人工知能（AI）を使った音声合成技術を開発する。
提供するAI音声プラットフォームでは合成音声を手軽に作り、利用できる。最短15分の音声収録で、誰でも自分の声を「フォント」としてプラットフォームに登録する。合成音声を利用したい企業などは、登録された中から目的に合った声のフォントを選び、動画のナレーションや広告で使う合成音声を作成できる。声の登録者には利用される度に収益が還元される。
「プロのナレーターに依頼する100分の1の価格で声をふき込むことができる」と話す早川さん。登録された声は現在1万種類を超え、導入企業も1900社以上となっている。
このプラットフォームを使い、社会課題の解決にも取り組んでいる。病気や事故によって声を失う可能性がある人々にAI音声合成を無料で提供し、自分の声をAI音声という新たな形で残す手助けをしている。月に5～10件の申し込みがあり、現在まで500人以上が使っている。
同社は、東京工業大学の現役学生である早川尚吾さん（22）が立ち上げた。高校生の時に学んだコンピューターサイエンスの知識を生かし大学1年生で起業した。
『日経産業新聞』2024/01/01付。
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