アメリカ&カナダ発。未来の食を守れ!シリアルブランドが推進する花を植えミツバチを救うキャンペーン | 【スゴい★PR】PRの本場アメリカ発 最新情報&事例

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■今号のスゴい★PR事例■

 

 

 

アメリカ&カナダ発

 

未来の食を守れ!

シリアルブランドが推進する

花を植えミツバチを救うキャンペーン

 

 

|スゴい★PR《海外マーケティング最前線》

 

 

 


読者の皆様こんにちは。

 

 

今回は、米朝食シリアルブランドがアメリカ並びにカナダで展開しているキャンペーンをご紹介します。

 


米大手食品メーカージェネラルミルズ社のシリアルブランド「Cheerios/チェリオス」は、アメリカやカナダを中心に流通しているシリアルの定番商品です。


特に人気なのが「ハニーナッツチェリオス」。こちらはオーツ麦で作られたシリアルで、本物の蜂蜜とナッツのフレーバーがたっぷり。ほんのりした蜂蜜の甘さがクセになると、子どもから大人まで幅広く人気の商品です。



Picture:Screen shot from Cheerios Official Website

 

 

写真のこちらがチェリオスのパッケージなのですが、実はマスコットキャラクターのミツバチの姿が輪郭のみのシルエットになってしまっています。


これは、現在チェリオスがアメリカとカナダで展開している「Bring Back The Bees / ミツバチを取り戻そう」というキャンペーンに合わせての特別仕様のパッケージデザインです。



Picture:Screen shot from Bring Back The Bees Official Campaign Website

 

 

ジェネラルミルズ社によれば、同社の商品に使用している原材料のうちおよそ3割が受粉が必要。

 

また、私たちが食べている作物のうち3分の2は、ミツバチの受粉に頼っているのだそうです。ミツバチは私たちの食にとって、とても重要な送粉者としての役割を果たしてくれているのです。

 

 

これらのことからも明らかなように、世界的にニュースにもなっているミツバチの大量失踪(蜂群崩壊症候群)がこのまま続くと、生態系の崩壊や世界的な食糧危機の危険が高まるなど、非常に深刻な問題なのです。

 

そこで、ミツバチの減少に歯止めをかけ、よりたくさんのミツバチに帰ってきてもらうために、ミツバチが好む環境である草花でいっぱいのフィールドに戻すキャンペーンがスタートしたのです。

 

 

Picture:Screen shot from The Gurdian

 

 

キャンペーンの主旨に賛同する消費者は、オフィシャルホームページから無料の草花の種のパッケージをリクエストすることができます。


今回のキャンペーンでミツバチたちが好む花や草の種を提供しているのは、イギリスのヨークにある「Vesey’s seeds」。

 

実は2016年にも同社はジェネラルミルズ社と提携し、カナダの消費者に無料で花の種を配布するキャンペーンに参加していました。

 

 

当初は3500万本の花の種の配布を見込んでいたそうですが、結果的には1億本を超える結果となり、ジェネラルミルズ社のチェリオスの売り上げも10%アップするという好結果を生みました。

 

 


Picture:Screen shot from Bringn Back The Bees Official Campaign Website

 

 

キャンペーンの進捗状況はホームページで確認できます。また草花の種を受け取った人々が、それらを実際に庭や畑などに植えると、その場所を地図上にプロットすることで、どこに花畑が広がり始めているのかを目視できるマップも共有されています(アメリカ版)。

 

2017年3月14日時点での達成状況は、アメリカが74%、カナダが49%となっています。

 

 

 


Picture:Screen shot from Strategy

 

 

これだけではありません。ジェネラルミルズとチェリオスは、消費者にミツバチの重要性やその存在有無による環境への変化をより体感してもらおうと体験型ポップアップ施設をカナダのトロント中心部に設置。

 

そこでは、私たちがミツバチの数を増やすことができなかった場合の未来の食料品店の様子を展示。

 

一方で、今回の「Bring back the bees」キャンペーンにより多くの人が参加し、さらに継続的にミツバチの生息数を増やす活動を意識高く行った場合の幸せな未来の姿も展示。両者を対比できるような仕掛けにしたのだそうです。

 

 

 


チェリオスは2017年中にアメリカ・カナダの両国で一億本ずつ花を植えるという目標を掲げています。今回のキャンペーンが目標到達を大きく後押ししていることは間違いなさそうです。

 

 

 

※Bring Back The Bees Official Campaign Website
USA:
http://www.cheerios.com/BringBackTheBees
Canada:
https://bringbackthebees.ca/

 

 

 

※ニュースソース

 

※Aol.
https://www.aol.com/article/lifestyle/2017/03/13/the-important-reason-honey-nut-cheerios-removed-its-bee-mascot-f/21884480/

※Newswire Canada
http://www.newswire.ca/news-releases/honey-nut-cheerios-hopes-to-plant-another-100-million-wildflowers-in-the-second-year-of-its-bring-back-the-bees-campaign-615755703.html

※The Gurdian
http://www.theguardian.pe.ca/news/local/2017/3/9/ten-million-boxes-of-honey-nut-cheerios-will-feature-veseys-seed.html

※Star Tribune
http://www.startribune.com/bee-missing-from-honey-nut-cheerios-box-to-raise-pollinator-awareness/415778994/

※Media In Canada
http://mediaincanada.com/2017/03/10/spotted-cheerios-bee-free-grocery-store/

※Strategy
http://strategyonline.ca/2017/03/10/general-mills-brings-back-bring-back-the-bees/

 

 

 

 

■編集後記■

 


 

読者の皆様、こんにちは。

 


スゴい★PR編集担当の秦泉寺 明佳です。

 

 

花粉症「Hay Fever」の季節が到来しました。

 


アメリカでも花粉症(アレルギー)に悩む人は少なくなく、ドラッグストアの店頭にはたくさんのアレルギー薬が並びます。

 

 


ひとつ大きく違うのは、アレルギー薬は服用するけれどマスクをすることは滅多にないという点でしょうか。

 

当然、需要があまり無いためでしょう、マスクの種類は限られていますし、日本のように様々に進化した機能性の高いマスクなどはほとんど見かけません。


アメリカ人の方の花粉症(アレルギー)の程度が私たちのそれと比較して軽いのか。それとも我慢強いのか。笑。

 

 

 

春の到来は嬉しいものですが、花粉症だけは発症しなければ良かったのにと毎年思わずにはいられません。

 

はっくしょん。。。

 

 

 

 

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