1989年にPioneerから発売されたPD-5000 200,000円
ブラックピアノ仕上げの非常に美しいプレーヤーです。第5回FMfanダイナミック大賞で優秀賞に選ばれています。
最近、ヤフオクでも見かけなくなってしまいましたが、数か月前に動作品とされていたものを入手。珍しくジャンク品を入手しかなったのですが、意外と動作品でも高くなかったので思わずポチってしまいました。
ものが届いて、さっそく動作確認。いまいち読み込みが良くないですが、再生は一応できているようです。動作品であっても、パイオニア病であるピックアップレンズの問題は避けて通れません。一応確認しましたが、やはり取れかかっていました。せっかくなので、取り外して再接着しておきます。
しっかりピックアップレンズが固定されていると、先ほどのもたもたしていた読み込みもサクッと読み込むようになりました。
音飛びもなく、いい感じで再生しています。
と、思いきや・・・・・CDの後半に差し掛かったころに、突然音が出なくなりました。でも、再生はし続けています・・・(^-^;
むむむ・・・・
もう一度、動作を確認します。読み込み正常、再生も正常。。。。でも、音が出ません・・・・(;´・ω・)
こういう場合は、電源部を疑います。
これがオーディオ基板の電源部。平滑コンデンサーのサイドには、過電流保護素子があります。これが飛んでいることがたまにありますので、導通をチェック。問題はなさそうです。
それから、赤丸の部分にあるダイオードの役割をしているトランジスタ型のICがあります。このICの半田クラックもかなりの確率で起こってますので、チェック。案の定、半田クラックがありました。半田クラックを修正して、動作確認。音が出ません・・・・( ;∀;)
このモデルは、デジタル用とアナログ用のトランスが別々になっています。アナログ用のトランスから13Vの電圧が供給されています。まさかと思いますが、一応電圧をチェックしておきます。
むむむ・・・・3Vしか来ていません・・・・( 一一)
何故、電圧をチェックしようかと思ったかというと、音が出なくなったころにアナログ用のトランスを触ったところめちゃくちゃ熱くなっていたので、ちょっと嫌な予感がしたのです。デジタル用はほぼ熱は感じませんでしたので、明らかにどこかに異常があることは確かです。
で、先ほどダイオードのICの半田クラックを修正した時に、あれ??と思ったのを思い出しました。そう、いわゆる半田ブリッジというやつで、隣の足の半田と若干くっついたのです。もしかしたら、ダイオードがショートして過電流が流れていたのかもしれません。
そのせいで、トランスが熱をもって、トランス内部の配線がショートしてしまったのでしょう。
ということは、トランスが昇天してしまったということで、トランスを交換しなければいけないということか・・・・(;´・ω・)
とりあえず、アナログ側のトランスを取り外します。
電源スイッチ部に接続されている一番左の赤丸の線を外します。写真真ん中の赤丸に黄色と白の線が入っていきますが、アナログ用のトランスに100Vが供給されています。一番右の赤丸から13Vに変圧された電源がアナログ基板に供給されています。。
背面は2本ボルトで固定されているだけなので、六角レンチで取り外しことができます。
で、取り外したのが、これ。見た目は、正常に見えますがね・・・・・当たり前か・・・(^▽^;)
さて、こいつをどうするかですが、同じ型のトランスは、PD-5000かPD-3000にしか使われていません。ただこれだけに部品取りで入手するのももったいないしな・・・・
ということで、修理途中で保管してあったPD-3000を泣く泣く部品取り用にしてしまいました。
幸いにもPD-3000とPD-5000では、アナログ用のトランスは全く同じ配線で、そのまま取り付けることができます。デジタル用のトランスはPD-3000は基板に直付けタイプで、PD-5000はコネクターでの接続方式なので、流用は難しいです。
同じ要領で、PD-3000から取り外したトランスをPD-5000に移植。大きさも全く同じですので、全く問題なく取り付けることができます。ただ、トランス上面に書かれている文字がちょっと異なりますので、見栄えは良くないですが、まあ致し方ないでしょう。
さっそく、動作確認!
おお~、問題なく正常に音が出てきました!\(^o^)/
やはり、トランスが昇天してしまったのが原因でした。ただ、何故、半田がブリッジしていたのでしょか???不思議です。
それなりに綺麗だったPD-3000からトランスを移植したので、またいずれかジャンク品を入手して、この子に移植し上げましょう。