先日の入間市議会選挙で当選を決めた細田智也さんは、FTM(女性から男性への性転換者)としては世界初の議員になるとのことで、彼の当選は海外メディアにも注目されているようです。

 

当選からほどなく、イギリスのindependent紙が「世界初のトランスジェンダー男性議員誕生」と報じたのには、私も驚きました。

 

 

さて、これまでに何人かの方から、入間市議会選挙での公認権を持つ総支部長として、


「なぜトランスジェンダーの候補を擁立しようとしたのですか?」と質問を受けたのですが、


私は特に細田さんがトランスジェンダーだったから公認を決めたというわけではなく、ひとりの人間として、細田さんと一緒に仕事をしたいと思ったに過ぎません。

 

日本には、社民党の代表選挙にも出馬した石川大我議員や、世田谷区議会選挙で現職トップ当選を果たした上川あや議員もいらっしゃいますし、
(旧)民主党でも、大阪府議時代に同性愛者であることをカミングアウトして話題となり、のちに新宿2丁目に事務所を構えて参議院選挙を戦った尾辻かな子元参議院議員の例もありましたので、LGBTの議員は普通に存在するという認識でした。

 

もちろん、女性から男性へと性転換した議員の誕生は「日本初」だとは思っていましたが、
それが「世界初」だったとは夢にも思っていませんでした。


今回の細田さんの当選は、彼にとっても私にとっても入間市政に携わる上での小さな「はじめの一歩」でした。

しかし、海外メディアから大きく注目を集めるなどしたことで、これが世界にとっては「大きな一歩」であったことを知りました。


くしくも今年に入り、LGBTと政治にまつわるニュースも続いています。
アメリカでトランプ大統領が就任した直後、「ホワイトハウスからLGBTに関するページが消えた」との報道もありました。
また、前国連事務総長で、国連時代にはLGBTの権利を守ることに尽力していたパン・ギムン氏が韓国大統領選挙への出馬を準備するにあたり、過去の主張を否定するような発言をしたとも報じられました。


少し古い話ですが、政治とLGBTをめぐっていつも思い出すエピソードがあります。


ブッシュ政権の副大統領を務めたアメリカ保守派の重鎮、ディック・チェイニー氏の娘さんがレズビアンだったことから、チェイニー氏がLGBT政策の方針をリベラルなものに修正したというものです。

 

やはり、実際の行政を担う政治家なり、その身近な人たちなりが当事者であると、政策が一気に進むということはあるのでしょう。

石原慎太郎氏も都知事時代、ご自身が花粉症になって初めて花粉対策に本腰を入れ始めたといいます。

 

細田さんが、「世界初の議員」として背負う重みは大変なものだと思いますが、
民進党としても、総支部としても、彼を全力でサポートするとともに、

その歴史的な重責をしっかりと果たし、入間市から世界を変えて参りたいと思います。

 

 

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民進党は2016年、LGBT差別解消法案を衆院に提出しており、この法案には、細田ともやが公約として掲げていた相談体制の強化についても明記されています。

 

 

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杉村プロフィール

すぎむら慎治

 

★町工場を経営する職人の父の背中を見て育つ
★明治大学 政治経済学部 政治学科 卒業

★日本テレビの情報バラエティを制作
「国民クイズ 常識の時間」(司会:古舘伊知郎・爆笑問題)等を担当
★日本初のネットTV局「USEN-GyaO」の企画立案と番組制作をプロデュース
★政治の道を志し、石井一議員の事務所を叩く
クツ磨きとカバン持ちの書生生活を経て、私設秘書として仕える

★私設秘書、公設第二秘書、公設第一秘書として、多方面にわたり政治の事務方を担当する