本日は、第63回 大阪府市議会議員研修会に参加させて頂きました。


講演の内容は、

「脳を知り、脳を育み、脳を鍛える」

東北大学加齢医学研究所 教授

川島 隆太氏 です。


令和5年11月15日(水)午後2時

COOL JAPAN PARK OSAKA


講演の内容の要約:

講演者は、東北大学加齢医学研究所の教授である川島隆太氏で、脳を知り、脳を育み、脳を鍛えるというテーマで話されました。


まず、脳の構造と機能について説明されました。脳は、大脳、小脳、脳幹などの部分に分かれており、それぞれに役割があります。特に、大脳の前頭前野は、思考や判断、計画、自制などの高次脳機能を司る部分で、人間らしさを表すと言われています。


前頭前野は、五感が発達する3歳までに、思考が発達する5歳までに大きく成長します。しかし、前頭前野は、加齢とともに萎縮しやすく、認知機能の低下につながります。


認知機能とは、情報を受け取り、処理し、記憶し、応用する能力のことで、認知速度や作業記憶、注意力、執行機能などがあります。認知機能は、日常生活や学習、仕事などに大きく影響します。


次に、脳の機能を鍛える方法について紹介されました。脳は、筋肉と同じように、使えば強くなり、使わなければ衰えるという性質があります。脳を鍛えるには、新しいことに挑戦したり、難しいことに取り組んだり、速く解いたり、速く読んだりすることが効果的です。


例えば、新聞の記事を早読みしたり、数字や文字を逆から暗唱したり、計算やパズルを解いたりすることが良いとされています。脳機能向上トレーニングというプログラムも開発されており、情報処理速度トレーニングや作業記憶トレーニングなどがあります。これらのトレーニングは、認知症の予防や改善、学力の向上、安全運転の維持などに効果があるという研究結果が報告されています。脳の活動を測定する装置も紹介されました。XB-01という超小型活動センサーは、脳波や心拍数、体温などをリアルタイムで記録でき、トレーニング中に脳が働いているかどうかを確認できます。


最後に、脳の発達に影響する要因について警鐘を鳴らされました。特に、過度のインターネット利用は、脳の発達を阻害し、脳の老化を促進し、集中力を極端に低下させるというデータが示されました。インターネットは、膨大な情報を簡単に手に入れられる便利なツールですが、脳を使わないことになります。


例えば、スマホやタブレットで調べ物をするときは、辞書で調べるよりも、脳の前頭前野が活性化しません。また、スマホやタブレットは、読書に比べて、創造性や理解力を低下させます。読書は、脳の発達にとても良い影響を与えるという研究があります。


読書は、脳の様々な部分を刺激し、想像力や記憶力、言語能力などを高めます。読書習慣は、学力や人格形成にも大きく関係しています。


講演者は、子どもたちに読書を勧めるとともに、GIGAスクールという政策についても言及しました。GIGAスクールは、全ての児童生徒に一人一台のタブレット端末を配布するというものですが、講演者は、これが脳の発達に悪影響を及ぼすと懸念しています。インターネット利用は、個別学習よりもグループ学習に向いているというOECDの報告もあります。講演者は、GIGAスクールの端末は、自宅に持って帰らせないことや、ICTの利用は、教育目的に限定することを提言しました。


■研究テーマ

脳機能イメージング

腦機能開発研究

認知症予防


◻️受賞

「情報通信月間」総務大臣表彰

科学技術分野の文部科学大臣表彰

井上春成賞

河北文化賞

「科学技術賞」


◻️経歴

1985年 東北大学医学部卒

1989年

東北大学大学院医学研究科修了(医学博士)

1991年

カロリンスカ研究所(スウェーデン王国)客員研究員

1993年 東北大学加齢医学研究所助手

1998年 同講師

2001年 東北大学未来科学技術共同研究センター教授

2006年 東北大学加齢医学研究所教授

2008~23年

同(認知機能発達寄附研究部門)兼任

2008~11年

東北大学ディスティングイッシュトプロフェッサー

2009~23年

東北大学加齢医学研究所スマート・エイジング

国際共同研究センター

(東北大学スマート・エイジング学際重点研究センターに改組) センター長

2014〜23年 東北大学加齢医学研究所 所長

2017~23年東北大学スマート・エイジング

学際重点研究センターセンター長


■著書等

著書としては、「オンライン脳」(アスコム2022年)

「川島隆太教授の大人の脳活力UPドリル」(扶桑社2022年)

「脳の老化を防ぐ速音読ノートー読みやすい大きな文字」(大和書房2

「記憶力と判断力がよくなる速音読ノート」(大和書房2 019年)

「川島隆太教授の脳力を鍛える300日パズル 一生使える漢字&数学

(宝島社2019年)

など他多数


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