「猫と暮らす」ということ

空前の「猫ブーム」と言われる今、、、

この現象には、

社会の愚かさを感じずにいられません。

猫に過剰な経済効果を求める

「ネコノミクス」

この表現には、

金になるなら手段は選ばない、

そんな人間の恐ろしささえ感じます。

ブームはいつか去るもの！

かつてブームの終わりを迎えた

人気犬種がどんな末路を迎えたか、、、

冷静に考えてほしいものです。

多くの飼い主が飼育放棄し、

山に遺棄したり、保健所に持ち込んだり、

まるで物のように、ブームが終わりを

迎える度にこれを繰り返し、

たくさんの犠牲を生んできました。

いつか来る猫ブームの終わりには、

犬のそれ以上の問題が危惧されます。

なぜなら、外と家を自由に行き来させている飼い主が

まだまだいる状況下で、不妊・去勢手術も

徹底されないまま何か災害が起こったとき、

繁殖力の強い猫は、脱走すれば必ず妊娠し、

望まれない出産をするでしょう。

また、登録の義務がないことから、

犬よりも簡単に遺棄されるであろことが

予想されます。

ブームにのせられて無知のまま

猫を迎えた飼い主が無責任に

飼育放棄しないことを祈るばかりです。

しかし、安易に猫の飼育を促すことに

なりかねない、テレビや出版物が後を絶ちません。

特に、こんな表現には怒りを感じます！

「猫は犬より飼うのがラク」

この言葉をよく耳にしますが、とんでもない

猫には猫ならではの大変さがあります。

長年、猫と暮らし、たくさんの猫たちを

見送ってきた私は、猫に関する様々な問題に

ぶち当たってきました。

だから「猫がラク」なんて、

とんでもない、と言わざる得ません。

そんな間違った話しを鵜呑みにし、

そんな甘い認識で猫を迎えたら、

飼育放棄が増えてしまうでしょう。

すなわち、それは殺処分が

増えることを意味します。

現在、殺処分の７～８割は猫です。

猫の魅力を知り猫が好きになった人、

猫にやさしくしてくれる人が増えることは歓迎ですが、

猫と暮らすなら、施設から引き取り里親になることを

選択してほしいものです。

なぜなら、施設は不妊・去勢手術を条件に

譲渡しますし、飼い主に審査もあり、

しっかりとした指導もおこなわれるでしょうから、

飼育放棄につながるリスクは低くなります。

しかし、ペットショップがブームにより、

利益を求め無責任に売りまくっていく商売には

猫を理解しないままに衝動買いした消費者の

飼育放棄のリスクはぐんと高まるでしょう。

犬より野性味が強く、しつけのできない

猫と暮らす大変さの一部をご紹介します！

クローゼットに入り込んで、

出ようと暴れたときに被害にあったコート