ナレーションを学ぶ19 タイムコントロールとスピードコントロール |    すぐログ!!

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ナレーターの勝呂美和子(スグロミワコ)です^^
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ナレーションを学ぶ19 タイムコントロールとスピードコントロール

 

こんにちは。勝呂美和子です。今日はタイムについて考える。

自分のタイムで読んでいませんか?

 

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私は普段、人よりも早口でしゃべっているようで、他人よりも体内スピードが速いようです。なぜそれを感じたかというと、原稿を書き起こしてからしばらくは映像を見ないで練習していたのですが、初めは、原稿を書き起こして満足して、タイムを正確に書き起こしていませんでした。練習していくと、やはり自分にもやり方が確立されているのでどうしても自分の練習に偏りがちになります。

しかしその練習方法だと、「自分のリズムで読んでしまっている」ことになります。

なので、映像に合わせた時、何か少し早上がりがりしてしまう感じになってしまったのです。

「自分の心地よいリズム」というものは、映像のリズム、制作者のリズムで読んでいることではありません。ナレーションというものはどんなものか感じて見たい、色々なものを読んでみる、といった目的がそこにあればよいのですが、そういうことではなく、この一つの原稿と向き合いたい、映像に合わせたい、人をコピーする意味とは、など考えた時は必ず、タイムを書き込んで、自分の中にタイムコードを落とし込む作業が必要だと思います。

人をコピーする最大の利点は、人のスピードやリズムで読むことができるということです。自分自身が長年積み上げてきたもの、もちろんそれは良いです。自分が作りあげた個性。それは素晴らしいし、自分の基本としてきちんと存在しています。

しかし、勉強という形で人から何か得たい時は、その人のリズム、スピードを感じる。そして自分との「差」をそこに感じとることです。

体内スピードが速い私は、最初の頃、ゆっくり読むということが出来なかったので、慣れていない原稿が来るとすぐに文章の最後まで息が続かないという事がありました。なぜか家では読めていたのです。でもいざ仕事場で息が持たない。それは私がタイムを意識せずに練習し、自分のリズムで読んでいたからです。自分の息の限界値を知らずそれをコントロールしながら読むということもしないまま闇雲に読んでいたからなのではないかと思います。

自分自身の個性ももちろん必要なのですが、新しく人から何かを取り込みたい時は、寄り添うこと、合わせること、人から感じ取れることを素直に最大限に取り込んで、自分を変化させることなのではないかと思います。

 

 

勝呂美和子