背泳の指導(2) | 水泳道のブログ

背泳の指導(2)

◆きをつけキック


前回の浮くで覚えた姿勢をとらせながら、頭は支えたままにします。


怖いので、あごを引いてしまう癖がつかないよう、頭を、耳までつけ頭の半分がしっかりと水に沈んだ状態を意識させます。


目は出来るだけ真上を向かせます。


両手は身体のワキにおき、しっかりとした気をつけにならない程度に力を抜かせます。

この状態で壁キックで覚えたキックを背面で行います。

キックの大きさは、水面に少し水が持ち上がる程度に小さく蹴らせることがポイントです。
(親指と親指がこすれるくらいにと指導すると足が開かなくなります)

但し、今回は壁キックの時よりは、少し早めにキックさせましょう。
頭を支えながら、キックをさせていると指導者は推進力で押される感覚がわかります。
この感覚を感じられるまで、キックをさせます。


腰が下がる時に、「おへそを水面に出して」と指示するのが一般的ですが、実際には腰から背中にかけての筋肉(背筋)で身体を支えますので、「背中が曲がってるよ、背中を持ち上げて」と指導してみます。

体が反り過ぎない程度にしないと、かえって逆効果になりますので、丁度良い位置をその生徒の感覚に合わせて

調整します。このとき、一度リラックスさせるために、頭を支えている手と反対の手で、背中を上下させながら、もう少し力を抜いてと支持すると効果的です。


自分で体を起させる

キックを止めさせ、指導員は立ち止まります。
頭を自分で起すように指示します。

腰が沈み始めるのを待ち、背中と頭をゆっくりと持ち上げるように支えます。


上手に起き上がれるようになれば、安心して一人で背泳ぎを泳ぎ始める子も出てきます。

クロールや、平泳ぎよりも、背泳ぎの方が難しい泳ぎだと思っている生徒が多いので、背泳ぎ(きおつけキック)が出来るだけで、かなり興奮して喜びます。感動を与えることで、益々水泳が好きになっていくでしょう。


指導するときに効果的な生徒達の居地

指導は、全員を水の中で一列に立たせ、その横を泳がせるようにします。
可能であれば、スタートの位置から、5メートルくらいまで泳がせ、列の一番後ろに並ばせます。


あっという間に、自分で泳げるようになる子を見ていると、自分も一人で泳げるという自信がついてきます。

また、早く泳げるようになりたいと思います。
指導員から見て、まだ危険だなと思う子供を除き、そのチャレンジはどんどん受け入れましょう。

※但し、泳げるといっても、ひとりずつ 泳がせることには変わりはありませんので、ひとりひとりの泳ぎを褒めてあげることは忘れないようにします


このときの指導のポイント

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・腰が沈まないようにすること。(頭を起さないように注意)

・しっかりとキックをさせること。

・一人で起き上がれるようになるまで続けること。

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ヘルパーを使用しなくても、体が浮く練習をしっかりとしているため、泳げるようにはなりますが、水を怖がる子供には補助的に使用すると効果は上がります。


※元々ヘルパーの役割は、水中で重心が移動してしまうことを補助する役割で使用します(ヘルパーを浮き輪代わりに使用しないようにしてください)

※水中での重心移動が、すんなり出来ている生徒に対してヘルパーを付けされるとかえってフォームが崩れる場合がありますので注意します。