DCD-1650ARの画像

1997年にDENONから発売されたDCD-1650AR  99,000円

 

この年の第13回FMfanダイナミック大賞で大賞に選ばれています。

 

あの天才オーディオ評論家の長岡鉄男が”S10Ⅱとの違いは判らないのではないかと思う。”と言わしめた、まさに名機。外見は前モデルのルのDCD-1650ALと同じですが、長岡鉄男曰く、シャーシの強度はS10ⅡよりDCD-1650ARが上回るところがあり、内部の回路はDCD-S10Ⅱとほぼ同じとなっているようで、非常にコストパフォーマンスの良いモデルに仕上がっています。

 

今でも人気のあるモデルの一つです。

 

先日、再生のしないというジャンクを入手。さっそく動作確認。

 

”チャリン”・・・・(^-^;

 

CDをセットしてトレイを閉じたところ、妙な金属音がしました・・・・・(-_-;)

 

前回のPD-2000でも経験しましたが、金属音はパーツが外れている音。また、ひどいジャンクを手にしちまったか!!

 

さっそく開腹。

 

見た感じ、パーツが外れいてる気配はありませんが、ピックアップメカは銅製のケースで覆われていますので見えません。これを取り外すとメカが見えてきます。

 

メカをケースから取り外すと赤丸のターンテーブルが外れていました。これが、チャリンの音の原因だったのでしょう。前のモデルの1650ALも同じメカを使用しているので、同じ現象が起こることがあります。ターンテーブルが外れていては、まともにCDをクランプできませんので、CDを認識するはずがありません。CDを再生できないというのは、ターンテーブルの脱落が原因だったようです。

 

トレイは見てのとおりべとべとです。やはりこれもDENONのプレーヤーあるあるで、上位モデルのS10シリーズでもおなじみの現象です。表面に塗っている特殊塗料が経年劣化によって加水分解してしまったのです。設計段階でわからんかったのかな???これは、本当に始末が悪い現象です。

 

これを除去するには少し手間がかかります。キッチン用の洗剤で落ちますが、写真のように赤紫色の塗料がドロドロに溶けだし、5,6回洗剤を吹き付けては、ふき取りを繰り返して綺麗にしていきます。手袋か何かをしないと、手も同じように赤紫色に染まります・・・・(*´Д`)

 

ターンテーブルをアロンアルファで接着をして、きれいにしたトレイを装着して、完了!

 

さっそく、動作確認。

 

ちょっと読み込みは甘いですが、再生は問題はないようです。ピックアップはシャープ製のH8147AFなので、まだ入手は可能です。劣化が早いピックアップなので、新品に交換しておいた方が良いでしょう。

 

これだけでもDCD-S10IIに引けを取らないパフォーマンスを持っているモデルなので、コンデンサーをグレードアップすればもっと能力を引き出すことができるかもしれません。後日、ニチコンのKZシリーズに交換していきます。