「カルマが絶対的な法則であるなら、この世に悪が栄えるのはなぜですか?」

これはかつて、私の弟子だった女性から発せられた鋭い質問です。

確かに迷惑系ユーチューバーみたいな人が大金を稼いで「俺の月収はお前らの生涯年収」なんて言って威張っていたり、他人秘密を暴露して金儲けしている人間が国会議員になったり、天下りで国民の税金をチューチュー吸っている寄生虫みたいな元役人が豪邸に住んでいたりしますから、この世界に「神も仏もあるものかっ!」と怒りたくなる気持ちは分かります。

彼女が言うには、カルマの法則が存在するなら「悪がこの世界に野放しになっているのは筋が通らない」というわけです。

「上級国民ばかりが優遇されているこの日本はオカシイから、私は真の平等主義を学ぶために北欧に留学したい」とまで言い出し、「運命の不当さ」を私に熱く訴えかけて来たんですね。

この女性は太陽が「平等主義を理想とする水瓶座」にありましたから、この社会の中に「目に見える格差」があること自体が耐えられなかったんでしょう。理想社会に北欧の名を持ち出すのは「リベラルな水瓶座に星を持つ人」の顕著な特徴でもありますから、彼女の言動は「完璧に予想通りの展開」でもありました。

彼女は自分独自の意見を言っているつもりなのでしょうが、それはすべて「運命の台本に書かれた通りのセリフをただ喋っているだけ」ということには気がついていなかったのですね。

この質問に対して私は「カルマは絶対的な平等の法則なので、運命に優遇されている人なんて一人もいない」と返答しました。格差は今生だけの「一時的な現象」であって、前世や前々世すべての経験を平均化すれば、どの人もそれなりに苦労していますし、それなりの幸福も経験しているものなんです。

もし彼らの行動が本当に「社会悪」なのであれば、ある程度の時間差でその「代償」を支払う時期が必ずやって来ますから、我々が検察の真似事をして彼らに「社会的制裁」を加える必要はないんです。

「復讐するは我にあり」と言うのは旧約聖書の言葉ですが、これは「悪人には仕返しをしてもいい」ということではなく、「復讐するのは神の仕事だから、その権利を持たない人間は一切手出しするな」という意味なんです。誰かに社会的制裁を加えるのは、私たちの為すべきことではないんですね。占星術的に言えば「カルマに全面的にお任せしておけば良い」のです。

 

ヘタにあなたが「社会的リンチ」に参加してしまったら、いつかあなた自身が「同じ目」に遭ってしまいますよ。

 

人それぞれに「この人生で履修すべき課題」があり、ただそのために必要な経験が与えられているのですから「すべての人間を社会的に平等にする必要性」はありません。

金持ちには金持ちでしか学べないことがあり、貧乏には貧乏でしか学べないことがあります。

確かに北欧のような「高度に発達した福祉国家」は、「格差そのものを嫌う水瓶座」の人からすると理想的な社会に見えるかもしれませんが、「他者との競争を勝ち抜くこと」に価値を置く牡羊座や、「個人としての名声」を求める獅子座の人にとってそれは必ずしも居心地のいい社会ではないのです。

12星座にはそれぞれ「自分が信じる独自の正義」があります。だから今の「現状」だけを見て権力者を一方的に悪だと決めたり、自分の理想こそが「万人共通の願い」だと思い込むのは「水瓶座らしい独善性」とも言えるものなのですね。

水瓶座は「自分は視野の広い人間だと思い込む癖のある一番視野の狭い星座」なのです。水瓶座が「万年野党」と呼ばれるのはそのためなんですね(笑)。

LGBT論にしても「完全なる平等主義」を掲げる水瓶座の人たちにとっては推進したい案件でしょうが、保守的な価値観を持つ蟹座や山羊座の人にとってはやや「受け入れ難い」と感じるものです。本当の意味での自由と平等を掲げるのであれば、「嫌だと感じる人々の内心の自由」も認めてあげなくてはいけないはずですよね?

これを聞いた女性は激しく怒り出し「スイレンさんの弟子を辞めさせていただきますっ!」と一方的に宣言して来ました。

水瓶座の別名は「反逆の星座」ですので、師匠(権威者)の意見に逆って飛び出して行くことも、すべて予定通りの展開でした。あれから一度も連絡が来ないので完全に縁が切れてしまったのですが、私の側から見ても「私の抱えていたカルマ」の当然の報いだったのでしょう。

以前のブログにも詳しく書きましたが、この弟子の女性の名前が「30年前に一方的にフッた女の子と同じ名前だった」というのも、これがカルマであることの証明になります(公転周期30年の土星のカルマですね)。

 

一方的に当時付き合っていた女性と連絡を絶ったら、30年後に同じ名前の女の子に「一方的に縁を切られた」のですから、どう見てもカルマです(笑)。悪いことはできませんな~。

 

自分の行いは数年、数十年、数百年の時を越え、必ず自分に返ります。もちろん「良いこと」も「悪いことも」ですよ。

だからこそ「他人を裁くこと」「ネットに他人の悪口を書き込むこと」も今すぐ辞めたほうがいいんですね。でないと、いつかあなた自身が「誰かに裁かれること」になってしまいかねませんし、その「リターン率」はほぼ100パーセントなのです。