■今号のスゴい★PR事例■
2014年スーパーボウルCM特集●
読者の皆様、こんにちは。
アメリカで一番人気のスポーツの年に一度の総決算NFLの「スーパーボウル」が
去る2月2日(日)に行われました。
既にご存知の通り、デンバー・ブロンコスVSシアトル・シーホークスの試合は、
シアトル・シーホークスが43対8という大差で圧勝しました。
※Picture:Screenshot of Fansided
この試合内容には、少なからず驚いた(落胆した)という人もいたのでは
ないでしょうか?
さて、ゲームそのもの、ハーフタイムショーのパフォーマンスと並んで
「スーパーボウル」の楽しみと言えば、「TVコマーシャル」です。
今年は、FOXスポーツが、なんと30秒枠に「400万ドル(およそ4億1千万円)」
を要求したということでさらなる価格高騰も話題になりました。
例年、各社、知恵とお金をつぎ込んだ力作を仕込んでくるのが習わしですが、
今年はどんな結果になったのでしょうか?
「USA TODAY」が今年も行っている視聴者参加型の投票形式で順位を
決定する「AD Meter」の結果を元に紹介したいと思います。
<<2014年スーパーボウルコマーシャル BEST5>>
1. Budweiser/バドワイザー 「Puppy Love」
2. Doritos/ドリトス 「Cowboy Kid」
3. Budweiser/バドワイザー 「Hero’s Welcome」
4. Doritos/ドリトス 「Time Machine」
5. Radio Shack/レディオシャック 「Phone Call」
上位5CMのうち、「バドワイザー」と「ドリトス」がそれぞれ2枠。
バドワイザーは昨年に引き続いての2年連続の「CMベスト1」獲得と
なりました。
ドリトスは今年も「参加型CMコンテスト」形式で、今回の2作品を
選出。どちらも、「子ども×ユーモア」で万人受けする内容と
なっていました。
※Doritos Crush Superbowl Website
https://www.doritos.com/us-en/base/finalists
それでは、今年のスーパーボウルCMの特徴とともに、いくつかの作品を
(トップ5外も含む)紹介したいと思います。
●心温まるストーリーと映画のようなシーン。選ばれた言葉数でメッセージを伝える●
※Picture:Screenshot of Budweiser.com
<Budweiser/バドワイザー 「Puppy Love」>
http://youtu.be/uQB7QRyF4p4
http://youtu.be/uQB7QRyF4p4
昨年は同社のシンボルでもある「クライスデール」という品種の馬と
牧童の心温まるストーリーで栄冠を手にしましたが、今年も再び
「クライスデール」が登場。
しかしそれだけではありません。
CMタイトルの「Puppy Love」とある通り、「Puppy=子犬」が主役。
この子犬を見て可愛いと思わない人なんていないだろうというかの
ような、「完璧な子犬」です。
「クライスデール」が飼われている牧場でともに育っていた子犬は、
次の引き取り先が決まっても、何度も何度も牧場に戻ってきて
しまいます。
そして最終的には「クライスデール」と子犬の強い絆によって、
両者は再び仲良く暮らすというものです。
こちらの動画、実はスーパーボウルの約1週間前からYoutubeなどに
アップされ、アメリカを始めイギリスのメディアなども、この感動的な
動画を大々的に紹介。
スーパーボウル当日前から、随分と話題になっていました。
<Budweiser/バドワイザー 「Hero’s Welcome」>
http://youtu.be/K7L5QByvXOQ
続いては、同じく「バドワイザー」の第3位にランクインしたCMです。
任務で家族から遠く離れていた兵士が、家族の元に帰ってきた時に、
それを歓迎する「サプライズ」が仕掛けられていたという設定です。
「アメリカっぽい」内容ですが、こちらも静かな音楽を背景に、心
温まるストーリーで高評化を得ました。
