CDP-333ESAの画像

1991年にSONYから発売された CDP-333ESA  60,000円

 

この年のFMfanダイナミック大賞で優秀賞に選ばれています。上位モデルのCDP-555ESAとCDP-777ESAもそれぞれ優秀賞に選ばれています。ソニーの全盛期のシリーズです。

 

私が初めて買ったCDプレーヤーが、CDP-777ESAです。AccuphaseのDP-70Vを購入したのを機に手放してしまいました。良いプレーヤーでした。

 

先日、電源の入らないというジャンク品を入手。なかなかCDプレーヤーで電源の入らない故障というのは珍しいので、興味本位で入手。

 

ブツが到着して、動作確認しましたが、確かに入りません。

 

さっそく開腹し、スイッチ基板にあるヒューズをチェックしましたが、切れていませんでした。大抵、スイッチが入らないのは、電源基板上もしくはスイッチ基板にあるヒューズを疑います。

 

次に、電源基板をチェックします。

 

電源基板を外す際に、サーボ基板を外さなければなりません。何故なら、サーボ基板に電源を供給しているケーブルが、電源基板に直付けされているからです。これが唯一、メンテナンス性の悪いところですが、サーボ基板を外すには、ピックアップメカを外さないといけません。

 

ピックアップメカを外すには、トレイのパネルを外さなければなりません。

 

トレイのパネルを外すには、トレイを引き出さなければなりません。

 

ふう~、面倒くさ~(;´Д`)

 

電源が入らない状況では、トレイを手動で引き出さないといけないのですが、ピックアップが下がった状態でないとトレイを手動で引き出すことが出来ないので、まずピックアップを手動で下げるところから始めます。

 

底板を外すと、サーボ基板が見えます。赤丸のカムが、ピックアップを昇降しているカムになります。これをマイナスドライバーで反時計回りに回すと、ピックアップが下がりますので、トレイを手動で引き出すことが出来ます。

 

トレイを引き出したら、トレイのパネルを外して、トレイを元の位置に戻して、ピックアップメカを固定している4本のネジを外し、メカを取り外します。

 

メカを取り外すと同時に、電源基板も一緒に外します。

 

取り外した電源基板。奥に見える基板は、サーボ基板です。

 

手前にある抵抗のような部品は、ヒューズ抵抗です。ソニーのプレーヤーはこれが時折破損していることがあり、電源が入らないとか、トレイが出てこない、CDが再生しないなどのトラブルになることがあります。

 

導通チェックしましたが、正常です。

 

基板の半田の状態を確認したところ、ダイオードや三端子レギュレターなどに半田クラックがありました。おそらく、これが原因でしょう。

 

ついでに電解コンデンサーと三端子レギュレターを交換して、組み戻して動作チェック。

 

無事電源が入りました。

 

CDも正常に再生できるようです。サーボ基板も外したので、キャパシタと小型コンデンサーをついでに交換しておきました。

 

コンデンサーの液漏れなどが原因で、パーツが損傷していることもあります。そうなると、基板が焼損していたり、腐食していたりすることがあるので、修理はもっと厄介です。

 

今回は、半田クラックだけで済んだので、軽症の部類でしょう。

 

せっかくなので、オーディオ基板のコンデンサー類を交換して、ブラッシュアップを図ります。