ナレーションを学ぶ4 コピーをしてみよう。
こんにちは。勝呂美和子です。今回は
自分と似た声の人を探したらコピーをしましょう。コピーの仕方
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自分と似た声の人を探したら。真似をする。では真似の仕方って?
私はその人が出ている番組をまず録画します。1時間番組ならそれを毎週。真似したい人が報道や情報番組ならまず1週間録画。
その番組を文章に書き起こしします。これはQシート作りと言います。(Qシート、ナレーションや、進行、タイム、効果音など入ったシート)私の場合最初は音声だけをICレコーダーに録音し直して聴いてから始めます。
カラオケでもそうですが、好きなアーティストの歌を完コピする感覚に近いです。
そうすると、語尾に特徴があるなぁ!や、あれ?ここひっくり返ってる?ちょっとハスキーっぽいな、息を多めに混ぜてる?DJっぽいな、などなど色々出てきます。それをとっかかりにすることが多いです。
特徴を軽く掴んだら、原稿を書き起こし。 ナレーション、タイム、進行、ボイスオーバー、CMどんなタイミングで入っているか。効果音、テロップは何が出ているか?音楽、はどこで入るか?細かく書いていきます。ここで大事なのはナレーションだけを書き出さないことです。ある程度番組の理解が深まるまでは丸々全てを書き起こしてみることだと思います。それは必ず自分の糧になるから。
これはかなり時間がかかる作業です。1時間番組は相当あります。飽きます。
飽きる人は最初は3分程の尺のVTRから初めてみると良いと思います。3分は短いでしょ。と思いますが、いやいや3分だってナレーションだけ書き出すのにも結構かかります。
このQシート作りの良いところは番組の構成を頭に叩き込めるという点です。
作り手と一緒に良いものを作るためには、作り手の頭を理解することが一番だと思います。
1時間番組なら1時間、それがどういった構成で、どういった流れで、VTRはどのくらいの尺で、そのうちナレーションのVTRは何本あるのか。自分が真似したい人はどのくらいの分量を読んでいるのか。CMはどのタイミングで入るのか。入る前のCMへの振りの仕方は?OPは?EDは?あ、ここはこんな効果音使っているんだ!
これをすることによって自分にも番組作りの構成が頭に入ってきます。
今は文章を文字起こししてくれる便利なソフトがあります。それでナレーションだけ書き起こすということもありだと思いますが私の場合は自分で書き起こすようにしています。それは結果なんどもその人の声を聞くことになるし、自分の手で書き起こししていくと手書きと同じ効果で手と耳が覚えてきて、こういった感じだと、次こういった感じになるな、あ、これは前と同じパターンだ、書き方の特徴もある程度予測がつくようになるからです。またおまけ的なこととして私はこの作業でタイピングがかなり早くなりました。
番組構成を理解したら、VTRの中から一つ選び、具体的に練習していきます。
まず、VTRを耳で3回。まだ口には出しません。口に出すのは最後。しっかりと聴く。自分の一番感じ取りやすいとっかかりのフレーズを見つける。そこから1行真似してみて、いけそうだったら3行、5行、全体と増やしていきます。
次は録音して聞いてみる。多分全然似ていないと思います。とりあえず録音して聞いてみる。そこで、本物と自分の違いを感じる。初めて録音して聞いてみると「あ、結構いけてるかも」と思うかもしれませんが、その人は日にちを置いて聞いてみると全然できてないことに気づくかもしれません。ここで「結構いけてるかも」と思ったあなたは耳が鍛えられていないかも。人に聞いてもらって意見を聴くのも良いかもしれません。
コピーしたら、自分が無くなるんじゃないか。自分という個性が消えてしまうんじゃないか。そういったことを思うかもしれません。コピーをしてもあなたは無くなりません。そして、コピーをした本人も決して超えることはできません。
私たちは自分の強みを見つけるために、人をコピーするのです。それをどんどん足していって自分を形成して行くのです。
suguro miwako