前回は、ご飯とお粥、重湯と主食のコンボでした。
これでようやくお惣菜と思いきや、今回は『副食物の種類とその取扱い方』です。
この本によると、食品は大別すると以下の通りになります。
〇動物性食品…肉類/肉類製品/卵、牛乳
〇植物性食品…米、麦/雑穀/穀類製品/豆類/豆製品/野菜類/野菜貯蔵品/
菌桿類(きのこ類)/海藻類/果実/果実製品/植物性油脂
結構細かく分類されていますよね…これに調味料が加わると説明されていました。
また、5大栄養素も紹介されています
1.タンパク室
2.脂肪
3.含水炭素(炭水化物の古い言い方です)
4.無機塩類(無機質です)
5.ビタミン
本書では栄養素やカロリーの詳細を説明した上で、必要な熱量と栄養を摂らなければいけないと説明しています。内容は現在の栄養学とそう変わらないように思えます。
調理食品分析表もありました。
これによると。
朝食…白米飯、かぶ味噌汁、うずら豆、白菜漬物
昼食…煮物(牛肉、ポテト、玉ねぎ)、酢の物(キャベツ、エビ)、たくわん
おやつ…リンゴ、羊羹、鹽(しお)せんべい
夕食…魚のフライ、鶏肉とお菜のすまし汁、ほうれん草のおひたし、たくわん
かなりのお御馳走です。
調味料が書かれていないのでアレですが、お昼の煮物は肉じゃがでしょうか。
また、白米が朝しか書かれていないので1日分だと思うのですが、3.5合と書かれていました。
家族二人の我が家は、夫のお弁当込みで一日2合ですよ。
よく見ると肉じゃがのジャガイモは「半個」と書かれているので、辛めの味付けにしてご飯をたくさん食べたのでしょうか。この辺りは昭和らしいですね。
面白かったのは、野菜を生食する時には洗うだけではなく消毒する必要があると書かれていました。昔の日本の肥料事情的に(婉曲な表現)、野菜は火を通すもので生で食べる習慣がなかったから必要だったんでしょうね。
『野菜はよく洗ってから、一升(1.8L)の水に盃1杯くらいの塩を入れてその中に10分くらいつけておきます。今までは漂白粉(カルキ)が使われていましたが、特別の匂いがあるために嫌われます』と書かれていました。
現在でも漂白剤(次亜塩素酸ナトリウム)のラベルには「野菜、果物の除菌に使えます」と書いてある事を思い出しました。
ここからは、魚、野菜の選び方と切り方が続きます。
魚の旬や、刺身の切り方、野菜の切り方は現在の「料理の基本」で紹介されるものとほぼ同じでした。
刺身の引き方なども図解されていて、やっぱり昭和初期とはいえ料理本は現在とそんなに変わらないと思いながら読み進めていたら。
鶏の捌き方がありました。
紹介したらせっかく始めたブログの閉鎖危機に追い込まれそうなので割愛しますが、なかなかの懇切丁寧ぶりでしたよ。
この後は、『お料理には、新鮮な材料を使用すればこの上ありませんが、時として缶詰や瓶詰を使用したものも珍しく、又、常に備えておけば不意の来客の時などには不便な田舎に住む人達はもちろん、都会の人々でも大変便利に感じるものです』と、缶詰、瓶詰が紹介されています。
魚や肉類の缶詰の他に、缶詰の素の種類と応用として、『スヰートカレー』が紹介されていました。『これは、スープ、カレー粉、メリケン粉(小麦粉)、バターなどを固めて粉にしたもで美味しく味付けしてありますから、お湯に溶かしてよくかき混ぜ、そのままご飯にかけると、美味しいライスカレーが出来ます』だそうです。
最初「スキートカレー」と思ってどんなものかと検索してみたら、スキー場のカレーばかりがヒットしました。よく見たらヰ…スイートカレーでした。
辛味のないか少ないマイルドなカレーなんでしょうか。そういえば唐辛子とかチリペッパーとは書いてないですもんね。
カレールーの誕生は昭和20年なので、それまではこんな形で庶民の手もとに届いていたんですね…でも『そのままかける」前に玉ねぎと肉は入れてほしい…。
この他に、ハムライスの素、ハヤシライスの素、キューピーマヨネーズ、トマトケチャップ、ウスターソース、肉エキス等、なかなか素敵なラインナップが紹介されていました。
キューピーマヨネーズは大正14年に発売が開始されたそうです。『マヨネーズソースを瓶詰にしたもので、野菜サラダなど作る時には、これを利用すれば実に簡単に出来て、美味しく頂けます』…令和になっても全く同じです。
駆け足で進みましたが、まだ終わらない。
本当に十二ヶ月の総菜料理に辿り着けるのか不安になってきました。
まだまだ続きます。