最初に訪ねた
“仙台市動物管理センター”の、
まだセンターにやってきたばかりの
猫たちの部屋で、
ある猫に出会いました。
暗い表情で微動だにしない
猫たちの中で、
私たちが部屋に入ると、
一匹だけスゴい勢いで
鳴きはじめた子が。
ゲージの扉に顔を擦りつけ、
手を出して、
「ここから出たい！」
と必死にアピールしてくるのでした。
冷たい鉄製の
小さな２段ゲージの下段には、
フードと水が置いてあり、
猫の頭が入るくらいの
丸い穴から、
上段と下段を行き来できるように
なっているのですが、
あまりに体が大きいため、
下段に下りるのも
一苦労な感じで、
途中で断念している姿を
見てしまい、
体が大きいぶん、
その子が不憫で
なりませんでした。
普通の猫の
２倍近くはあると思います。
緑色の可愛い首輪をしていたその子は、
私たちが訪ねる１０日前に、
保護されてやってきたそうです。
首輪の裏側には、
“ユキ”と書かれていたらしく、
ゲージには
ユキとネームが入っていました。
仙台市動物管理センターを離れても、
その子に心を残していた私が
次の場所へ向かう車中、
あの大きい白猫が気になる、
という話をしたら、
「そんなに気になるなら、
引き取ったほうがいいのでは？」
ということになり、
しばらく考えた末に、
仙台市動物管理センターに連絡し、
帰りに引き取りたい旨を伝え、
すべての訪問が終わってから
迎えにいくことになりました。
そしてセンターで、
ユキちゃんの里親になる
書類上の手続きを終えました。
しかし、センターの方と、
もし飼い主さんが現れたら
ご連絡頂き、
その時は元の飼い主さんに
お返しするという
ホストファミリーのような
スタンスでいることをお約束して、
ユキちゃんは一路東京へ
実は巨大なユキちゃん、
女の子かと思っていたら
男の子のようなので
うちでは“ダイ”ちゃんと
呼んでいます
ユキちゃんが
可愛いがられていたことは、
首輪を見てもわかります。
「ユキ
」といくつも
首輪の裏側に書いてあるのです。
飼い主さんが
お元気でおられることを
祈りながら、
ユキちゃんことダイちゃんを、
大切に育てていきたいと思います。
そして、
もしユキちゃんを
探しておられるのだとしたら、
必ず見つけて頂きたいと、
再会できることを願っています。
一昨年亡くなった、
北海道生まれのドンちゃんと
よく似ているユキちゃんこと
ダイちゃん
ドンちゃんを思い出します