5/11 岩下の新生姜 × Bitter & Sweet ライブ Vol.13 ~Spring~ | もうね。なにがなんやら

5/11 岩下の新生姜 × Bitter & Sweet ライブ Vol.13 ~Spring~

今回は5/11に行われた、岩下の新生姜 × Bitter & Sweet ライブ Vol.13 ~Spring~についてレポートしたいと思います。




◯ライブ概要

今回イベントを行ったBitter & Sweetは、田﨑あさひちゃんと長谷川萌美ちゃんの2人組音楽ユニット、略称はビタスイです。結成は2013年なので活動歴は10年を超えるベテランユニットです。田﨑あさひちゃんは長崎県長崎市出身でピアノ・ボーカル担当。2012年第2回FOREST AWARD NEW FACE オーディションにてグランプリを受賞、ソロとして活動を開始し、その後2013年12月27日に長谷川萌美ちゃんとBitter & Sweetを結成しました。長谷川萌美ちゃんは新潟県長岡市出身でボーカルとギターを担当。第3回FOREST AWARD NEW FACE オーディションでグランプリを受賞。つまりビタスイは同じオーディションの第2回と第3回のグランプリ受賞者によるユニットとなります。二人とも楽器ができ極めてミュージシャン色の強いユニットですが、所属事務所はアップフロントクリエイトで、モーニング娘。を代表としたハロプロアイドルとの親和性が高くなっています。作品としてはこれまでシングルをインディーズ4作品、メジャー4作品、ミニアルバム1作品をリリースされています。

 

今回のライブの会場となったのは栃木駅にほど近い、岩下の新生姜ミュージアム。岩下の新生姜で有名な岩下食品の企業博物館ですが、常設のイベントステージを備えられており、そこで行われました。客席エリアには椅子が置かれており、特に事前告知はありませんでしたが、お客さんは皆さん着席でライブを観覧していました。岩下の新生姜ミュージアムへの入館は無料でライブ観覧も無料でしたが事前予約制でした。ただし予約なしでも観覧エリアに空きがあれば観覧可能だった模様。イベントステージ横には飲食の出来るカフェエリアもあり、こちらからでも観覧可能でした。お客さんの数はざっと数えて70人ほどでほぼ満員。ライブスタートは15:30からでした。

○ライブスタート

ライブは予定時刻ぴったりにスタートしました。ビタスイのオリジナル曲「Bitter&Sweet」を再構成したオーバーチュアにのって、ステージ脇の階段から二人が登場。ステージむかって右に萌美ちゃん、左にあさひちゃんの並びで、立ち位置は最後まで変わりませんでした。衣装は花柄のワンピース、あさひちゃんはピンク、萌美ちゃんは青でした。それではまずセットリストから。

 

5/11 岩下の新生姜 × Bitter & Sweet ライブ Vol.13 ~Spring~

01.遠いところへ行くのでしょう

02.恋愛WARS

MC

03.愛を込めて花束を

04.花

MC

05.ハナミズキ

06.花束を君に

MC

07.Get Wild

08.オレンジライン

MC

09.私が飛行機を嫌いな理由

10.ないものねだり

11.Bitter&Sweet

アンコール

en1.誰にもナイショ

 

ライブの終了は16:37、約1時間半のライブでした。ライブ終了後はCDや春ツアーチケットの即売会も行われました。特典会ではありませんでしたが、購入した商品はビタスイの二人から直接手渡しを受けることができ、おしゃべりも可能でした。セットリストは11曲の構成。うち3~7曲目の5曲がカバー曲となっておりました。

◯個別の感想

1曲目「遠いところへ行くのでしょう」はビタスイメジャー2枚目、通算6枚目のシングルの両A面曲、2019年の作品。私を置いて、あなたは遠いところに行くのでしょうと問いかける切ない曲ですが、今回は最初の歌詞を「新生姜を食べに来たのでしょう」と替えてコミカルな仕上がりとなっておりました。萌美ちゃんとあさひちゃんのハモりも美しく、ビタスイの良さを堪能できる1曲目でした。2曲目は「恋愛WARS」はビタスイ通算3枚目の両A面曲、2015年の作品です。あさひちゃん、萌美ちゃんが恋敵となってお互いの掛け合いがとても楽しい曲です。二人のビジュアルからくるイメージにも合っており、歌唱力の高さを含めて二人組のビタスイだからこその曲かなと思います。9年前の曲になりますがあさひちゃん、萌美ちゃんのイメージや立ち位置は変わらず、歌い方を変えたりせず、ずっとそのままというのがまた良いですね。久しぶりに聞くことができ、この一曲だけでも今回参加して良かったなと思いました。2曲目の後はMC、自己紹介となります。なお岩下の新生姜ミュージアムでのライブは今回2024年初となりますが通算では13回目とのこと。というお話の間に萌美ちゃんはピンクのギターを準備、3曲目以降に備えます。

 

