は残念ですね。そして次が本編ラスト12曲目「青春ReBoot!」。アカペラによるサビはじまり、途中には銀テープが放出されるなどの演出もあり感動的なラストでした。この後アンコールがおこり、約2分後にオーバーチュアからメンバーが再登場。アンコールでもオーバーチュアが入るのはちょっと珍しいかなと思いました。再登場時の衣装は上をライブTシャツにチェンジしたもの。これで都合3回衣装チェンジしたことになります。アンコール1曲目は前述の通り新曲「好きって魔法」から。中間にMCが入り、メンバー一人一人感想を述べていかれました。この途中、高嶋乃愛ちゃんがいない状態が続き、トラブルかなと思ったのですが、最後に登場し無事コメントも述べ、記念撮影が行われました。この後「絶対運命Q.E.D.」が歌われ、ライブは終了となりました。20:10まででしたのでライブ時間は約1時間40分でした。ライブの大まかな流れは以上になります。

 

○感想

全体を通して感じたのは、どこの場面を切り取っても可愛いパフォーマンスだということ。非常にコンセプトがはっきりしていて、明るく前向きに可愛い声で歌われることが多く、反対にネガティブな印象を受ける曲がまったくありませんでした。途中のMCでは1周年ということでまだまだ未熟というコメントもありましたが、パフォーマンスはほぼほぼ完成されたものと私は思いました。確かに「絶対運命Q.E.D.」のサビで片足ずつ左右に振り上げる振りがあるのですが、メンバーによって上げる角度やタイミングに微妙なバラつきがあります。ここを未熟と言ってしまえばその通りかも知れませんが、仮にこれをぴたっと合わせたところで、より可愛いく見えるかというとそうではないと思います。この「絶対運命Q.E.D.」に限らず、どの楽曲も現状、十分に可愛らしいパフォーマンスだと思います。

 

ただし一方でコンセプトが強いため、メンバーごとの個性が出にくいかなとも思いました。特に歌唱面ですね。それを強く感じたのは「平行線の恋」で、この曲ではメンバー個々の歌唱力がとてもよく現れていました。際立っていたのは高嶋乃愛ちゃんとなるてんしちゃんで、リズム、音程も安定してますし、しっかりとした強い声が出ていて曲の持つメッセージを伝えられるため、曲調にも合っており、とても良かったです。しかし、そんな歌唱力の高さが他の曲では正直あまり感じませんでした。パフォーマンスの質が低いわけではないのですが、可愛く歌うことを重視しすぎていて、歌唱力の高さを発揮し切れていないのは少しもったいかなと思いました。一方この二人に比べると、若干音程のあやしいメンバーもいたりします。しかしそれもまた個性、ですがその個性が活かされているかというと、それもまた微妙に思いました。前述の「平行線の恋」でも比較的まんべんなく各メンバーにソロパートが与えられていますが、正直あまり効果的には思いませんでした。はっきり言って高嶋乃愛ちゃんとなるてんしちゃん、楠茉夏ちゃんだけで歌った方が良いように思いました。この辺り、例え歌唱力があやしくても与えられる役割によってはがらりと印象が変わると思うのですが、そこのあたりの工夫の余地はあるように思います。しかし新曲「好きって魔法」では場面場面によって高嶋乃愛ちゃんの個性が活きているなと思う箇所もありました。今後は各メンバーの個性とグループのコンセプトが融合していく方向に進んでいくのでしょうか。そうなるととても良いなと思いました。

 

また今回全体を通しで見ていて、もう一つ気になったのはメンバー全員が同じ振り付けをこなす、いわゆるユニゾンダンスがほとんどだったという点です。間奏中のソロダンスもほとんど無かったと思います。ここまで割り切っているグループは珍しいなと思いました。これにより全体としての迫力はとてもありましたが、やはり個々の動きはあまり目立たないですね。ライブを通してどのメンバーのダンスが凄いという印象は受けなかったのですが、実際のところは高いダンスのスキルを持ったメンバーもいるのではないかなと思います。それが目立たないというのも歌と同様もったいないかなと思いました。

 

○まとめ

総じて言うとグループのコンセプトがしっかりしており、メンバーの基本スキルの高さ、真面目さもあって、それに忠実であるために良くも悪くも金太郎飴的になっているかなと思いました。どこから入ってもどの場面でもプエラの絶対値の魅力を感じるライブだったと思いますが、反対から見ると1時間40分14曲で積み上げていく感じはなく、30分5曲のミニライブ形式ダイジェスト版でも満足度はあまり変わらないかもという気がしました。物事にはどうしても裏と表がありますから、これは致し方ないかなと思います。ただ良し悪しがはっきりしていて分かりやすいのはとても良いですね。いずれにしても、プエラの絶対値は絶対に一度チェックした方が良いグループだと思います。方向性としては王道ど真ん中、盛り上がる曲も多いですし、メンバーはとても可愛いです。ミニライブを見て、ああもっと見たい聞きたいと感じたなら、ワンマンライブは絶対楽しいはずです。汐留の地下通路などでも無料ライブをよく行われており、活動は活発なので見る機会は多いと思います。ぜひチェックしていただければと思います。また今回Zepp Shinjuku公演を成功されていたので、次なるステップがきっとあると思います。グループの成長を共に歩んでいくにはぴったりな時期だとも思いますので、そういう楽しみを味わいたいという人にはお勧めのグループです。以上です。