What is that? Funny! | more than...

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業界人の毒気に慣れてたつもりが、まだまだだった。

まだ、ただの小娘だった。

えげつないことも、厚かましいことも、平気になったつもりだったのにまだ甘い。まだ足りない。
まだまだ悪人になりきれない。

偽善者ぶって、自分の好き勝手に生きて、我が儘言って、周りを振り回して。頑是無い子供のように。いつでも自分が基準で一番大切だから、自分が自由気ままに生きられるなら誰に嫌われてもいいと思っている。誰を踏み台にしてもいいと思っている。
それなのに、まだ毒が足りない。古狸達を飲み込むだけの毒が足りない。

当時さんざん馬鹿にして見下してきた小娘に、話しかけるのも無駄だと言っていた馬鹿な子どもに、5年ぶりに会って名刺を渡さなきゃいけなくなったときの気持ち。それって、どんな気持ち?
「機会があればまたご一緒にお仕事させてください」って、どんな気持ちで言ったの?

私は全然嬉しくなかった。楽しくなかった。つまらない。

信用ならない台詞ににっこり笑って「私もです」。

怖いね。
狐と狸の化かし合いだ。

毒に見えないその毒々しさを、まず取り込んで、己の物にして、毒に見えないように相手に放つ。
自由自在に操れるようになったら、そしたら楽しくなってくるのかな。毒が。


理想とするのは、情のない女だ。

恨まれても僻まれても罵られても眉一つ動かさない、心など揺さぶられない、むしろ聖人のように無感動に美しく微笑み返すような、そんな悪辣な女になりたい。


そんなことをぐだぐだ言うと、友人は「なんでそんなに純粋でいられるの?」と呟く。

純粋…?

まさか。


おかしな話だ。