米大手水洗機器メーカーが「エコ」をキーワードに自社商品をPR、第三者の声を利用したその手法とは? | 【スゴい★PR】PRの本場アメリカ発 最新情報&事例

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今、戦略的にPRに取組む企業が売上を伸ばしている!
ということでPRの本場アメリカを主に海外メディアに取り上げられた最新PR事例を中心にブランディングやマーケティングの成功(時には失敗)事例をお届けしています。

【今週のHOTニュース From the USA】


米バス・トイレタリー水洗機器製造・販売大手が自社商品をPR。
「エコ・シック&グリーン」をコンセプトとしたその手法とは?



【今週のサマリー】時間の無いアナタはここだけチェック!


 
 水洗機器(蛇口)製造・販売で北米No1シェアを誇る、Moen社(モーエン社)
が、自社の新商品をPRするにあたり、「エコ」を強調した。しかし、単に
「エコなプロダクト」であるだけでは、もはやその他大勢と同じである。


 そこで同社が利用したのが、Californea Urban Water Conservation Council
(CUWCC)という協会、すなわち「客観的第三者」だったのである。


 まず、モーエン社では商品PRのためのツール、各種案内、リリース、発表の
場において、同協会が発表した、「家庭で消費される水の約60%がバスルーム
(お風呂・トイレ・洗面)からである」という事実を引用した。それにより、
バスルームの水洗機器に対して必要とされる対策を施せば、そのエネルギー
消費量削減に大きな効果を持つということを示したのである。


 そして、協会が推奨・発表した、「どのようにバスルームでのエコを
実践すれば良いのか、またそのために何を導入し、どのような効果が
あるのか」という項目の中のいくつかに、自社の商品を取り上げてもらい、
PRさせたのである。


 すなわち今回の取り組みでは、第三者であり、客観的な立場である協会の
言葉として、また同協会が奨励する方法(商品)として、自社の商品を
取り上げてもらうことにより、消費者にMoen社の商品価値と信頼性を
PRすることに成功したのである。


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【ニュースの裏側】


 食品、車、住まい、雑貨、衣類…さまざまなプロダクトが「エコ」を切り口
にした商品のPRを展開している。


 消費者の「エコ(環境保護、またそれに対する自己の主体的な取り組み、
環境への負荷の少ないライフスタイルと社会活動)」に対する意識は、ご存じ
のとおり非常に高まってきている。


 また、それに付随して、「省エネ(エコ)=節約」として捉えられている
傾向がある。そのため、それら商品の初期費用は少々高くついたとしても、
それによって中長期的に得られるメリットを評価する流れがある。


 そして、もちろんエネルギー消費量を減らし、たとえば電気代を削減する
という直接的な家計への還元による満足感のみならず、「私は環境保全に
意識高く取り組んでいるのだ」という満足感も、その消費を後押ししている。


 企業活動の継続的な発展と、消費者・社会からの高い評価を獲得したい
企業にとっても、「エコ」はもはや無視することのできないコンセプトなの
である。




 さて、アメリカでは、キッチンやバスルーム、洗面などの蛇口(コック・栓)の
製造・販売でNo1のシェアを誇るMoen社(以下、モーエン社)も、自社商品の
PRをするにあたり、同様の戦略で販売をスタートさせた。それが、「Eco-Chic
Bathrooms:Going Green in Style!」である。


 しかし、無論ただ単に「わが社の商品はエコなんです!省エネなんです!」と
そのままずばり発信するだけでは、その他大勢のエコプロダクツの中に埋もれて
しまうのが関の山である。


 では、モーエン社ではどのような仕掛けをプラスアルファで施したの
だろうか?



 ※Moen Web Site: http://www.moen.com/




 Moen Incorporated(モーエン社)は、オハイオ州ノースオルムステッドに
その本社をおき、製造工場を北米に3か所、中国に2か所所有している。
 キッチン、洗面、バスルーム、トイレなどで使用される各種蛇口やシャワー
ヘッド、シンクを製造・販売している。


 Moen社でも、もちろんこれまで「エネルギー効率」「エコ」をうたい文句と
した商品を開発・販売してきた。


しかし、同時に抱えていた問題点として、上記のポイントを重視した商品の
場合には、「水圧が低い」「流す力が弱い」というイメージを消費者に
もたれてしまっていたのである。


