■今号のスゴいPR事例■
2月14日（月）、言わずと知れた「バレンタインデー」に向けて、デパートや
スーパーマーケット等々、街の各所でも同イベントに向けた催事コーナーや
デコレーションが多く見られるようになってきた。
日本では、2月14日（月）に女性が男性にチョコレートを送り、3月14日の
ホワイトデーには逆に男性が女性にお返しを贈るというのが定番だが、
諸外国では少々事情が異なる。
欧米では、ホワイトデーなるものは存在せず、2月14日がもともと「男女の
愛の誓いの日」であることもあり、お互いが恋人や親しい人に、花束や
ケーキ、カードなど様々なプレゼントを贈りあうのが習慣だ。
ちなみに、このバレンタインデーに「チョコレート」を贈るという習慣は、
日本ではお菓子メーカーの戦略だと解釈されている部分もあるが、その
起源はもっと古く、19世紀後半のイギリスでスタートしたものだ。
イギリスの老舗お菓子メーカーであるキャドバリー社の2代目社長が、
当時美しい絵のついた贈り物用のチョコレートボックスの販売をスタート
したのだが、それに前後して、ハート形のチョコレートが入ったバレンタイン
用商品を世に送り出したのがきっかけだと言われている。
※Cadbury Website
http://www.cadbury.co.uk/home/Pages/home.aspx
さて、このバレンタイン商戦に合わせて、欧米ではお菓子メーカーのみ
ならず、様々な企業・ブランドが自社の商品をPRし売り上げを上げようと
様々な取り組みを行っているので紹介したい。今回はイギリスから２つ
の事例を取り上げる。
１）Hendrick's Gin
Hendrick's Gin（ヘンドリックスジン）は スコットランドのWilliam
Grant & Sonsで生産されているスピリッツの一種だ。1886年に設立
された同社は、家族経営が行われているスコッチウィスキー醸造社と
しては最大のものだ。
さて、同社では2月10日～2月14日までの間、ロンドンのコベント・
ガーデンで、「Refined Courtship Clinic（洗練された求愛テク
クリニック）」というイベントを開催する。
イベント会場には、Dr Humphrey SixwivsとMrs Isabella Forlornicate
という2人の専門家が招かれ、トークセッションが行われる。その内容は、
「上品なボディーランゲッジについて」「女性のしぐさから読み解く
心理」など、男女の恋愛コミュニケーションを円滑にするための
アドバイスがメインだ。
また、来場者には、同社のHendricks's Gin（並びにジントニック）が
ふるまわれ、商品のPRも行う戦略になっている。
ちなみに、来場者に制限はなく、カップルでもシングル（イギリスでは、
シングルトン（singletons)でも参加することができる。
※Hendrick's Gin Website
http://www.hendricksgin.com/
２）Globee
Globee（グロービー）はイギリスの、オリジナルギフトの製造・販売並びに、
世界各国のユニークな商品を発掘して、ギフトとして紹介、販売を行う
企業だ。
同社はまだ産声を上げたばかり。その初の、そして看板商品として売り出そうと
しているのが、社名と同じ「Globee」というギフトだ。これは、世界の有名な
美しい都市を絵地図にして、地球儀状の球体にプリントしてあるもの。
現在、ロンドン、パリ、ニューヨーク、ラスベガス、ベニス、ローマ、ベルリン、
シドニー、エディンバラ、オックスフォード、ケンブリッジの各「都市儀」が
販売されている。
この商品を世に出すに際し、同社ではバレンタインデーと上手く紐づけ、
この商品が同日の贈り物として最適だということを下記のようにPRしている。
「Did you marry in Vegas?
Did you propose in Paris?
Was your honeymoon in Venice?
Places hold a special significance for most people in their
lives, particularly when they’re in love.
Globees, the unique city globes, capture the essence of a city,
and are the perfect gift this Valentine’s Day.」
「あなたはラスベガスで結婚式をあげた？
プロポーズの場所はパリだった？
ハネムーンではベニスに？
場所は、人々の人生の中で特に重要な瞬間とともにあります。
特に恋に落ちている時には。
Globeesは、とてもユニークな地球儀で、それぞれの都市の要素を
ちりばめた、バレンタインデーの完璧な贈り物です。」
自身の想い出とともに贈れば、特に女性は喜ぶこと間違いなし！といった
ところだろうか。何を贈ろうか、少しオシャレな贈り物をしたいと毎年
悩む人々への朗報ともいえる、上手いアピールだ。
※Globee Website
http://www.globee.co.uk/
ちなみに、このGlobee、近々以下の都市版も発売予定とのこと。
プラハ、フローレンス、モスクワ、ムンバイ、ダブリン、ビエナ、
グラスゴー、香港、バルセロナ、マンチェスター、カーディフ。
日本でも、イッセイミヤケの「板チョコソックス」や、各自治体が県の
特産品を活用したオリジナルチョコレートを開発するなど、様々な
取り組みが始まっているが、特に、バレンタインデーが土・日だった
過去2年と比較して、今年は「月曜日」。各社の意気込みも半端では
ないようだ。
■今号のPRの切り口■
１）商品の名前、コンセプトをキーに季節イベントに合わせてブランドPR
２）ユーザーの関心を惹くイベント開催で、「陰ながら」商品をアピール
■今号の目ウロコ度■
3ウロコ
「All is fair in love and war.」
＝愛と戦争では全てが正当化される
■More News and Trends/Editor's Eye■
・男性向けバレンタインデーイベントを開催！チョコレートと合う
ウィスキーの試飲ができるバーカウンター/そごう広島店
https://www2.sogo-gogo.com/wsc/514/N000037112/0/info_d
・ピンクマティーニを飲んで、本物のダイヤモンドが当たる？
ロンドンのバー「Gilgamesh」で話題のバレンタインイベント
http://neilreadingpr.com/news/?p=792
・中国の正月に合わせて、「Year of The Rabbit」にちなんだ「うさぎ
料理」がNYのあちこちのレストランでキック・オフ！
http://www.nydailynews.com/lifestyle/food/2011/01/23/2011-01-23_year_of_the_rabbit__grilled_rabbit_loin__confit_spring_roll_with_toasted_almondt.html
■編集後記■
メルマガ読者の皆様、こんにちは。編集担当の秦泉寺です。
先週末、嬉しいイベントが一つ。それは、マルイのおひざ元、「中野店」
が、28日に復活オープンしたことです。
私の住まいは中野なのですが、中野には、私たち世代の女性が楽しめる
お店がなかったのですよね。
もちろん、天下の「ブロードウェイ」は依然としてにぎわいをみせて
いるのですが、いかんせん私にはあまり用事がなく。
そこにきて、「ファミリー向け」とは言え、無印良品やちょっと
こじゃれたお惣菜も購入できるマルイの復活は、私のような三十路
シングルトンにも愛されること間違いなし！
今日もこれから、のぞきに行ってきます。
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■インターブリードからのお知らせ■
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