音質と音色についてのメモ
定義
《音質》
楽器が良く響くかどうか、楽器の基礎的な奏法によるもの。
《音色》
美しい音、力強い音、やさしい音、など楽器の基礎的な奏法から応用して作り出し、奏者の表現によるもの。
→音色は比較的客観的好みの差が大きいが、音質は音色に比べ好みの客観的好みの差が小さい。
音質が良いと、音色がより柔軟に変えられたり、音量や音程のコントロールも容易になる。
音質は演奏する上での土台となります。
ケーキで言うとスポンジ部分が音質、デコレーションが音色のイメージです。
音質向上のメリット
・音色の良さがさらに引き立ち、リスナーの心まで音色が届くことで感動させることができる。
・音量幅や音程コントロールが簡単になる。
・フレーズを繋げて吹くことが容易になり自然な音楽になる。
・演奏にストレスがなくなり、難しいテクニカルな譜面が吹けるようになる。
などなど
音質向上のゴール
・主観的感覚としては、太く、ストレスがない音が出ればOKです。少し”ビー”とか”シャー”と雑音のような音が聴こえます。また脱力した状態で無理に息をいれなくても大きな音量がでます。
・正確な表現だと、倍音をたくさん含んだ音が出せること。
・楽器や身体(唇、口の中、頭蓋骨など)が振動します。
音質の向上方法
原理的には振動部(リードや唇)が適切に振動するさせることを考える作業になります。
基礎練習である、ロングトーン、スケール、リップスラー、エチュードなどで磨くものになります。
コツとしては振動部(リードや唇)が振動しているかを自分で確認できるようになることです。
例えばリード楽器だとリードが振動している状態を唇で確認することができます。
口に余計な力が入っていたり、リードを必要以上に噛んでいたりすると、唇が振動しません。
初級者はまず大きな音を出すことで確認作業を体験できます。
注意点
ハマるポイントなのが、音質を良くするために、音程や音色が一度悪くなることが多いです。
最悪の場合「下手になったね」と一時的に言われたりしてしまいます。
そのため、
・本番直前には音質改善はおすすめしない。
・従来のアンブシュアと、音質改善用アンブシュアを使い分けて両方できるように練習する。
・焦らず音質改善を長い期間をかけて少しずつ行う。
音楽大学など専門教育では音質が悪いと、最優先で音質改善を求められ、今までの奏法を捨て0からスタートとなるパターンも多いのですが、そこで楽器演奏が苦しくなる学生が多いと聞きます。
なので、楽しく演奏できれば良い目的のアマチュアには、プロの先生は音質を教えないことにしている方が多い状況です。
逆に言うと音質が良いかどうかが、初級者と中・上級者の一番の差になります。
音質改善後
音質の土台ができれば、あとは音色や音程を作ります。
音質がしっかりしていれば、あとは整えていく、
DIYの最後のヤスリがけで整えるイメージです。
音質が整っていれば、
音色は、道具を変えたり、頭の中のイメージを変えるアプローチ、つまり自分がどういう音を出したいかを考える作業のみになります。
音程も気にしなくても大きくズレることがなくなり、チューニングや替え指の微調整で合うようになります。
アマチュア吹奏楽の課題
音程音色だけにこだわりすぎる人は、なかなか音質が良くなりません。
よく見るのが、音色がキレイで音程も悪くないのですが、楽器が鳴っておらず、印象が薄い演奏で、
指揮者から「もっと(大きな音で)吹いて!」と注意される方です。
楽器の響きを抑え込むことで、一見きれい風な音色が作れたり、チューナーだけに音程が合う音作りが可能です。そのため一部のアマチュアには評価されることも多いのが現実です。
しかし、チューナーにあっている音程も、合奏では音が混ざらず、コンクールなどプロの方には厳しい評価を受けてしまいます。
まとめ
音質改善は大変ですが、もう一段楽器技術レベルアップすることで、いろんな曲を上手に楽しく演奏できるようになると、音楽ライフがさらに楽しくなります!