 このマイナスイメージを払拭しつつ、自社の商品の良さをPRするための
戦略が同社には必要だったのである。


 そう、同社の商品は「エコ・シック」であるだけでなく、そのデザインは
スタイリッシュであり、また高い性能と品質を誇るというメッセージを発信
したかったのである。




 そこで同社が利用したのが、Californea Urban Water Conservation Council
(CUWCC)という協会、すなわち「客観的第三者」だったのである。



 まず、モーエン社では商品PRのためのツール、各種案内、リリース、発表の
場において、同協会が発表した、「家庭で消費される水の約60%がバスルーム
(お風呂・トイレ・洗面)からである」という事実を引用した。それにより、
バスルームの水洗機器に対して必要とされる対策を施せば、そのエネルギー
消費量削減に大きな効果を持つということを示したのである。


 そして、協会が推奨・発表した、「どのようにバスルームでのエコを
実践すれば良いのか、またそのために何を導入し、どのような効果が
あるのか」という項目の中で、上手に自社の商品を取り上げてもらい、
PRさせたのである。



 その内容は、以下のとおりである(抜粋)。


<Faucets(水洗機器(蛇口)>


・モーエン社から発表された新しい「Fina」バスルーム用蛇口コレクション


・Finaコレクションは、高圧噴出を実現し、レバーハンドルと洗練された
デザインをもつ商品ラインナップである


・水圧を維持しながら、使用水量を従来よりも削減できる



<Showerheads(シャワーヘッド)>


・モーエン社では昨年、「流量最大化&使用水量節約」を実現するシャワー
ヘッドを発表した。同商品は、従来品の約30%の水量節約を実現したもの
である。


・使用水量を削減できるということは、各家庭やオフィスに「水」を提供
するために使用されるさまざまなエネルギーの使用削減にも貢献すると
いうことである




 同社では、このように第三者であり、客観的な立場の協会の言葉として、
また同協会が奨励する方法(商品)として、自社の商品を取り上げてもらう
ことにより、消費者にその信頼性と価値をPRしたのである。


 この取り組みは功を奏し、「Fina」シリーズは、名指しでの問い合わせ
が増加してきているという。




 公的な色合いの強い機関や団体に、ある特定の企業やブランド・商品に
対するコメントを求めることは難しくはある。しかし、消費者が「信頼する
筋」に、自社の商品について評価をしてもらう、取り上げてもらうという
アイディアは、利用することができるのではないだろうか?


 「信頼する筋」は、業界の識者や専門家かもしれない。また、商品の
ターゲットとなる世代から圧倒的な人気を誇る有名人なのかもしれない。
また、実際にその商品をモニター利用した利用者の声かもしれない。


 「エコに配慮した商品です」という同じメッセージを発信する企業は
多く存在する。モーエン社は、あえて「協会」という「信頼できる筋」を
全面に押し出して、メッセージを発信したことにより、そのPR効果を
最大化することに成功したのである。


 

【PRの切り口】


 今回のモーエン社の取り組みでは、第三者であり、客観的な立場の存在に
自社の商品取り上げてもらい、その商品説明を代弁してもらうことにより、
消費者にMoen社の商品価値と信頼性をPRすることに成功した。
 
 要は、消費者が「より信頼する筋」「声に耳を傾ける存在」に、自社の
商品について評価をしてもらう、取り上げてもらう、メッセージを発信
してもらうというアイディアである。

 こうして「代弁者」となるのは、業界の識者や専門家かもしれない。また、
商品のターゲットとなる世代から圧倒的な人気を誇る有名人かもしれない。
また、実際にその商品をモニター利用した利用者の声かもしれない。
しかし、柔軟に利用することができる手法ではないだろうか?

 


【今週の目ウロコ度】


 2ウロコ

 フグフグ


 「沈黙は金なり」科目

 沈黙を守ることが、多大な効果を生むこともある


【編集後記】 


 【スゴイ★PR】編集担当の秦泉寺 明佳(じんせんじ さやか)です。

 「エコ」という、無視することのできない価値観を、どのように自社の商品
やサービスと結びつけてPRに利用するかということは、徐々に難しくなって
きているように思います。
 それは、多くの企業や商品が、すでに「エコ」を当たり前のものとしてその
商品開発に取り入れ、メッセージ発信しているからであり、良いことでもあると
思います。
 しかし、せっかくなのだから、その企業努力はきちんとPRできた方がベター
ですよね。そのための一手法を、今回のモーエン社は見せていたように思います。
 
    
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