<Chevrolet/シボレー「Life」>
http://youtu.be/7vhMpXMPvdU
自動車ブランドの「シボレー」は、「Cancer Survivors/ガンを克服した人」
達を称える内容のCMを作りました。
ガンと闘った奥さんと、その旦那さんが、思い出の景色をシボレーのトラック
で見に行くというストーリーで、こちらも本当にテロップなどの言葉は少なく、
心に触れる音楽が印象的です。
ちょうど、スーパーボウル明けの火曜日が「World Cancer Day」だったと
いうこともあってのタイミングでした。
●「Back to the 80's」、懐かしのキャラクターやスターがカムバック●
※Picture:Screenshot of San Francisco CBS Local
<Radio Shack/レディオシャック 「Phone Call」>
http://youtu.be/oUwwZHdx6SU
80年代にヒットした、著名人や映画主人公、キャラクターなどが、
「レディオシャック」の店舗に押し寄せ、商品や内装までも、根こそぎ
持ち去っていってしまう・・・。そして、店舗は新たに「今仕様」に
生まれ変わるという内容。
「13日の金曜日のジェイソン」やエイリアン「アルフ」、悪魔の人形
「チャッキー」などそうそうたる顔ぶれです。
ちなみに「レディオシャック」というと、「Best Buy」などの競合店と比較
すると、「冴えない」印象が店内に漂っていると評価されていたので、
自身を笑いの材料としながらも、「新しいレディオシャック」の誕生を
予感させる内容でもあり、なかなかユニークだと、メディアなどを中心に
高い評化を得たCMとなりました。
<Dannon Oikos Greek Yogurt/ダノンオイコス グリークヨーグルト 「The Spill」>
http://youtu.be/DrcaeAumAZo
1987年から放送され大ヒットロングランとなったホームコメディドラマ
「フルハウス」の3人の男たちがカムバック。
唇のヨーグルトをキスでぬぐうというシーンから、ちょっと大人な内容
でもありますが、往年の3人のドラマの中での面白ぶりを思い出させる
内容でした。
ちなみに、オイコスのウェブサイトでは、さらに多くの動画が公開
されています↓
http://www.oikosyogurt.com/bromance/
●アメリカを称え、家族を愛し、その多様性を受け入れる。世相を反映したCM●
※Picture:Screenshot of Rolling Out.com
<Coca-Cola/コカコーラ 「America Is Beautiful」>
http://youtu.be/443Vy3I0gJs
人種も出身もそれぞれ。民族の多様化が進むアメリカの世相を反映し、様々な
家族のシーンをつづった映像と共に、ピュアな声音の歌が印象的なCM。
CMの歌は、「America the Beautiful」をEnglish, Spanish, Keres, Tagalog,
Hindi, Senegalese French,Hebrewの7か国語で歌ったものなのだそうです。
<General Mills Cheerios/ジェネラルミルズ チェリオス「Gracie」>
http://youtu.be/LKuQrKeGe6g
アメリカの家族の「多様化」を反映した夫婦と娘が、彼女に弟ができる
ことを話題にテーブルを囲む内容です。家族の「愛」がテーマに。
<Chrysler/クライスラー 「America's Import」>
http://youtu.be/KlSn8Isv-3M
ボブ・ディランが登場し、他国から輸入することのできない、「アメリカの
プライド」について語ります。
CM中に、「デトロイトが車をつくり、車がアメリカをつくった」という
フレーズもありますが、自動車産業の低迷もあり、街が危機的な状態に
いたったデトロイト。自動車メーカーとして、復興への決意の表れとも
言えるような内容です。
いかがでしたでしょうか?
