サッカーのオフシーズンは、土曜日がドキドキしないですね。知人の社長とも世相談義をしていましたが、もう1年の1/12が終わるというのに業績は最悪ですな。船井総研の本の2回目を読み返しています。ベトナムや中国、韓国は旧暦で、そろそろ楽しい正月ですが、日本好きの子も日本も昔はルナーカレンダーを使っていたということは知らなかったりします。今はウェスタンと合わせていますが我が国もアジアの一員なんですけどね。


今回は、10年前のネタをアップします。ほぼ懐かしのCMって感じですが(^^;)ゝ

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「広告の広告以外の役目」さっさとトイレにたたない広告?
(2004年9月07日執筆)
 
 今回は、広告の広告以外の役割というのを考えてみたいと思います。中小企業の社長さんと話をしていますと、「広告なんて、売れれば良いんだ!売れなければ全然駄目だ」という意見をよく聞きます。不況ですから売上げ帳簿に直結させないといけないというのもよーくわかるのですが、果たして広告の役目って「売る事、宣伝する事」だけなんだろうか?違う役割はないのか?と考えてみました。

 毎日家庭に配信される新聞、中を開くと小さな枠から全段広告まで様々な広告と折込チラシが入っています。しかし、この広告の全てをあなたは心待ちにしていたでしょうか?スーパーの買得セールのチラシなどは、奥様が虎視眈々と狙っているでしょうが、新聞といってもスポーツ欄や4コマ漫画をいつも見ていませんか?テレビでもそうでしょう。ドラマやスポーツ中継は心待ちにしても、CM INDEXとかのコマーシャルばかり集めた番組を見たいですか?

 つまり、どんなに頑張っても新聞の記事やテレビ番組の期待値に広告は勝てないのです。「どーせ、宣伝でしょ」「売り込まれたら嫌だし」「ほんとなの?あやしい~!誇大広告なんじゃないかしら?」消費者も昨今は目が肥えて、ただ普通 に宣伝をしていても冷ややかな視線を浴びせていたりします。

 しかし、全ての広告がそのような冷ややかな見方をしているかといえば、それも違うのです。 私の知り合いで、デパートのポスターをいつも心待ちにしている人もいます。「次のシーズンのポスターはどんなだろう?」と。デパートといっても沢山ありますし、各社様々なので具体名をあげますと、西武百貨店のポスターです。地方だと見る機会は無いかも知れませんが、西武百貨店は面白いポスターをいつも作ります。タレント起用にしても、「今をときめく」という人を一切起用していないのですよね。

 そしてキャッチコピーがいつも上手です。 「いつも会っている人がいちばん会いたい人です。」 「くいしんぼうから来るお歳暮はうれしい。」 「招待状が届くともちろん服のことを考えている。」 「おいしいものはからだのいちばん奥に届いている。」 「歳をとるともう一度クリスマスが楽しくなる。」

「このきれいな人は誰?」と思わせるタレント起用とあなたに一言メッセージのような、ほんのり心が温かくなるキャッチコピー。もちろん商戦をしっかり睨んだ販促コピーではあるのですが「次はどんなのがくるのかしら?」と期待してしまうのもわかる気がします。昔の西武は糸井先生でしたが、今は私の事務所の近郊、池袋のプロダクションも何社か西武グループを手がけています。作り手もかなり真剣な眼差しで表現を練っていますよ。

   西武グループでもパルコというデパートは、ポスターなどに新進のクリエイターの作品を取り込んで育成しているという話を聞いた事もあります。特徴的なアート性の高いポスターは、そこからきているのでしょう。他にも、広告自体を『待っている・次を期待している』というのは、幾らかはあるでしょう。イソジンの広告で新聞の小さな枠でずっとシリーズで展開していた、おなじみ可愛いカバのイラストと「口悪い人を負かした口臭さ」「うがいする時には足を開かない?」といったユニークなコピー。こちら有名ライターの中畑さんの仕事ですね。こういうシリーズ広告も「次は何かな?」と思いませんか?

 さてさて、ちょっと能書きが増えてしまいましたが、上の例、更に言えば、サントリーの燃焼形アミノ酸の「アクロバット雑伎団」「損保ジャぱんだ」「アミノンジャー」なども、広告宣伝をいう使命をはずしてしまったらどうなるでしょう?西武のポスターは、かわらず通好みのタレントがほんのりするメッセージを喋っているでしょうし、イソジンのカバは変わらず面白小話をしているでしょうし、損保ジャぱんだは変わらずとぼけた演技をしているでしょうし、アミノ酸雑伎団は変わらず、不思議な技を繰り広げているでしょう。

 つまり、宣伝という使命を無くしてしまってもエンターテイメントとして成り立っているのです。そこが味噌だったりします。広告宣伝文句を外したら、何も残らなかったというなら、それは広告でしかないのです。(べつに、それでも良いのですけどね)  

そして、人々は見たい物しか見ない。つまり、興味のない広告よりコボちゃんの4コマ漫画を見てしまう。この辺が仕組みになるのです。ただ、宣伝をするのでなくエンターテイメント性を持たせて宣伝をすることで「広告」を見る物に変化させる。
なかなか難しいことですけど、大事な事でもありますね。

 エンターテイメントというと、美しかったり面白おかしかったりというイメージが先行しますが、真面目な語り手なども真面目なメッセージを伝えるのに適しています。思想は別に桜井よしこさんの語り口とか。あと、先日朝まで生テレビを横目で聞いていたんですが、一人凄く印象に残る喋り方する人がいましたね。姜尚中さんという教授の方で、もの凄く物静かで落ち着いた喋り方をするのですよね。周囲が田原さんとか小林よしのりさんみたいなウルサイ人が多いのもあって、一番印象に残りました。まあ思想は別ですよ、印象がどうかという事です。こういう落ち着いて話す人に一言二言喋って貰うのも効果があるかもしれません。もちろん高倉健さんや大滝秀治さんの一言なんて効果絶大です。

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では、本日もがんばります!( ・∀・)あんにょーーーーーん


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