■今号のスゴいPR事例■
「ミレニアルズ(Millennials)」
本ブログでも取り上げたことがあるが、この言葉は、アメリカで生まれた造語
であり、2000年前後以降に成人を迎えた世代を指す。

この世代の呼称としては、他にも次のようなものがある。
「Generation Y」
「Generation We」
「Global Generation」
「Generation Next」
「The Net Generation」
「The Echo Boomers」
第二次世界大戦後に誕生したベビーブーマー世代の子ども世代にあたり、
アメリカでは、ベビーブーマー世代以来の人口ボリュームを占め、今後の
消費活動、トレンドの鍵を握る存在として注目を集めている。また、人種的
にも多様化が進んでいる。
彼らの特徴として、生活のすぐ身近にデジタル機器が存在し、それに慣れ親しみ
ながら育ったということが挙げられる。
一般に、「テレビよりもインターネット(パソコン)」、「マルチタスクが得意」、
「革新的で、独創性があり、自信家で楽観的」、「ワークアンドライフバランス
を重視する」、「せっかち(即効の効果を求める)」などといった特徴が
この世代に対しては挙げられている。
さて、このミレニアルズ世代の成人とともに、同世代に注目をし始めた業界の一つが、
アルコール飲料業界だ。
先ほどアメリカのある機関が実施した、飲料トレンド調査でも、それを裏付ける
結果が出ている(コンサル調査会社Technomicによる)。
それによると、
・過去一週間に、レストランやバー等でアルコール飲料を摂取した比率 8/10
・過去一週間に、自宅でビール等のアルコール飲料を摂取した比率 9/10
という調査結果が出ており、同世代のアルコール消費場面の多さ、消費意欲を
裏付けるものとなったのだ。

また、この世代が好んで消費しているアルコール飲料として、国産のライトビール、
発泡酒、赤ワイン、マスカットワイン、カクテルなどがあり、他の世代に比べて
消費量が多くなっている。さらに、クラフトビール(地ビール)や、軽く甘めの
ワインやスパークリング飲料などの流行も背景に存在する。
さて、このミレニアルズの中のある層に向けて、新しいビールの販売スタート
を決定したのが、ハイネケン社だ。
※Heineken World Website
http://www.heineken.com/AgeGateway.aspx
ハイネケン社グループに、メキシコを本拠地とする「Cuauhtémoc-Moctezuma Brewery」
というブルワリーがある。

※Cuauhtémoc-Moctezuma Brewery Website
http://www.cuamoc.com/es
同社は、日本でもメキシコ料理店や輸入食材店で目にする、「Sol」、「Tecate」、
「Dos Equis」といったメキシコビールも生産している。
上記3銘柄は、メキシコのみならず、アメリカ、日本などでも広く手に入れることが
できるが、今回ハイネケン社が目を付けたのが、同ブルワリーの
「Indio」
というダークビールだ。
※Indio 商品サイト
http://www.cuamoc.com/es/cerveza/indio
こちらのビール、近年本国メキシコで若年層を中心に人気が高まっているそうで、
その理由は、軽い飲み口と、低めのアルコール度数にあるそうだ。
この、「ライトテイストのビール」というのは、先に挙げたミレニアルズの嗜好に
合致しており、また、アメリカのミレニアルズ世代の人種多様化を受けて、とりわけ
ヒスパニック系の高い人口ボリュームに訴求することができると考えたのが、
今回のきっかけのようだ。
同社でも、
「Indioは、ミレニアルズのとりわけ、ヒスパニック系、21歳から26歳の男性
に、彼らのルーツや個性を尊重しながら選ばれるビールとしてニーズがある。」
と見解を示している。
アメリカでの販売は、シカゴ、ロサンゼルス、サンフランシスコの他、サンディエゴ、
オースティン、ダラス、ヒューストン、サンアトニオで開始される。
人種の多様化が顕著な大都市、並びに、ヒスパニック系比率の高い南部の都市が
選ばれているのだ。
また、販売に先駆けて、小売店向けの「The Indio Experience」と名付けた導入
ロードツアーも展開。これは、商品のターゲット世代に、どのように商品のメッセージ
を伝えアプローチするかという方法を徹底させるものであり、その一環として、
DJやバンドを招いたライブパフォーマンスやサンプリングの実施も含まれている。
また、今後は、オンライン上でのコミュニケーションツールの公開、インフルエンサー
へのサンプリング並びにオンライン上での情報共有などを随時実施する予定に
なっている。
さて、今ひとつ、ミレニアルズをターゲットとした取り組みを紹介したい。
日本でもまもなく公開される、今夏の目玉の一つともいえる映画が、「Avengers
(アベンジャーズ)」だ。
※Avengers Website
http://www.marvel-japan.com/movies/avengers/
こちらは、言わずと知れたあめりかのマンガ出版大手、「Marvel Comics
(マーベル)」が産んだ、スーパーヒーローの活躍を描く映画だが、同「Marvel
Entertainment」とスポーツ衣料メーカー「Russell Athletic」がタッグを組んで、
今回アメリカのカレッジを対象にしたキャンペーンをスタートさせた。

