あまりにもひどい民主党 | 府中の元気・杉村康之の 「ハッキリYES、ハッキリNO」

府中の元気・杉村康之の 「ハッキリYES、ハッキリNO」

初めて議員になった時、びっくりしたことが3つ
一つは、議会なのに議員同士の議論がないこと
一つは、議会自らが条例をつくらないこと
一つは、審議の前に予算への賛否を聞かれたこと
二元代表制の地方議会では是々非々が筋
だから僕は「ハッキリYes! ハッキリNo!」

 私は9年前に自由党で初当選し、その後民由合併により民主党に合流しました。そして3年前、秘書時代から非自民を貫いてきた私にとっても念願だった政権交代を実現し、これでやっと日本が大きく変わると胸が躍りました。
 しかし3年後の今、民主党は国民との約束を次々に反故にし、あろうことか自民党に限りなくすり寄り、このデフレ下で狂気としか思えない増税のみを目指しています。異常です。

 増税派の理由はただ一つ。ギリシャのようにならないために、です。今は低金利だが、何かのきっかけでいつ金利が上がるともわからず、そうなれば国債の償還が膨らみ財政収支が破綻する、というわけです。そして増税をして財政改革に取り組んでいるんだという姿勢を見せていないと市場から見放されて金利が上がる、と恐れています。菅前総理と何度か酒を交わしながら議論もしましたが、菅さんは財務大臣になったころからその説を本気で信じています。

 一方の反増税派は、日本はアメリカなどに比べ圧倒的にお金の量が少ないので円高にもなるし、金利も低い、といいます。お金の量を増やして、復興に当て、成長分野に投資することで、成長し、税収も増えるといいます。成長すれば金利は上がりますが税収も増えるので財政収支は破綻しません。逆に、金利を上げるなというのは経済成長させるなというに等しい訳です。

 結局、経済成長はしないのに金利だけが上がり財政が破綻するという脅威のシナリオを信じるか否かの違いです。私は、脅威のシナリオは財務省に都合のよいシナリオだと思います。
 菅さんは、これだけ借金が増えれば何が起こるかわからないといいます。つまり、放置すれば国債の金利が必ず上がるという確信的な話ではなく、そういう事態になりかねないというリスクがあるということにすぎません。リスクというなら、消費税を上げた場合の国民に与えるであろう打撃のリスクを考えたことがあるのでしょうか。あげることが目的の財務省の主張を鵜呑みにしているようにしか見えません。


 なお増税派は、年金など社会保障のため、ともいいますが、それは論理破綻しています。今のしくみのままでは5%上げたところで焼け石に水。社会保障はもちろん、国のしくみを根本から変えなければ、いずれにせよこの国は立ち行きません。となれば、あわてて増税するよりもやるべきことをやることが先決です。
公務員改革、年金改革、医療改革、そして地方主権改革、民主党はやるべきことをやるといって、政権をとったはずです。しかし官僚と接するうちに、今のしくみの中で切り詰める程度の話に変わっていきました。鳩山政権はまだ戦っていましたが、菅政権以後は手も足も出ないという感じです。挙句の果てに増税のみに政治生命をかけるというおかしな話になっています。


今からでも、原点に戻るべき、と思います。