2001年にSONYから発売された SCD-XA777ES  310,000円

 

SCD-777ESの後継モデル。777ESは、SACDがマルチチャンネル非対応でしたが、このモデルはSACDがマルチチャンネルに対応しているようです。SA-DACを6個搭載しており、ステレオ2ch再生時は各チャンネル3個ずつのSA-DACを使用した贅沢な構成のようです。

 

SACDもCDも再生しなくなったということで、修理依頼がありました。SACDは、ピックアップのレーザー出力が高いので、劣化が早いのは否めません。

 

さっそく開腹。

SCD-777ESとは全く異なる構造。XAが付いているということで、構造手的には、CDP-XA7ESと似ています。トランスは、ソニーの伝統Rコアトランスを2個搭載。シールドケース内に収められていないのは、ちょっと残念。

 

マルチチャンネル用のオーディオ基板が縦に3列並んでいます。

 

ピックアップメカの上にあるサーボ基板を取り外すとピックアップが見えてきます。

見覚えのあるピックアップです。DENONのSACDプレーヤーに搭載されているソニー製のKHM-230AAA。まだ、新品は入手できますが、なかなかまともなピックアップが入手できないのが、玉に瑕。

 

一応、ピックアップを交換しても再生できないかもしれないと本人に伝えてありますので、良さげなピックアップを入手して交換してみました。

 

ピックアップメカを取り外して、ピックアップを交換。ピックアップメカのベースは、かつてのCDP-777シリーズと似ています。ピックアップのマウントはセラミック製ではなく、プラスチック製なのが、安っぽくてちょっと残念。

 

逆手順で組み戻して、動作確認。

 

れれれれ、やはり再生しません。。。( ;∀;)

 

こいつが、KHM-230AAA。いろいろネットで情報を検索すると、ポン付けでは再生が出来ないことが多いようです。左の半固定抵抗を時計回りにほんの少し1㎜程度回します。

 

再度、動作確認!!

 

SACDが再生することが出来ました(*´∀`*)

CDも問題はありません。CD-Rもちゃんと再生するようになりました。

 

このピックアップは、新品時は基板の右下にあるショートランドを除去する必要があります。これを忘れると、当然ですがうんともすんとも言いません。

 

ピックアップメカは安っぽいですが、使用されている電解コンデンサーは、流石にオーディオ用のハイグレードのものでした。見ごたえありますね。

 

音は、デジタル臭さがなく、すっきりした音でしょうか。ソニー独特のきらきら感はあまり感じません。

 

どうしてもSACDの音が好きになれないのは、耳が衰えている証拠でしょうかね・・・(^-^;