アメリカ発。エコ?それとも?グリーンフライデー&ウィードウェンズデーに世間の関心が上昇中 | 【スゴい★PR】PRの本場アメリカ発 最新情報&事例

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■今号のスゴい★PR事例■

 

 

 

 

アメリカ発。

 

エコ?それとも?

ブラックフライデーならぬグリーンフライデー&

ウィードウェンズデーに世間の関心が上昇中

 

|スゴい★PR《海外マーケティング最前線》●

 

 

 

 

 

 


読者の皆様、こんにちは。

 

 

 

アメリカでは、先週の金曜日11月25日が、毎年恒例のブラックフライデーでした。

 

 

日本でも、今年はイオンモールなどでブラックフライデーセールが開催されていましたが、本場アメリカのブラックフライデーのセールの規模はそんなものではありません。

 

 

目玉商品の数、割引率には目を見張るものがありますし、購買欲をそそられます。しかしながら深夜や早朝から一日中オープンする店舗や、そこに殺到し開店前から長蛇の列をなす人々。そして彼らが引き起こす狂乱・争奪戦。

 

私などはブラックフライデー戦線に参戦しようとは決して思わないほど、クレイジーな状況が毎年の名物でもあります。

 

 

 

 

 

さて、ブラックフライデーやサイバーマンデーに関する話題は、以前にこちらでご紹介したことがありますが、今回はアメリカで最新トレンドとなっている"〇〇デー"をご紹介します。

 

 

 


Picture:Screen shot from CRAFTHUBS

 

 

 


" Green Friday "

 

 

 

小売店が黒字になる「ブラックフライデー」ではなく、感謝祭翌日の金曜日を「グリーンフライデー」と呼ぼうという動きがある業界で起こっています。

 

 

その業界とは、嗜好用大麻(合法のマリファナ)です。

 

 

 

 

喫煙者数は年々減少を続けているアメリカですが、それに反するように大麻の合法化に賛成する人の数がここ数年増え続けています。

 

 

つい最近も、米大統領選挙の投票日だった11月8日行われた大麻の合法化を問う住民投票が行われました。

 

21歳以上について少量の嗜好用大麻の所持・使用の是非を問われたのがカリフォルニア、アリゾナ、メーン、マサチューセッツ、ネバダの5つの州。医療目的での大麻使用の合法化を問われたのが、アーカンソー、フロリダ、モンタナ、ノースダコタの4週でした。

 

計9州での住民投票の結果、賛成が多数となったのがアリゾナを除く8州。

 

 

 

この投票の結果、現時点ではワシントンDCと全米28州で、医療目的もしくは嗜好用(もしくは両者)としての大麻栽培・所持や使用が合法化されています。

 

 

つまり、アメリカでは嗜好用として大麻を購入して楽しむ人が出てきている(増えている)のです。

 

 

 


さて、「グリーンフライデー」という呼び名は、 1970年代から80年代にかけて、マリファナやヒッピーを題材にした映画やコメディ、ミュージシャンとして活躍したデュオ「Cheech & Chong」のメンバーのTommy Chong氏のツイートがきっかけなのだとか。

 

同氏は「Chong's Choice」という嗜好用大麻や関連用品を取り扱うお店も経営しています。

 

 

 


Picture:Screen shot from CRAFTHUBS

 

 

 

 

業界として、感謝祭明けの金曜日を「グリーンフライデー」と呼んでセールを行おうと呼びかけた同氏。

 

実際に昨年2015年の感謝祭翌日の同業界の売り上げは、ワシントン州のある販売元では13%増、コロラド州の業者でも注文が例年の2倍以上に増加したなど、嗜好用大麻が認められている各州で売り上げ増加が報告されています。

 

 

 

 

そして実は、嗜好用大麻の売り上げが増加したのは金曜日だけではありません。

 

感謝際前日の水曜日にもその傾向が顕著だったのだそうです。2015年の実績として、マリファナと関連付けた食品のセールスが58%、飲料品では72%、嗜好用マリファナは27%の売り上げ増が報告されています。その結果、「グリーンフライデー」と同様に、

 

 

 

" Weed Wednesday "

 

 

 

と感謝祭前日の水曜日を呼ぶようにもなっています。ちなみに「Weed」という英単語は雑草の意味で知られていますが、英語のスラングでは「マリファナ」を意味しています。

 

 



Picture:Screen shot from Pinterest

 

 

 


実は、マリファナ関連商品の売り上げが伸びる傾向にあるのは、感謝祭前日だけでなくメモリアルデーや独立記念日にもみられるのだそうです。

 

アメリカではこうしたホリデーや大型連休の前に、友達や家族でシェアして楽しむためのマリファナ関連商品をストックしておこうという動きが近年顕著になっているようです。

 

 

 

 


ちなみに、感謝祭翌日を「Green Friday」と呼んでいるのはマリファナ関連業界だけではありません。

 

カリフォルニア州では昨年に引き続き、感謝祭翌日には州の住人向けに州立公園の入場料が無料になるフリーパスを配布してショッピングではなく自然と親しんでもらおうとする「Green Friday」というキャンペーンを実施し、好評を博しました。

 

また、小売店にとって一大イベントであるブラックフライデーにあえてお店を閉めることを選択することで、消費者にエコになってもらおうと「Green Friday」と呼ぶ動きもあります。

 

 

 

 

 

 

嗜好用大麻の使用が合法化する州が増えているアメリカ。

 

来年以降も、「ウィードウェンズデー」、「グリーンフライデー」の傾向はより顕著になっていきそうです。

 

 

 

 

 


※ニュースソース

 

※Bloomberg
http://www.bloomberg.com/news/articles/2016-11-22/weed-wednesday-green-friday-marijuana-sales-spike-at-thanksgiving

※International Business Times
http://www.ibtimes.com/

※USA Today
http://www.usatoday.com/story/money/business/2016/11/25/black-friday-try-green-friday-legal-marijuana-stores/94433346/

※89.3 KPCC
http://www.scpr.org/news/2016/11/24/66331/green-friday-visit-california-state-parks-free-day/

※abc 7 News
http://abc7news.com/shopping/stores-give-back-to-the-environment-on-green-friday/1625684/

 

 


 

 


■編集後記■

 

 


 

読者の皆様、こんにちは。

 

 


スゴい★PR編集担当の秦泉寺 明佳です。

 

 

 


今回は、日本ではまだ考えられないことですが、大麻合法化が進むアメリカの最新トレンドをご紹介しました。

 

 

 

ブラックなのかグリーンンなのか、いずれにしてもアメリカではショッピング熱が高まる感謝祭前後。

 


私も今年は、感謝祭前日の水曜日に小売店で開催されたサンクスギビングデーセールには足を運んでみました。

 


「Doorbuster」と呼ばれる目玉商品を手にするため、開店の午前8時にお店へ。すでに数十人が列をなしていたため、少々戦意を喪失しかけましたが、無事にお目当てのものをゲットし、使命を果たすことができました。

 

 

 

ブラックフライデーへの参戦は今年も辞退しましたが、サイバーマンデーを利用してのオンラインショッピングには参戦予定です。

 

 

 

 

 

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