２００１年に亡くなった
愛猫エルザをはじめ、
たくさんの子たちを見送ってきました。
どの子も一つとして
同じ最期はありませんでした。
それぞれの子たちに対する想いも、
思い出も様々です。
東京に来て
最初に暮らしたエルザ（享年10才）が
亡くなったのは１２年前、
私はまだ３２歳でした。
当時の私は、プライベートに
いろんな問題を抱えていました。
精神的な余裕がなく、
まだまだ未熟だった私は、
細やかなことに気が回らなかったせいで、
エルザの病を
早期に見つけることができませんでした。
最期の別れかたも、
けして私が納得できるものではなく、
後悔と自責の念に
押しつぶされそうになりました。
いつまでも
悲しみを引きずっている私と
当時一緒に暮らしていた母や前夫との
温度差は広がるばかり。
そんな別の悲しみまでが、
追い打ちをかけてきました。
「時が悲しみを癒してくれる」というのは
ある程度大人になっていれば、
誰もが知っている事実。
けれど、あまりにつらくて、
そんな時の力を疑ったほどでした。
食事さえ口にできなくなった私を
厳しい言葉と粘り強い優しさで
立ち直らせてくれたのが今の夫です。
エルザの死は、
私の人生を大きく変えるきっかけとなり、
私に多くを教えてくれました。
お骨は長く手離せないまま、
いつも私のそばに置いていましたが、
やはり土に返すのが一番と思い、
エルザの死から７年近くが経ったころ
ベランダにプランターを買ってお花を植え
その土の中にお骨を納めました。
それから数年が経ち、
高齢になった猫たちを何匹も見送り、
この子たちのお骨を
果たしてどうするべきか…
ずっと考えていました。
プランターがどんどん増えても、
花を枯らさないようお世話するのは大変です。
なので、
いつしかお墓を建てたいなぁと思うようになり、
５匹の他の子たちのお骨は、
骨壺のままずっと
大切に家で保管していました。
東京では自宅からの距離も含め
なかなか条件にあう
納得できる環境がなかったので、
お墓の話は進みませんでしたが、
今回縁あって京都の
“北白川ペット霊園”の存在を知ったのです。
京都市内は、
山に囲まれているから自然も豊かです。
“北白川ペット霊園”は、
市内の左京区という
便利なところでありながら、
比叡山のふもとの自然豊かな緑に囲まれた
市内最大級のペット霊園。
ここなら、素晴らしい環境で、
みんな一緒に
安らかに眠ることができるだろうと
こちらにお墓を建てることを
決めたのでした
先日、お墓が完成して、
和尚さんにお経をあげていただき、
納骨を終えました。
これからもたくさんの子たちを
見送らなければならないでしょうから
みんなが一緒に入れるように
頑張って大きなお墓を建てました。
霊標には、
天国の子たちの
名前と命日と年齢が刻まれています。
墓石とお花立てには、
私の大好きな蓮の花を彫っていただきました
ペットたちのお墓は、
可愛い感じになさる方が多いのですが
仏教徒である私たちは、
どんな泥沼の中でも
清らかな美しい大輪の花を咲かせる
仏様の花、
蓮を墓石に刻むことにしました
池に無数の蓮が咲き誇る情景は
まるで天国を思わせる
神秘的な美しさと言われていますし
やはり墓石には蓮と決めていて、
彫刻のデザイン画を作りました。
ちなみに、
北白川ペット霊園は宗派を問いません。
念願だった愛する子たちのお墓を建てることができ、
感慨無量の思いです。
実は親戚の猫も２匹、
北白川ペット霊園の、
とても立派な共同納骨堂に眠っています。
昨年亡くなった叔母の愛猫の火葬から葬儀を、
入院していた叔母の代わりに私が立ち合い、
北白川ペット霊園で行いました。
２３才という大往生の猫のハチは、
私が名付け親です
叔母とハチは、
叔母の入院で最期のときを
一緒に過ごすことはできませんでしたが、
私の夫の母に看取られて、
寂しい思いをすることなく、
旅立っていきました。
私の仕事のスケジュールも
ウソのようにその前後うまく空いてくれて
すべてが日を待たずに
滞りなく行われたことが奇跡的でした。
葬儀を終えて、お骨を病室に届けた翌日、
叔母は安心したかのように息をひきとりました。
天国までの道のり、
叔母が寂しくないように寄りそうため、
ハチが少しだけ先にいったのかもしれません。
最期は離ればなれだったけど、
時を同じくして旅立った
叔母とハチの強い絆に心打たれ
また改めて、
魂の存在と神秘の不思議な力を感じたのでした。
魂よ、やすらかに…
心から祈りを捧げます
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