No.2109☆(株)NejiLaw(ネジロウ、東京都文京区) | 日本が誇る【すごい会社】

日本が誇る【すごい会社】

規模は小さくても、有名でなくても、日本一あるいは世界一の会社が我が国にはたくさんあります。製品やサービスの供給を通じて、我々の生活を豊かにしてくれる会社が我が国にはたくさんあります。そんな会社を、新聞・雑誌記事から抜粋してご紹介しています。

 

ネジ製造を手掛けるベンチャー企業。

センサーを搭載したネジの風力発電設備への導入を目指す。ネジにかかる圧力をセンサーで感知し、故障部分の特定や故障の予防などに生かす。

同社が開発を進めるのは「smartNeji」(スマートネジ)と呼ぶセンサーを搭載したネジ。2019年からカシオ計算機と本格的に共同開発を進めている。カシオの時計ブランド「G-SHOCK」で培った小型センサーの技術を活用している。スマートネジはネジにかかる圧力などをセンサーで読み取り、データを送信する。収集したデータは人工知能(AI)で管理する。目視では分からないネジへの負荷もリアルタイムに遠隔管理できる。また、それぞれのネジにセンサーが組み込まれているため、正確に場所を特定できる。スマートネジが普及すれば、高齢化などで担い手が減るインフラ点検技術者の負担の軽減にもつながる。

スマートネジにはネジロウ独自の緩まない技術が導入されている。同社が開発した「L/Rネジ」は、右回りと左回りで締めるナットをそれぞれ組み合わせることで2つのナットがかみあい、緩まなくなるという。スマートネジに応用すれば、故障などの原因をネジの緩み以外に限定できるほか、データをより正確に読み取ることができる。

ネジロウは2019年10月、電気工事などを手掛ける関電工と共同で研究開発を行う契約を結んだ。20年6月には風力発電設備への導入を目指す実証事業を始めた。両社がスマートネジの導入を目指しているのは、国内で開発が本格化する洋上風力発電所だ。海上に設置する洋上風力は、現場に作業員を送ることが容易ではないため、遠隔管理の必要性が高い。

『日経産業新聞』2020/09/15付。
http://www.nejilaw.com/