SONYのピックアップ KSS151Aは、80年代後半から90年代前半のエントリモデルから上級機の幅広いCDプレーヤーに使われていました。

 

ピックアップのベース部が、リニアモータードライブに対応しています。非常に優れたピックアップで、SONYのCDP-227ESD、CDP-228ESD、CDP-X55ES、CDP-X33ES、CDP-R3などに搭載され、他のメーカーではDENON DCD-1600、DCD-1610、DCD-3500/3500G/3500GL、DCD-3500RGやTEAC VRDS-10、A&D DP-7000、DP-9000、AIWA XC-007などがあります。

 

皆名機ばかりで、この中だけでもFMfanダイナミック大賞に選ばれた機種が何台もあります。

 

たまにヤフオクで未使用のKSS-151Aが出品されますが、その価格は4~5万円に跳ね上がります。名機に使われているだけに、今でも需要があります。

 

で、今回、TEAC VRDS-10のジャンク品を入手。

 

トレイが開閉しないというジャンクだったのでベルト交換でOKだせ!と思っていたところ、ピックアップが死んでいました・・・・( 一一)

 

サーボを調整してもびくともしません、禁断のレーザー出力を上げてもピクリともしません。それ以前に出力が全く上がりません。完全に死んでいました・・・・とほほです。

 

ならばと、ピックアップの移植を敢行。

 

さっそくばらします。

 

このままではピックアップは取り外せないので、リニア機構ごと取り外します。赤丸のネジとその反対側にもそれぞれネジがあるので、計6カ所のネジを外すとリニア機構ごと外れます。

 

これが取り外したピックアップ。これごと交換しても良いのですが、ピックアップだけを取り外します。赤丸の4カ所の半田を除去して、4カ所のネジを取り外すとリニア機構と分離することができます。

 

ドナーは、DENON DCD-1600が一番リーズナブルに手に入るので、トレイの開かないジャンク品を入手。このプレーヤーも実は1987年第3回FMfan ダイナミック大賞で優秀賞に選ばれてます。

 

DCD-1600の写真は取り忘れてしまいましたが、このプレーヤーはセラミックの台にメカが取り付けてあって、セラミックの台からピックアップとリニア機構だけ取り外すことができません。なので、メカに取り付けてある状態で、同じようにピックアップだけを上記の写真のようにはんだを除去して取り外します。

 

取り外したDCD-1600のピックアップをVRDS-10のリニア機構に逆手順ではんだ付けしネジで固定して、組み戻していきます。

 

ピックアップを固定する際に、しっかりはんだを盛らないと接触不良を起こして、ピックアップが全く反応しなくなります。実は、一度組み戻して動作確認をしたら全く反応しなかったので焦りました・・・・(;^ω^)

 

二度目のトライで、無事再生することができました。

 

KSS-151Aは、いろいろなプレーヤーに使われているので、ドナーには事欠きません。

 

アマゾンなどを見ると、KSS-151Aのレーザーダイオードだけを売っていますので、ダイオードを取り換えるだけでも、もしかしたら復活するかもしれません。

 

まだその勇気はないので、様子を見ながらチャレンジしていこうと思います。