今年は、「ハートに訴えるメッセージがあり、抑えられた言葉の表現、
印象的な音楽と映画のような美しい映像」がトレンドだったようです。
ちなみに、とは言え多数のセレブリティがお目見えしていたのも事実。
気になる方は、こちらのCM達もチェックしてみてください。
<T-Mobile/ティーモバイル 「#nocontract」>
http://youtu.be/tyK2UG334C8
NFLの名QBTim Tebowが出演。当人も昨シーズン「ペイトリオッツ」から
FAとなった、「No Contract/契約なし」のご身分という、ユニークな
配役。
<Bud Light/バドライト 「Up For Whatever Film」>
http://youtu.be/gKKVQLDYYcw
アーノルド・シュワルツネッガー、ドン・チードル、ワン・リパブリック
など豪華な顔ぶれ。
<Kia/起亜自動車 「The Truth」>
映画「マトリックス」でおなじみの「モーフィアス」ことLaurence Fishburne
(ローレンス・フィッシュバーン)が登場。
<H&M/エイチアンドエム 「David Beckham」>
デビッド・ベッカムのパーフェクトボディが披露されました。
<HONDA/ホンダ 「hugfest」>
http://youtu.be/lKG4hu8TnHQ
ブルース・ウィリスが出演。残念ながら「Good Game」ではありません
でしたが・・・。
<Jaguar/ジャガー「British Villains」>
http://youtu.be/Yvc9j8wL7Wc
英国ブランドだけに、英国出身の俳優Ben Kingsley、 Tom Hiddleston、
Mark Strongの3人が登場。
Tom Hiddleston(トム・ヒドルトソン)は映画「マイティ・ソー」の
「ロキ」役でもおなじみ。
2014年スーパーボウルCMの全てのリスト&ランキングはコチラ
http://admeter.usatoday.com/story/sports/ad-meter/super-bowl/2014/02/03/ad-meter-story-final-ad-meter-rankings/5173807/?sf22359773=1
※ニュースソース
※Superbowl Commercials
http://www.superbowl-commercials.org/33428.html
※Entertainment Weekly
http://popwatch.ew.com/2014/02/02/super-bowl-2014-best-and-worst-commercials/
※News 10 abc
http://www.news10.net/story/news/local/community/2014/02/03/puppy-love-2014-ad-meter-winner/5177993/
※The Oregonian
http://www.oregonlive.com/entertainment/index.ssf/2014/02/super_bowl_2014_ads_the_comple.html
※Bleacher Report
http://bleacherreport.com/articles/1945828-radio-shack-makes-fun-of-itself-in-80s-2014-super-bowl-commercial
※USA Today
http://www.usatoday.com/story/money/business/2014/02/02/ad-meter-winner-story/5087939/
※San Francisco Gate
http://www.sfgate.com/technology/businessinsider/article/These-Were-The-5-Best-Ads-Of-The-2014-Super-Bowl-5199027.php
■編集後記■
メルマガ読者の皆様、こんにちは。スゴい★PR編集担当の秦泉寺 明佳です。
二月に入り、こちらアメリカ東部は比較的穏やかな陽気の日々が続いて
います。
これを書いている今日は、日中の最高気温がなんと「24度」まで上昇。
先週は、大寒波「Winter Storm Leon」の到来で、こちらでも積雪があり、
気温は「-10度」まで下降。
普段は温暖で、積雪(しかも雪が数日残る)などほとんど経験しない土地柄
だけに、様々な機能はストップ。
お役所や学校などは4連休となりました。
さて、二月と言えば、旧暦では「如月(きさらぎ)」ですよね。
「如月(きさらぎ)」という言葉面も響きも、なんとなく高貴なというか
雅な感じがするのは私だけでしょうか?
そこで、ちょっと興味を持ったので、その語源などをインターネットで検索
してみたところ・・・
・旧暦二月でもまだ寒さが残っているので、衣(きぬ)を更に着る月であるから
「衣更着(きさらぎ)」
・草木の芽が張り出す月であるから「草木張月(くさきはりづき)」
・前年の旧暦八月に雁が来て、更に燕が来る頃であるから「来更来(きさらぎ)」
・陽気が更に来る月であるから「気更来(きさらぎ)」
などと解説されていました。
旧暦の2月は、現在の3月頃にあたるので、確かに少し春めいてくる頃です
よね。
ちなみに、漢字表記の「如月」は、はるか昔紀元前2世紀頃の中国の辞書に、
二月を「如」と記すとあるところに由来するのだそうです。
参考※「如月」の語源
http://www.nhk.or.jp/kininaru-blog/145551.html
日本でも、古くは「日本書記」にも「如月」の表記があるほどに、長く使われて
いる言葉。太古の昔のロマンを少しだけ感じました。
※にっぽんの熱いマーケターの連載コラム、アメリカの旬なマーケティング
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