いきなりですが、仮眠って本当にいいんですね。僕はスペイン人のように昼二時から昼食で、シエスタのように15分ほど仮眠を取るのですが、眠った後はすっきりしますものね![みんな:01]

それを裏付ける記事がナショナルジオグラフィックよりありしたので、紹介します。

 脳が電子メールのアカウントだとしたら、睡眠、特に仮眠で受信箱を空にできるという最新の研究が発表された。今回の研究成果によって、夢を見る前の状態であるノンレム睡眠(急速眼球運動を伴わない睡眠)ステージ2が人間の睡眠の大部分を占める理由も解明できる可能性がある。

 過去に行われてきた睡眠に関する研究では睡眠によって記憶を保持し整理する能力が高まることが示されており、一夜漬けよりも夜間の十分な睡眠や昼間の“パワーナップ”(15~30分程度の仮眠)の方が、学習能力を高める上ではるかに効果があるという説が有力になっている。

 今回の研究によって、そのメカニズムの一部が解明された可能性がある。研究では、記憶をつかさどる脳の部位である海馬の短期記憶貯蔵に格納された情報が、睡眠中に大脳皮質の長期記憶貯蔵へ移動するとしている。この脳の働きは、脳が新しい情報を処理するのを助けるだけでなく、記憶領域を空けて新しい情報を取り込めるようにするものである。

 2010年2月22日に行われた記者会見で、この研究の主著者であるカリフォルニア大学バークレー校のマシュー・ウォーカー氏は、「勉強した後に睡眠をとるだけでなく、勉強する前に睡眠をとることが肝心だ。睡眠により脳が乾いたスポンジのようになり、新しい情報を吸収する用意ができるからだ」と話す。

 今回の研究でウォーカー氏の研究チームは、39名の若者を2つのグループに分け、両者に対して事実に関する事柄を記憶する作業を行うよう指示した。次に、片方のグループには90分間仮眠をとるように、もう一方のグループには起きているように指示した。その後、両方のグループに改めて作業を行わせたところ、仮眠を取らなかった被験者の成績は、仮眠を取った被験者と比べて大幅に劣るという結果が出た。

 仮眠をとった被験者の脳の電気的活動を測定したところ、ノンレム睡眠ステージ2の間に脳内の“キャッシュ・メモリ”がクリアされていたことが分かった。この新たな研究成果は昼寝の効用を裏付けると同時に、人間がノンレム睡眠ステージ2を必要とするのはなぜかという長年の謎も解き明かせるかもしれない。

“夢を見る”睡眠段階であるレム睡眠の方が有名かもしれないが、実は人間が眠っている時間の約半分はノンレム睡眠ステージ2の状態にある。

 レム睡眠の間に脳は過去に学習した互いに無関係に見える事柄を結びつけており、このプロセスをウォーカー氏は「おかしくなったグーグル検索…いやむしろ正常に機能していると言うべきか」と表現している。レム睡眠は、このような複雑な思考を行うためには欠かせないものである。ウォーカー氏は、「問題を抱えている人に向かって、誰も『寝ずに取り組め』などと言いませんよね」といたずらっぽく語る。

 寝ずに取り組むよりも、睡眠、特にレム睡眠をとることで、頭の中の“検索結果”と無関係に見える情報を脳が取り込み創造的な解を見つけ出すことができるようになる。さらに、夢はこうした無意識の問題解決のための実験場かもしれないという。

 カリフォルニア大学サンディエゴ校精神医学部の助教授サラ・メドニック氏は、今回発表された昼寝の効果は残念ながら誰にでも当てはまるわけではないと指摘する。

 仮眠をとると睡眠惰性と呼ばれる状態になり、目覚めた時に意識がもうろうとして前後不覚になりがちな人もいる。2月22日の記者会見での同氏の説明によると、「この現象は深い睡眠状態であるノンレム睡眠から目覚めるときに起こる」という。ノンレム睡眠では脳の温度が下がって脳へ流れ込む血液の量も減少するため、いきなり覚醒して脳活動が急激に活発化することに脳が困惑して起きる現象である。

 これまでの研究で、仮眠の習慣を持つ人は夜の眠りが浅い傾向にあることがわかっている。つまり、少なくとも眠りに就いてから最初の数時間は深いノンレム睡眠の時間が他の人よりはるかに短いのである。

 メドニック氏によると、仮眠で寝覚めが悪いという人でも、一時的に頭を空っぽにするだけで、作業の内容によっては仮眠と同様の作業能力の向上が期待できるかもしれないという。「場合によっては、静かに休むことも仮眠も記憶力の向上にもたらす効果はまったく同じだ」。

 この研究は2010年2月にサンディエゴで開催されたアメリカ科学振興協会の年次総会で22日に発表された。

Photograph by Joel Sartore, National Geographic Stock




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