#まちを擬似ゴミ箱しない #ゴミがゴミを呼ぶ
「ゴミ捨て行動」の心理立教大学観光学部の論文を拝見しました。

ゴミの捨てられ方の規則性という内容がとても参考になりましたので紹介します!

公園や観光地など,人の集まるところを注意して観察すると,自然とゴミが集中的に散らし捨てされている場所がある。これらの場所は以下の4タイプに整理される。・U状部(凹部のある場所)・T状部(置き捨て)・L状部(壁ぎわ)・エ状部(植え込みや柱の根元)これらの場所に共通しているのは,散らし捨てしたときに,ゴミが目だちにくいという点である。人は一般に,「散らし捨て行為が環境を変化させる度合が低いと認識しうるような状況ほど散らし捨てしやすい」のである。このことから,人は散らし捨てを行うことに対して何らかの心理的抵抗(="散らし捨て抵抗")を有していることがわかる。
また,ある場所にゴミがすでに散らし捨てされていると"散らし捨て抵抗"は小さくなり,そこヘゴミが集中的に散らし捨てされやすくなる。その場所がいわば"擬似ゴミ箱"と化すわけであり,これがいわゆる「ゴミがゴミを呼ぶ」という現象である。


「最小エネルギーの法則」オフィス街近くの昼休みの公園は,ゴミ捨て行動の規則性を観察するための格好の場となる。ベンチに座っている人が飲物を飲みほすなどしてゴミが発生した場合,回収容器が手近にあれば,ほとんどの場合はすみやかに集め捨てされる。ところが,回収容器がやや離れた距離にある場合には,投げて届く距離ならば投げ入れられるし,届かない距離であればオフィスに戻る途中に集め捨てをする傾向が強く,ゴミを捨てるだけのためにわざわざベンチを立つ人は少ない。このように,人は手近に回収容器があれば速やかに集め捨てする場合がほとんどであるが,その際になるべく労力を使いたがらない(「最小エネルギーの法則」)。少し離れた場所にある回収容器にゴミを投げ入れたが入らず,かえってゴミの散乱を招くことがあるが,これもこの傾向によって説明できる。また"擬似ゴミ箱化した場所"が近くにある場合にも,この傾向によってその場所がゴミを「吸引」した結果であると解釈できる。

今朝もカラスと戦いながら、頑張ります!
#河内長野市