菅さんの経済ブレーン | 府中の元気・杉村康之の 「ハッキリYES、ハッキリNO」

府中の元気・杉村康之の 「ハッキリYES、ハッキリNO」

初めて議員になった時、びっくりしたことが3つ
一つは、議会なのに議員同士の議論がないこと
一つは、議会自らが条例をつくらないこと
一つは、審議の前に予算への賛否を聞かれたこと
二元代表制の地方議会では是々非々が筋
だから僕は「ハッキリYes! ハッキリNo!」

「お金は神様じゃない」という記事を読みました。


http://nandemokou.exblog.jp/17365607/


菅前総理がコピーを配っていたからです。朝日新聞のオピニオン欄で、「デフレ研究の大阪大フェロー」小野善康さんのインタビュー記事です。小野さんは菅さんの経済ブレーンだそうです。経済には素人の菅さんが、突然、「増税」を言い出したのは、この人の影響が大きかったのでしょう。

小野氏の主張のメインは、みんながお金を貯めこみ、お金が回らないので、税金で取り、政府が仕事を作ればいい、ということです。「税金で取り」という点以外は私も正しいと思います。

もう一つ、より重要な主張が次の部分と思います。仕事を作るにしても、ケインズではだめで、現物給付でなければならない、という点。予算の使い道が重要、ということです。これも私は正しいと思います。

第2の論点については、その財源が税金だろうが、国民からの借金だろうが、同じことが言えます。つまり、税金でとるから予算の使い道がよくなり、国債だから使い道が悪いということでは全くありません。


国民がため込んだお金を政府が使え、というのは正しいが、今までもそれはやってきました。増税ではなく、国民から借金をするという形で。借金というと違和感があるかもしれませんが、お金を使わずためこんだ国民が選んだ一番の安定した投資先が国債だったということです。

問題は小野氏がいうように予算の使い道でした。政府がいわゆる借金が1000兆円になるまでお金を使っても、多くのお金がため込まれてしまい回っていなかったわけです。もし、増税したとしても、使い道が今のまま変わらなければ、またどこかに吸い込まれていくだけです。焼け石に水であるばかりか、増税されたマイナスが残る分だけ増税はたちが悪いでしょう。

増税したとして、例えば、増税分13兆円がすべて介護券や保育券になるなら(とりあえずは)ため込まれないのですみますが、果たして今の官僚主導政府でそれができるでしょうか。現実、小野氏も心配するように、借金の穴埋めに回りそうな雰囲気です。逆に、もし使い道を変えられるのなら、別に増税でなくでも、国債(=国民の資産)でもいいわけです。

結局、増税であれ、国債であれ、あるいはお金の印刷であれ、歳出改革が先ではないでしょうか。菅さんも改革を訴えていたはずなんですけどね。