No.1981☆(株)トミヤコーヒー(静岡県沼津市) | 日本が誇る【すごい会社】

日本が誇る【すごい会社】

規模は小さくても、有名でなくても、日本一あるいは世界一の会社が我が国にはたくさんあります。製品やサービスの供給を通じて、我々の生活を豊かにしてくれる会社が我が国にはたくさんあります。そんな会社を、新聞・雑誌記事から抜粋してご紹介しています。

 

食品卸・コーヒー製造を手掛ける。お茶どころとされる静岡県でコーヒー製造を88年続けている。

「オリジナルドリップバッグ」が、土産や家庭用に浸透してきた。顧客の味の要望やイメージにあわせて4~5種類を配合する。富士山世界遺産センター(富士宮市)や県内のホテル、ゴルフ場など約50社がそれぞれのデザイン・ブレンドのコーヒーを、お土産品やノベルティーとして取り扱う。2017年ごろから1000パック単位の小口を受注を始め、飲食店からの引き合いも増えた。3月14日には岳南電車(富士市)と共同で開発した「夜景電車ブレンド」を発売。「夜のイメージなら、酸味より苦味のあるどっしりとした味わいに。ブレンドの作業は絵の具を混ぜる感覚と同じ」(同社加藤強専務)という。

同社の自慢は地域にあったブレンドと鮮度の高さ。工場での焙煎から消費まで2週間を目指し、沼津市の工場で月間30トンから40トンのコーヒーを製造している。工場の設備にも鮮度へのこだわりがある。炭火や鉄板、熱風でローストした豆は、すりつぶさず切り刻む加工を施し、香りが逃げない工夫をしている。

同社はこれまでコーヒーの9割以上を業務用卸として喫茶店やレストランに卸してきたが、コンビニや家などコーヒーを飲むシーンが多様化してきているとして、今後はオフィスや小売店など販路を開拓する。

『日本経済新聞』2020/03/13付。
http://www.tomiya-coffee.co.jp/