3曲目からは前述の通り、カバー曲コーナーとなります。季節は春ですが、今回は趣向を少し変えて花をテーマにした曲をカバーするとのこと。ということで3曲目は「愛を込めて花束を」オリジナルはSuperflyの曲。1番と2番ではあさひちゃん、萌美ちゃんでメイン、コーラスと役割を交換、二人の声のちょっとした違いが感じられて面白かったです。4曲目は「花」、こちらはORANGE RANGEの2004年の曲。今から20年前になるんですね。オリジナルは男性の声による曲なので、それとは違った繊細な仕上がりになっていたと思います。MCを挟んで5曲目が「ハナミズキ」、オリジナルは一青窈の曲。ここからはギターを使わず歌われていました。2番のサビで二人が一旦向き合ってからのサビに入っていく印象的でした。立ち位置は固定ですし、ダンスはあまりなく動きが乏しい中でのこの場面は今回のライブの中では特に目立っていました。このブロック最後6曲目は「花束を君に」オリジナルは宇多田ヒカル、私はこの曲を知りませんでした。歌唱力の高いビタスイの二人ですから歌詞も聞き取りやすいのですが、どういう局面での曲かがよく分かりませんでした。

 

6曲目の後もMC、萌美ちゃんはここから再びギターの準備に入ります。その間あさひちゃんが進行を務め、栃木に前乗りして観光も楽しんだ話など。去年は日光輪王寺で護摩焚きをしたこと、今回は中尊寺で護摩焚きをしたこと、身代わりの瘤を触ってきたことなどなどを話されていました。萌美ちゃんの準備が整ったところで7曲目が「Get Wild」、こちらもカバー曲ですが花は関係ありませんでした。最近の流行を取り入れての選曲のようです。ギター一本を伴奏にしての「Get Wild」はなかなか珍しいのではないかなと思います。カバー曲はココまで続いての8曲目は「オレンジライン」でした。こちらはミニアルバム「#ビタスイ」の収録曲となっています。カバー曲コーナーの直後ということで、ビタスイオリジナル曲とカバー曲の比較が一番しやすかったのですが、やはりオリジナル曲の方が良いかなと思いました。曲によってではあるのですが、やはりカバー曲となるときちっと歌うことを重視され譜面を確認しながらのパフォーマンスになるため、視線は客席になかなか向けられません。譜面台も正直言うと邪魔。その点オリジナル曲は譜面を確認することはありません。私はやはりアイドル好きなので、客席と向き合ってのパフォーマンスの方が好きですね。その点ミュージシャンとしては何はともあれまずは歌、という指向性の違いを感じました。

 

8曲目の後のMCは、主にツアーの告知に割かれました。今回のツアーでは栃木でも開催されるそうです。宇都宮市の方になるのですが、北関東にお住いの方はぜひ参加されてみてはいかがでしょうか。また東京、横浜などでも開催予定となっています。そして新生姜ミュージアムでの通算14回目のライブも8/24に開催が決定されているそうです。こちらも楽しみですね。続く9曲目は「私が飛行機を嫌いな理由」あさひちゃんメインボーカルの曲で、タイトルにある「私」とは明らかにあさひちゃんを指しており、物語性が豊かな曲です。10曲目「ないものねだり」ときてライブの最後11曲目は「Bitter&Sweet」でした。こちらはビタスイ1枚目のシングル両A面曲。ユニット名を冠するように代表曲の一つといって良いと思います。極初期の1曲ということで今とは雰囲気が異なり、実に可愛い声で歌われました。ライブは一旦これで終了となりますが、直前のMCで「アンコールは早めに欲しい」と言われていたことに呼応し、客席から即アンコールが起こります。それに応えるようにビタスイの二人もステージを降りないままアンコールに入ります。ステージを降りないままアンコールに入るのは初めて見ました。さてアンコールですが、ここで岩下食品のマスコット、イワシカちゃんも登場。ビタスイにイワシカちゃん3人でのアンコールは「誰にもナイショ」でした。この曲には途中セリフパートがあるのですが、あさひちゃんはイワシカちゃんの陰に隠れて、いかにもイワシカちゃんのセリフっぽく演じていましたが、状況が把握できていないイワシカちゃんは戸惑い気味だったのが、可愛かったです。

 

さてこの「誰にもナイショ」は付き合いはじめて、初めて女の子が男の子の家に遊びに来た場面を切り取った曲となっています。スマイレージにも「夕暮れ 恋の時間」という似たようなシチュエーションの曲がありますが、「誰にもナイショ」の方がより踏み込んだ、聞いている方がどきどきするような内容となっています。この物語をより特別なものとして成立させている要素というのは主人公たる女の子のイメージ。清楚で真面目でおとなしめ、クラスの中でもあまり目立つ方ではない、でも男の子の家に遊びにくるということは、そういうことも覚悟して来ているんだよ、という部分が明確でないと面白くありません。それを演じられるかが肝心なのですが、ビタスイの二人はさすがですね。この曲自体は2014年の作品で今から10年前になるのですが、ビタスイの二人は全く変わることなく、イメージそのままのパフォーマンスでした。元々この曲も私、大好きなのですが、変わらない魅力に改めて感動しましたね。本当に来て良かったと思います。




○まとめ

上に書いたように今回は私の大好きな「恋愛WARS」と「誰にもナイショ」が聞けて本当に良かったです。常に進化し続けつつも、変わらないで欲しいなと思うところはしっかりそのままというのが良いですね。カバー曲も多彩で、どこかで聴いたことのある有名な曲も取り揃えられており、ビタスイは初めてという人にも楽しめるのではないかなと思います。ちょっとでも気になったという方は8月の新生姜ミュージアムでのライブに参加されることをお勧めします。もちろんビタスイを知っているという人にもお勧めです。ピンク色に染まるイベントステージで見る二人はとても可愛らしく、普段とはまた違った魅力あふれるパフォーマンスとなっています。今回二人が観光を楽しんだように、栃木の旅とセットでライブを見ると言うのはいかがでしょうか。以上です。