※Marvel Entertainment Website
http://marvel.com/

※Russel Athletic Website
http://shop.russellathletic.com/
今回の取り組みでは、マーベル社のスーパーヒーローである、「スパイダー
マン」、「キャプテン・アメリカ」、「アイロンマン」、「ハルク」、「ソー」、
「ウルバリン」といったキャラクターが、それぞれのカレッジのスクールカラー、
ロゴやスクールキャラクターとともにデザインされた、Tシャツやパーカーと
いったアパレルを限定販売する。
アメリカでは、スクールイヤーが9月にスタートするが、来月8月から
1か月で、随時、全米200余りのカレッジの売店に、コラボ商品の展開を
行い販売を行う。
ラッセル社は既に、アメリカのカレッジと、そのロゴやキャラクターを
用いたアパレルを生産・販売するライセンスを保有しており、そのことが、
同社に声をかけた理由の一つだと、マーベル側は発表している。
さらに、同社のコミックや映画、関連ゲーム等の人気をより一層、若年層
の間で高めることができるメリットがあるのだという。
ちなみに、アメリカでは、自分のカレッジ(や、そのスポーツチーム)に対して、
卒業後も並々ならぬ愛着を持つ人も多く、そうした世代(現カレッジ生徒の親、
兄弟世代)にもアピールすることができるのではないかと期待しているようだ。
また、ラッセル社にとっては、老若男女に絶大な人気を誇るこれら
マーベルのキャラクターライセンス商品を、生産・販売する機会が得られ、
また、今後のさらなる商品開発、販路拡大につなげられる絶好のチャンス
となった。
ちなみに、マーベル×スポーツの取り組みはこれが初めてではない。
昨年は、アメリカのホッケーリーグ、「NHL」と契約を結び、NHLの30チーム
それぞれに、スーパーヒーローをデザインしている。
この取り組みは、「The Guardian Project」と呼ばれ、下記リンクから、各
キャラクターの背景や動画、ゲームなどのコンテンツを楽しむことができる。

※The Guardian Project Website
http://guardianproject30.com/
また現在も、NBAとNFLのダラスカウボーイズとは契約を結んでいる。
新しいもの/ことに寛容で、気軽にトライする傾向にあるとされるミレニアルズ
だが、いったん受容した後に、いかにその興味・関心を維持させ続けるかが、
これからの課題だろう。
■今号のPRの切り口■
1)
「ミレニアルズ」は「ブランド大使」の卵。共感されるメッセージ、大義
の組み込みが不可欠。
2)
「ミレニアルズ」の「つながり」、「ネットワーク」は、好評も悪評も
瞬時に千里を走る。取り組みは、迅速かつ慎重に。
■今号の目ウロコ度■
3ウロコ
「The child is father to the man.」
=三つ子の魂百まで
■More News and Trends/Editor's Eye■
・「タコベル」社の、「食べられるQRコード」が話題!
http://mashable.com/2012/07/09/taco-belledible-qr-codes/
・「スペイン語で注文すると、ラージピザが無料!」キャンペーンで、売上
記録を更新した、「Pizza Patron」
http://www.qsrmagazine.com/news/pizza-patr-n-s-pizza-por-favor-breaks-sales-records
・夏にも「Black Friday」セールを。米小売り、ターゲットが今夏しかける一大
セールイベント。
http://www.twice.com/article/487302-Target_Planning_Black_Friday_Summer_Sale.php
・カンタス航空が、ソーシャルメディアと連携した旅の予約サイトをオープン。
http://www.marketingmag.com.au/news/qantas-to-leverage-social-commerce-with-accommodation-site-hooroo-16826/
■編集後記■
メルマガ読者の皆様、こんにちは。編集担当の秦泉寺です。
先週の海の日を前後しての梅雨明けとなりましたが、本格的な暑い夏の
到来、皆様いかがお過ごしですか?
アメリカ東海岸は、先般大熱波に見舞われ、気温は軒並み40度超えとなり、
私の知人も、エアコンの効いた室内に引きこもって過ごしていました。
さて、今週は今年の「土用の丑の日」ですね!
ここのところ、新聞やニュース等のメディアで、「ウナギ価格上昇」
「ウナギ争奪戦」などという、「ウナギ」を特集した報道をよく見かけます。
私は、「ウナギ<アナゴ」派でして、あまり「ウナギ」に興味がないの
ですが、それでも気になって、スーパーで価格を改めて見てみると、、、
確かに私が記憶していた価格帯よりもかなり上昇していてびっくりしました。
中国産ウナギが、以前の国産(安めの)ウナギの価格のような・・・。
ところで、とある報道で、アメリカ産のウナギを輸入するという内容を
見聞きしたのですが、そういえば、アメリカの日本食レストランで、
ウナギを使ったお寿司を食べたことを思い出しました。
どちらかというと、パサッとしているというか、脂身が少ない淡白なお味
だったように記憶しています。
アメリカでは、ほぼどのお寿司屋さんに行っても、サーモン、マグロ、
ウナギは見受けられたのですが、ウナギはアメリカ産だったのですねー。
これまで知らなかったので、少々驚きました。
さて、皆様、今年の土用の丑の日にはウナギをお召し上がりになりますか?
そして、それは、「どこ産」なのでしょうか?
マダガスカルのウナギも美味しいそうですよ(笑)。
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