Quoraという集合知サイトは、下手な本を読むより相当有用です。ただ、まだ知らない人も多いのと、you tubeのように肩の力を抜いて寝転がって雑談を聞く感覚のコミュニティでないので、一部の会員の間だけの情報資産になっているかもしれませんね。

 

なので、そこから私ががんばって投稿した記事のうち、広告やデザインの分野に興味を持った人に有用なものを引用して、こちらで補足まとめします。

 

独学でデザイナーになった人の問題点

Quoraより引用

 

デザイナーにデッサンは必要か

Quoraより

 

この2つの質問への回答で、デッサンは重要と私は回答しています。「ノンプロでも簡単レイアウト〜云々」みたいな書籍やネット記事も流通している時代なので、簡単にレイアウトだけできればというニーズも多いのかなと思います。

 

「素人作業ですから、この程度のごまかしでいいですよ」と割り切られている人を否定はしません。ただ、たまに「デザイナーなんですけど、私デッサンとかやったことなくて、必要かなと思って…」と、2つ目の質問の人でなくとも、私も実際に耳にする質問です。東京芸大に入るクラスの人は千枚くらい描いていると聞きます。(クロッキーじゃないですよ!私と桁が違う…)

 

実際はwebデザインやグラフィックデザインで本物になりたいなら、美術系の学校で習う平面構成の方がかなり効いてくると思いますが、2Dしか出来ない、つまり3Dイラストやボタンを描くとかではなくて、「空間」「奥行き」「視線の誘導」「陰影と形態感」が意識できているかどうかの差なのですね。言葉で伝わらないので以下に記しますね。

 

実は大変恥ずかしながら、私も大きな勘違いをしていましたがフォトグラファーの使う「抜けの良い」は、空間の奥行きの抜けとかでなく、どちらかというと、クリアな写真、曇りのない写真というのですね。間違えて使っていた…(^_^;)

 

では、その「抜け」から。「抜けの悪い」


 ヌケの悪い生み 抜けの悪い山

 

「抜けの良い」

抜けの良い人物 抜けの良い海

 

写真的には、「窓ガラス越しで見ていないクリアなイメージで、コントラストもしっかりあり、階調(ダイナミックレンジ)が幅広く再現している」ということです。

 

私が勘違いしたのは、空間の広がりのあると思ったのですが、得てして抜けのいい画像は、青空だったり白飛び気味の背景だったりが多いのですよね。逆に悪いのは、擦りガラスを通したような少しくすんだクリアでない画像で、空気感や空間広がりも無いものが多いですね。 

 

デッサンの場合は室内光なので、屋外スケッチよりもコントラスト(一番明るい箇所と一番暗い場所の明暗対比)は低くなりますが、陰影のグラデーションをしっかり描いていきますので、そういった階調の付き方の勉強になります。下の白衣の3人の画像だと、デッサンを習っていない人は、白のままに白衣を描き、男性の靴とスラックスは黒く塗りつぶしてしまいます。単調な2D塗り絵イラストにデフォルメするなら、それでいいですが、デッサンの見方だと、黒い靴の中にもダークグレイの部分が何階調もありますし、白衣の陰の部分もライトグレーが何階調もあるのを描き分けていきます。

 

構図やモデルのポーズについても、デッサンを習っていると鍛えられます。モデルやフォトグラファーの間ではS字といわれていますが、そんな専門的でなくても、重心が均等の単調なポーズ(上の白衣もそうです)は、信頼感はあるかもですが、絵の面白みには欠けるポーズです。参考に私の仕事の一部で(信頼醸成のために、安定したポーズ)

 

安定したモデルポーズ

 

逆にデッサンで様々なポーズの勉強をしていたら、あまり安定していない、うまく重心のバランスを取ったカーブなどのあるポーズを脳内にストックできます。以下は私が会社員時代の仕事

 

ポーズポーズ

 

また静物デッサンでリンゴなどを描く時、どうモチーフを配置して描くかも鍛えられています。

 

前と後ろに置くことで、遠近感、空間を表現できます。

 

とはいえ、30年生の私とて、この記事を書くにあたって勉強したこともあります。

デザインというのも、ものすごく奥が深いです。1億総デザイナー時代、自分はデザインのマネごとと割切るなら、それはそれで良いですが、本物のデザイナーに求められる能力、カバーする範囲は奥が深いということはご理解いただければと思う所存です。

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